いいです!すばらしいです。
今まで Vince Mendoza は全く知りませんでしたし、もちろん聴いたことはありませんでした。
NHK FM の挟間美帆の番組で特集してて初めて知りました。
そういう意味では、この番組は僕の知らない世界の扉を開けてくれる貴重な存在です。
Vince Mendoza は僕より5歳年上なので、けっこうなおっさんです。
その分経歴は長く、90年代初頭から音楽業界で職を得ています。
最初はテレビの仕事だったみたいです。
程なくビッグバンドと仕事をするようになり、グラミーにもノミネートされるようになります。
Gary Burton, Pat Metheny, Michael Brecker らに曲を提供したり、Björk, Chaka Khan, Elvis Costello, Robert Glasper, Sting, Herbie Hancock, Joni Mitchell らのレコーディングで編曲してるみたいですから、僕も何かには触れたことがあるかもしれません。
このアルバムは、全曲彼の作・編曲で、The WDR Big Band が演奏しています。
WDR というのは Westdeutscher Rundfunk の略で、英語にすると "West German Broadcasting"。Cologne はケルンですので、「西ドイツケルンのラジオ放送曲ビッグバンド」ということになります。
ヨーロッパではこんな風にラジオ放送局がジャズのビッグバンドを持つという文化があるんですね。
これも最近知りました。
Bob Mintzer が主席指揮者ですが、Vince Mendoza が作曲と指揮に関わっています。
各曲の完成度は高く、見事なアレンジですが、なんとライブ録音です。
曲の最後にお客さんの拍手が入り、あ、これライブなんや、と気付かされます。
2014年11月のドイツケルンとエッセンでのコンサートから。
1曲目の "Keep It Up" か何といってもカッコいい!
ギターとミュートトランペットがモダンです。
どの曲もそうですが、展開が複雑で、よく作り込まれています。
かといってダイナミズムが失われているわけではなく、ソロでのインプロビゼイションも生きています。
現代のビッグバンドジャズ、ラージアンサンブルジャズはこういう形で発展してるんですね。
年の最後にこういうすばらしい音楽を紹介できて幸せです。
- Keep It Up
- Guitar Solo : Paul Shigihara
- Tenor Saxophone Solo : Paul Heller
- Little Voice
- Alto Saxophone Solo : Karolina Strassmayer
- Piano Solo : Frank Chastenier
- Choros #3
- Clarinet Solo : Johan Hörlén
- Percussion Solo : MarcioDoctor
- Trombone Solo : Andy Hunter
- Homecoming
- Alto Saxophone Solo : Karolina Strassmayer
- Trumpet Solo : JohnMarshall
- Amazonas
- Percussion Solo : Marcio Doctor
- Soprano Saxophone Solo : Johan Hörlén
- Trombone Solo : Ludwig Nuss
- One Times One
- Tenor Saxophone Solo : Paul Heller
- Trombone Solo : Shannon Barnett
- Trumpet Solo : John Marshall
- Daybreak
- Electric Piano Solo : Frank Chastenier
- Trumpet Solo : John Marshall
- Bass : Mark Bedford
- Composed By, Arranged By, Conductor – Vince Mendoza
- Drums – Hans Dekker
- Percussion – Marcio Doctor(Guest)
- Electric Bass, Acoustic Bass – John Goldsby
- Piano, Electric Piano, Organ – Frank Chastenier
- Electric Guitar, Acoustic Guitar – Paul Shigihara
- Trumpet – Andy Haderer, John Marshall, Rob Bruynen, Ruud Breuls, Wim Both
- Alto Saxophone, Flute, Piccolo Flute – Karolina Strassmayer
- Alto Saxophone, Soprano Saxophone, Flute, Clarinet – Johan Hörlén
- Tenor Saxophone, Bass Clarinet – Paul Heller
- Tenor Saxophone, Clarinet, Flute – Olivier Peters
- Baritone Saxophone, Bass Clarinet, Contra-Alto Clarinet – Jens Neufang
- Trombone – Andy Hunter, Ludwig Nuss, Shannon Barnett
- Bass Trombone, Tuba – Mattis Cederberg
- Producer – Lucas Schmid, Vince Mendoza
- Executive-Producer – Joachim Becker
Recorded live in concert November 21st, 2014 at the Philharmonie, Köln, Germany; except track 7 recorded live in concert November 22nd, 2014 at the Philharmonie, Essen, Germany