2023年12月3日日曜日

Doing It to Death / The J.B.'s (1973)

最初の Introduction で "12 young men" と紹介してて、そんなにいるのかと思いましたが、ホーンセクションが7人、ギター2本とベース、ドラムス、James Brown で確かに12人になります。ジャケットでは10人しか写ってませんが。
これだけホーンセクションを厚くしなければならなかったのかはよく分かりませんが、トランペット3本、サックスが、アルト1本、テナー2本、そして Fred Wesley のトロンボーンです。
サックスには Maceo Parker が帰ってきました。

The J.B.'s は旧バンドメンバーが賃金ストライキを起こした結果生まれたと言われています。新たにメンバーを入れ替えたんですね。そこで加入したのが、Collins 兄弟。その後、Fred Wesley が復帰するに伴って、Collins 兄弟は抜けますが、このアルバムは Collins 脱退後のバンドメンバーによるものです。

記録映像によると、James Brown はとにかくバンドメンバーに評判が悪い。給料はケチる、絶対服従を強い、こき使う。Fred Wesley も Maceo Parker も悪口しか言ってません。
でもなぜ Wesley は復帰したんでしょうね。
酷い扱いを受けても、それでもビッグビジネスを回している Brown に引き寄せられたのか、やはり Brown の音楽性に惹かれたのか。

このアルバムは、J.B.'s 名義になってますが、全曲 Brown 作曲。(もしかしたらメンバーの作曲への貢献があってもクレジットしてもらえなかったのかも)
ヴォーカル曲は James Brown 節全開ですが、インスト曲、あるいはインスト部分は結構オリジナリティがあり、だいぶジャズフレーバーが効いてます。この辺りは Wesley のリーダーシップなんでしょうか。
帰って来た Maceo Parker もフルートを吹いています。

全8曲ですが、うち2曲は、ラストの曲 "You Can Have Watergate Just Gimme Some Bucks And I'll Be Straight" のインタールード曲で、 Introduction も最初に入っているので、実質5曲。(ちなみにウォーターゲート事件は1972年)
Collins 兄弟いなくても、全盛期に近い James Brown にとっては関係なし。同じ年には、"The Payback" を出しています。
1拍目ファンクと、カッティングギターとベースの永遠に続くリフの繰り返しは、P-Funk の原型なんでしょうね。

全体的に Good!


  1. Introduction To The J.B.'s
  2. Doing It To Death - Part 1 & 2
  3. You Can Have Watergate Just Gimme Some Bucks And I'll Be Straight
  4. More Peas
  5. La Di Da La Di Day
  6. You Can Have Watergate Just Gimme Some Bucks And I'll Be Straight
  7. Sucker
  8. You Can Have Watergate Just Gimme Some Bucks And I'll Be Straight


  • Fred Wesley : trombone
  • Darryl "Hasaan" Jamison : trumpet
  • Jerone "Jasaan" Sanford : trumpet
  • Ike Oakley : trumpet
  • Maceo Parker : alto saxophone, flute
  • St. Clair Pinckney : tenor saxophone
  • Eldee Williams : tenor saxophone
  • Jimmy Nolen : guitar
  • Hearlon "Cheese" Martin : guitar
  • Fred Thomas : bass
  • John "Jabo" Starks : drums
  • James Brown : lead vocal 


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