同名のブラックスプロイテーション映画のサントラで、Curtis Mayfield が手がけています。
映画が面白いのかどうかは知りません。
The Staple Singers といえば、メンフィスのスタックス時代が最も商業的に成功し、印象が強いのですが、そのスタックス・レコードが倒産してしまいます。The Staple Singers に声をかけたのが Curtis Mayfield でこのアルバムの発売ということになりました。ただし、The Staple Singers が Curtis のレーベル "Curtom" からアルバムを出したのはこの1枚だけとなります。1枚だけの契約だったんでしょうね。次作からは Warner Music と契約しています。
表題曲は、The Staple Singers にとって最大のヒットになっていますから、スタックスを失った彼らにとっては、Curtis は救いの神だったと言えるかもしれません。
一方の Curtis は、前年に “Claudine" / Gladys Knight and the Pips 、翌年に “Sparkle" / Aretha Franklin などのサントラを手がけており、結構サントラづいています。有名どころを丸ごと契約するのは難しいけど、サントラなら1枚ずつ契約できるというレーベル経営上の解だったのかもしれません。
そして、1975年には大名盤 “There’s No Place Like America Today" を出しています。翌1976年にはこれまた名盤 “Give Get Take and Have” を出し、ラブソング時代の幕開けとなっています。
そのような背景のこのサントラ・アルバムですが、意外と Curtis 色ゴリゴリというわけではありません。Mavis Staples の唄が勝っているのか、あるいは引き立てようとしているのか、オーソドックスな R&B の雰囲気を出しています。
しかし、バックをよく聴くと、独特のワウ・ワウ・ギターや、コンガ、ストリングスの絡みなど、やっぱ Curtis すごいわ、という内容になっているところはさすがです。
後半3曲はインスト曲で、こうなるともはや The Staple Singers は関係ありません。サントラとして、どこまでシーンと連動しているのかは分かりませんが、歌無しでも存在感があります。
いずれにせよこのアルバムはThe Staple Singers × Curtis Mayfield という成功例ですね。
- Let's Do It Again
- Funky Love
- A Whole Lot of Love
- New Orleans
- I Want to Thank You
- Big Mac
- After Sex
- Chase
Arranger : Rich Tufo, Gil Askey
Producer : Curtis Mayfield
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