2023年9月9日土曜日

Timbuktu / Oumou Sangaré (2022)

西アフリカ、マリの歌手 Oumou Sangaré (ウム・サンガレ) の最新アルバムです。

Oumou Sangaré はワスル音楽の第一人者ですが、ワスル音楽とは、主に女性によって演奏される西アフリカのポピュラー音楽の一種です。歌詞の中で繰り返し出てくるテーマには、出産、多産、一夫多妻制などが含まれるようで、 Oumou Sangaré もフェミニズムの意味から歌詞に多用しているようです。
使われる楽器には、ソック、ジャンベ・ドラム、カメレ・ンゴニ(6 弦ハープ)、カリニャン(金属管パーカッション)、ボロン(4 弦ハープ) などがあるようですが、正直アフリカの楽器には詳しくないのでどれもよく分かりません。

このアルバムでは、カメレ・ンゴニの奏者 Mamadou Sidibé と共作の曲もいくつかあります。
カメレ・ンゴニはヤギの皮を張ったヒョウタンのボディに12本のナイロン弦が張ってある弦楽器で、どうもできてから60年ほどの新しい楽器のようです。ブルーズ色が強く、このアルバムの色合いを決めているように思います。

"Timbuktu" というのはマリのニジェール川流域にある都市の名。
サハラ西部を活動域とする遊牧民トゥアレグ族の都市ですが、中世に栄えたようです。トゥアレグ族というのは青い民とうので見たことがあります。青いターバンと服が鮮やかですよね。

ここでの Sangaré の歌声は、日本の民謡とかなり近いものがあります。民族音楽というのは何かしら共通項があるんでしょうね。ンゴニと三味線が音色が似ているということもあるんでしょう。

アフリカン・ポップではない、現代の西アフリカ音楽を感じられる一枚です。


  1. Wassulu Don
  2. Sira
  3. Degui N'Kelena *
  4. Gniani Sara
  5. Timbuktu *
  6. Sarama
  7. Kanou
  8. Demissimw
  9. Kêlê Magni
  10. Dily Oumou
  11. Sabou Dogoné


  • All song written by Oumou Sangaré, except * by Mamadou Sidibé & Oumou Sangaré
  • Ngoni : Mamadou Sidibé
  • Djembe : Adama Diarra
  • Dobro : Pascal Danaë
  • Balafon : Bala Kouyate
  • Soubassophone : Rafgee
  • Drums : Baptiste Brondy
  • Percussion : Abou Diarra, Baptiste Brondy, Mamadou Sidibé, Nicolas Quéré, Pascal Danaë, William Calhoun
  • Slide Guitar : Pascal Danaë
  • Guitar : Pascal Danaë, Rob Coltun
  • Banjo : Cheick Diabata
  • Bass : Guy Nsangué, Laurent Vernerey
  • Keyboards : Eliéser Oubda, Mamadou Sidibé, Nicolas Quéré, Pascal Danaë
  • Moog Synthesizer : Nicolas Quéré, Pascal Danaë
  • Piano : Nicolas Quéré, Pascal Danaë
  • Clarinet : Nicolas Quéré
  • Flute : Diarra Moussa Saifal
  • Violin : David Coltun
  • Backing Vocals : Emma Lamadji, Mamadou Sidibé, Pascal Danaë
  • Producer : Oumou Sangaré, Nicolas Quéré, Pascal Danaë


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