2021年8月9日月曜日

Let's Do It Again / The Staple Singers (1975)

同名のブラックスプロイテーション映画のサントラで、Curtis Mayfield が手がけています。
映画が面白いのかどうかは知りません。

The Staple Singers といえば、メンフィスのスタックス時代が最も商業的に成功し、印象が強いのですが、そのスタックス・レコードが倒産してしまいます。The Staple Singers に声をかけたのが Curtis Mayfield でこのアルバムの発売ということになりました。ただし、The Staple Singers が Curtis のレーベル "Curtom" からアルバムを出したのはこの1枚だけとなります。1枚だけの契約だったんでしょうね。次作からは Warner Music と契約しています。

表題曲は、The Staple Singers にとって最大のヒットになっていますから、スタックスを失った彼らにとっては、Curtis は救いの神だったと言えるかもしれません。

一方の Curtis は、前年に “Claudine" / Gladys Knight and the Pips 、翌年に “Sparkle" / Aretha Franklin などのサントラを手がけており、結構サントラづいています。有名どころを丸ごと契約するのは難しいけど、サントラなら1枚ずつ契約できるというレーベル経営上の解だったのかもしれません。
そして、1975年には大名盤 “There’s No Place Like America Today" を出しています。翌1976年にはこれまた名盤 “Give Get Take and Have” を出し、ラブソング時代の幕開けとなっています。

そのような背景のこのサントラ・アルバムですが、意外と Curtis 色ゴリゴリというわけではありません。Mavis Staples の唄が勝っているのか、あるいは引き立てようとしているのか、オーソドックスな R&B の雰囲気を出しています。

しかし、バックをよく聴くと、独特のワウ・ワウ・ギターや、コンガ、ストリングスの絡みなど、やっぱ Curtis すごいわ、という内容になっているところはさすがです。

後半3曲はインスト曲で、こうなるともはや The Staple Singers は関係ありません。サントラとして、どこまでシーンと連動しているのかは分かりませんが、歌無しでも存在感があります。

いずれにせよこのアルバムはThe Staple Singers × Curtis Mayfield という成功例ですね。


  1. Let's Do It Again
  2. Funky Love
  3. A Whole Lot of Love
  4. New Orleans
  5. I Want to Thank You
  6. Big Mac
  7. After Sex
  8. Chase

Arranger : Rich Tufo, Gil Askey
Producer : Curtis Mayfield


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