2025年7月6日日曜日

A Quiet Storm / Smokey Robinson (1975)

3枚目のソロ・アルバム。
"Quiet Storm" というラジオ・カテゴリーの名前の元になったのがこのアルバム or 曲になります。

アルバムからは #3 "Baby That's Backatcha" がシングルになって、ヒットしていますが、圧倒的に表題曲の存在感がすごい!
ベースに鳴り続けるシンセ、間奏のフルート、キーボード、ソフトな曲調でありながら、一転サビでグッと盛り上がる(と言っても静かに)ところも含めて、全機能的に "Quiet Storm" を表現しています。
何と言っても、Smokey Robinson のハイトーン・ヴォイスが曲調を生かしています。
作曲は、Smokey Robinson と 妹の Rose Ella Jones。どういう役割分担をしているのか知りませんが、Rose Ella Jones にとってもこの曲は代表曲でしょう。

アルバムを通して、ソフト&メロウな曲が大半を占め、印象を形作っています。
2〜3曲ほど少しアップ・テンポな曲もありますが、いいアクセントになっている感じですね。
曲間では嵐的な風の音が挿入されており、アルバム全体として "Quiet Storm" を表しているんでしょう。
そういう意味ではコンセプト・アルバムと言えなくもありません。
まったりしたいときに、アルバム全体を流しておきたい、そんなアルバムです。

ちなみに #4 はその名の通り Jermaine Jackson と Hazel Gordy の結婚のために作られた曲です。Hazel Gordy は Berry Gordy の娘で、よくもまあそんな人と結婚するわ、と思いますが、The Jackson 5 が CBS に移籍するときに 義父である Berry Gordy に引き止められ、The Jackson 5 は "Jacksons" として、Michael が音楽をリードするグループに脱皮します。Jermaine もその後ソロとして活躍しますが。
Robinson と Gordy はモータウンを一緒に作った盟友ですので、家族同様だったんでしょうね。


  1. Quiet Storm *
  2. The Agony And The Ecstasy
  3. Baby That's Backatcha
  4. Wedding Song
  5. Happy (Love Theme From "Lady Sings The Blues") **
  6. Love Letters *
  7. Coincidentally


All tracks written by Smokey Robinson, except 
* by Robinson, Rose Ella Jones
** by Robinson, Michel Legrand


  • Keyboards, Backing Vocals, Arrange : Russ Turner
  • Guitar : Marv Tarplin
  • Bongos, Congas, Backing Vocals : James "Alibe" Sledge
  • Horns, Woodwind : Fred Smith
  • Electric Cello : Michael Jacobsen
  • Drums : Gene Pello
  • Drums, Percussion : Joseph A. Brown Jr.
  • Percussion : Gary Coleman
  • Backing Vocals : Carmen Bryant, Melba Bradford
  • Special Sound Effects : Shawn Furlong, Terry Furlong
  • Produce, Arrange : Smokey Robinson


The "Wedding Song" was originally composed for the wedding of Jermaine and Hazel Joy Jackson December 15, 1973.


2025年6月29日日曜日

Guess Who's Coming To Dinner / Black Uhuru (1983)

このアルバムはちょっとややこしい。
1979年に Sly & Robbie のレーベル Taxi から "Showcase" というアルバムを出します。2nd. アルバムなのかな。
で、UK で売り出すにあたって、元の曲に "Shine Eye Gal" を付け足して、"Black Uhuru" というタイトルで出します。
そのリイシューがこの "Guess Who's Coming To Dinner" というわけですが、実質 "Black Uhuru" と全く同じ、"Showcase" に1曲足しただけ、ということになります。

Black Uhuru はメンバーチェンジが激しいグループですが、この頃は、Michael Rose、Duckie Simpson、Puma Jones です。ジャケットに写ってる3人ですね。ちなみにこの頃までのメンバーの変遷は次のとおりです。
(1972) Garth Dennis → (1977) Michael Rose
(1972) Don Carlos → (1977) Errol Nelson → (1977) Sandra "Puma" Jones
(1972) Duckie Simpson
基本的にはヴォーカルグループなので、3人ともヴォーカルです。

Black Uhuru はジャマイカのキングストンで結成されたレゲエグループです。
Uhuru はスワヒリ語で Freedom を意味するらしいです。ラスタファリズムに影響を受けている彼らですが、ラスタの源流のエチオピアはスワヒリ語圏ではありません。ただ、自分たちはアフリカから連れて来られた移民の子、という意識が強いんでしょうね。最初は "Uhuru" を名乗っていましたが、後に "Black Uhuru" に改名します。

このアルバムは Sly & Robbie の影響が強いアルバムです。
基本的にはダブですね。
レゲエがワールドワイドで大衆性を得たのが70年代中盤。ただそれは UK を中心としたロック寄りのレゲエで、ジャマイカではサウンドシステムを基本としたダブの世界が繰り広げられていたことでしょう。
それを洗練された形で提示したのが Sly & Robbie ではないでしょうか。
ハイハットとバスドラ、ベースを強調し、重たいのが特徴。
当時最新鋭だったんでしょうね。
僕は Sly & Robbie の音楽が正直それほど好きではないのですが、このアルバムはダブと UK レゲエの混合のような形で、好感が持てます。

#1、#4、#7などは耳に残るメロディですよねー。ちょっとクセありますが。
ちなみに、#1は Keith Richards が参加してるらしいです。売り出すのに必死だったんですね。


  1. Shine Eye Gal
  2. Leaving To Zion
  3. General Penitentiary
  4. Guess Who's Coming To Dinner
  5. Abortion
  6. Natural Reggae Beat
  7. Plastic Smile


  • Vocals : Duckie Simpson, Michael Rose, Puma Jones
  • Bass, Guitar : Robbie Shakespeare
  • Drums : Sly Dunbar
  • Lead Guitar : Radcliffe "Dougie" Bryan
  • Organ : Keith Sterling, Winston Wright
  • Composed by Black Uhuru
  • Produced by Robbie Shakespeare, Sly Dunbar, #1 by Delroy Witter


2025年6月22日日曜日

Speak No Evil / Wayne Shorter (1966)

1964年12月録音。
1964年は、Shorter が Miles バンドに加わった年ですが、早速バンドメンバーの Hancock と Carter と一緒に録音しています。

1964年8月録音の前作 "Juju" は McCoy Tyner、Reggie Workman、Elvin Jones でリズムセクションを組んでますが、Jones 以外の2人を取っ替えてます。
Tyner も Workman も Jones も Coltrane のバンドメンバーですから、Shorter がいかに Coltrane に憧れていたのか分かります。
で、今回 Coltrane から脱皮?すべく、Hancock と Carter と一緒にやったのは正解でしたね。
音楽がよりソフィスティケイトされたような気がします。
特に Hancock は僕の耳でも聴いてわかるほど Hancock だなあって感じを出しています。
新主流派のエッセンスをうまく取り込んでいるなあって感じです。
Workman と Freddie Hubbard は Art Blakey のバンド仲間ですから、今回のバンド編成は、Miles、Blakey、Coltrane の微妙なブレンドでありつつ、脱 Coltrane、脱 Blakey のアルバムではないでしょうか。

曲は全て Shorter のものですが、タイトルが曲を代表しているかどうかは分かりませんが、一種独特の感性で、世の中的には黒魔術趣味と言われています。
タイトルの "Witch Hunt" は魔女狩り、"Fee-Fi-Fo-Fum" は「ジャックと豆の木」の巨人が人間を嗅ぎ分ける時の唸り声、"Dance Cadaverous" は死者の踊り、"Speak No Evil" は "See No Evil, Speak No Evil, Hear No Evil" の一部ということで、確かに大半はおどろおどろしい感じがします。
主題から曲を作ったのか、曲を作った後で曲名を整えたのかは分かりませんが、僕には特に曲が黒魔術的とは思いません。
どうも複雑なコード進行で、演奏者の感性によるところが大きそうですが、演奏者ではない僕が理解するのは難しそういです。でも、演奏素人の僕でも十分楽しめるところがすごいんでしょうね。

ジャケットは、当時の妻の日本人女性テルコさんが大々的にフィーチャされています。彼の回想によると、テルコさんはかなり気まぐれだったようで、いい家庭は築けなかったようです。
それでも子供ミヤコをテーマにした曲 #5 "Infant Eyes" も作ってることもあり、幸せだったんでしょうね。


  1. Witch Hunt
  2. Fee-Fi-Fo-Fum
  3. Dance Cadaverous
  4. Speak No Evil
  5. Infant Eyes
  6. Wild Flower


  • Written by Wayne Shorter
  • Tenor Saxophone : Wayne Shorter
  • Trumpet : Freddie Hubbard
  • Piano : Herbie Hancock
  • Bass : Ron Carter
  • Drums : Elvin Jones

  • Recorded at Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey on December 24, 1964.


2025年6月14日土曜日

water badge / monje (2025)

東京藝大のメンバーによるチームです。
東京藝大ってそんじょそこらじゃ入れないっすよ!100%天才というか。
でも理論的じゃないのがいい。

2023年にデビューした時は大学生で、3人のチームだったのが、今は男女二人チームになったみたいですね。
主に歌っているのはヴォーカルのKananですが、たまに歌ってるサウンドクリエイトの森山瞬との組み合わせが独特で新しい心地よさがあります。

初アルバムということで、過去に発表した曲を中心に、新曲を取り混ぜて構成していますが、アルバムの最初に集めた新曲が特にいいです。#1〜#4ですね。
ポップで少しダンサブル。サウンド的にも少しカラフルかな。
サウンド・ジャンル的には特に統一感はなく、その時々で好きなことをやってる感じでしょうか。バンド・サウンドもあるし。
それでも #4 "Coyote" なんかはくぐもった音をあえて使っていて、なんでこんな音色を使えるんだろう、と感心してしまいました。この辺藝大の音楽学部ってこともあるでしょうか。
他の曲も音や音色の使い方が独特に感じます。

"monje" というのはスペイン語で修道士って意味らしいです。カタカナだと「モンジュ」。何でそんな名前をつけたのか分かりませんが、語感はいいですよね。


  1. あつまれ
  2. Kempa!
    • Keyboard : Noriyuki Takigawa
  3. Marrakech
    • Keyboard : Noriyuki Takigawa
    • Guitar : Daiki Kojima
  4. Coyote
    • Keyboard : Noriyuki Takigawa
    • Guitar : Daiki Kojima
  5. Fragrance - MPC live arrange
  6. MUTEKI
  7. Dekoboko
  8. Spice
  9. mi
  10. madobe
  11. Heya
  12. Sangría


  • Music by 森山瞬
  • Lyrics by Kanan, ex. #3 by Kanan & 島川柊


2025年6月12日木曜日

Sly Stone 追悼

6月9日に Sly Stone が亡くなりました。82歳だそうです。

何年か前のステージをTVで観たことがありますが、背中が湾曲して体型がひどく歪んでいて、それでも飛び跳ねていましたが、痛々しい感じでした。
隠遁生活を続けているようでしたが、その時も復活に向けて音楽を作っていると伝えていたような記憶があります。
「やるやる詐欺」みたいなもんですけどね。江口寿史なみの。

彼および彼のバンドについては語り尽くされていますので、今更僕が言うことはないんですが、彼が始めた音楽の影響は凄まじいものがあったと思います。
おそらくファンクと言われる音楽のスタートだったんじゃないかと思います。
それらしい音楽はあったんでしょうが、ヒット曲にしたのが大きいでしょうね。
James Brown にしろ Miles Davis にしろ Jimi Hendrix にしろ、大きな影響を受けているのは間違いありません。
ファンクでありながら、ロックの要素を混ぜているのが、白人層を含む多くのリスナーに受け入れられた要因でしょうから、そのバランス感覚が鋭かったんだと思います。
この辺り、Otis Redding はもちろん、後の Prince や Michael Jackson も参考にしたことでしょう。
ディープだけどポップ。

70年代中盤以降はヒット曲も出なくなり、アルバムの評価も低いですが、僕は過小評価だと思います。


2025年6月7日土曜日

Trouble Time / Trouble Funk (1992)

You Got The Right One Baby

1991年の地元ワシントンDCでのライブ。

元はカセットテープ "You Got The Right One Baby" の音源ですが、日本のレーベルがCD化した模様です。
Go-Go バンドはライブの P.A.システムのサウンドをそのままテープにして売ることが多いようで、これもP.A.システムの音なんでしょうか。そういう風に聴くと、確かに観客の声はそれほど入って来ません。
Go-Goの特徴の一つであるコール&レスポンスは控えめですかね。

相変わらずパーカッションが素晴らしい!
ドラムス、コンガ、カウベルらの打楽器が複雑に絡み合うのが気持ちいいですね。
ライブ映像を観ると、ヴォーカルの Big Tony はベースから手を放して歌っている場面が多いので、ベースやギターがなくても成立するサウンドなんでしょうね。

スタジオでは、この感じをなぜ再現できないのか?
結局、初期のものを除いて、Trouble Funk は大したスタジオ・アルバムを残せませんでした。
Chris Blackwell が売り出そうとして大失敗した "Trouble Over Here, Trouble Over There" は何も彼らのいいところは表現できずに、もうそれっきりです。

彼らのライブは曲の切れ目がなく、延々と曲が連なっていきます。曲をつなげているのか、ジャムセッションのように思い思いに曲を演奏していっているのか。
曲の間を空けないのは、Chuck Brown から学んだと Big Tony こと Tony Fisher は言っています。
ちょっと違いますが、George Clinton は曲というかパターンを延々と繰り返すので有名ですので、彼らからの影響もあるのかもしれません。
特にこのアルバムでは、短いタームで曲がコロコロ変わっていきます。1分くらいはザラ。カセット用に短く編集したようには聞こえませんので、こんなもんなんでしょうか。カセットなので50分あたりが限度で、ホントのライブはもっと長かったのか。

ライブでは、"U Can't Touch This" を使ったり(1990年の MC Hammer のヒット曲)、スーパーマリオを曲にしたりと、結構遊んでます。


  1. Go Go Oprah
  2. Get Up To Get Down
  3. You Got The Right One Baby
  4. Stop....Trouble Time
  5. Give It Here
  6. Let's Jump To The Beat
  7. You Got It
  8. Ladies (In The Middle) Where They At
  9. Take It To The Bridge
  10. Pump It On Up
  11. It's Getting Kind Of Funky
  12. Get Ready For T-bone
  13. Listen To Your Heartbeat
  14. Go Go Mario
  15. Peace Bomb '91
  16. Ho-Ho-Ho
  17. See Ya


  • Bass, Lead Vocals : Big Tony
  • Vocals, Percussion : J. Crews
  • Percussion : D. Sterling
  • Percussion, Backing Vocals : T. David
  • Keyboards, Alto Saxophone : J. Thompson
  • Lead Guitar, Backing Vocals : T. Contee
  • Arranged by Big Tony
  • Written by J. Thompson, The Wizard, Big Tony
  • Produced by The Wizard, Big Tony

2025年6月1日日曜日

Like Water For Chocolate / Common (2000)

D'Angelo の "Voodoo" がいい、と友達に聞いて、ほんとよく聴きました。
Erykah Badu の "Mama's Gun" もほんといいアルバムでした。
いずれも2000年に出た Soulquarians プロダクションです。
僕はラップをあまり聴かないんですが、The Roots の "Things Fall Apart" を聴いてみたら、これまたいいサウンドでした。
で、このアルバムを聴くことにした、という訳です。

シカゴで活動していた Common は3rd. アルバム後、 N.Y. に出て、Electric Lady Studios を拠点にしていた Soulquarians に合流します。そして録音を開始し、このアルバム制作に至ったようです。
当時 Erykah Badu と付き合ってたんでしたっけ?

風変わりなアルバムタイトルは、メキシコの女流作家 Laura Esquivel の小説 "Como agua para chocolate" から。
ホット・チョコレートを作るのに、沸騰した水を使うことから、熱々の水のような状態を指す言葉らしいです。
そういう意味と、このアルバム・ジャケットを掛けてます。
ジャケットに使われているのは Gordon Parks の写真です。日曜の礼拝に行くためにドレス・アップしたアラバマの黒人女性が、黒人専用と書かれた給水機で水を飲んでいます。
チョコレートを黒人とすると、まさに Water for Chocolate。強烈なメッセージに感じられます。

#1 は "Time Travelin' (A Tribute To Fela)"。もちろん "Fela" とはアフロビートを作り出した Fela Kuti のこと。息子の Femi Kuti がゲスト参加しています。

#2 も Fela Kuti のドラマー Tony Allen"Asiko" をサンプリングしており、アフロビートへの想いが強いオープニングとなっています。

#5 は2001年のベスト・ラップ・ソロ・パフォーマンス部門でのグラミー・ノミネート。なんと Bobby Caldwell の "Open Your Eyes" のメロディ・ラインをそのまま使ってます。なぜこの曲か分かりませんが、Soulquarians にかかれば AOR もこんなふうになるんだ、という驚きの展開です。

続く #6 は、当時無名だった BilalJill Scott をフィーチャーしているところが興味深いですね。いずれもフィリーで、色んなところにネットワークがあったことが分かります。

アルバムに先駆けてリリースされたシングル曲 #9 だけが DJ Premier がプロデュースしています。なんでも Common が Gang Starr を敬愛しているそうでコラボした模様。

アルバム全体を通して、サウンドはオフビートを多用して重奏的、ミドル・テンポ、オーガニック。

素晴らしい!


  1. Time Travelin' (A Tribute To Fela)
    • Producer : D'Angelo, James Poyser, Jay Dee, ?uestlove, The Soulquarian's
    • Featuring : Femi Kuti, Roy Hargrove, Vinia Mojica
    • Trumpet : Roy Hargrove
    • Congas : Melena
    • Guitar : Jeff Lee Johnson
    • Keyboards : D'Angelo
    • AdditionalVocals : Femi Kuti, Vinia Mojica
    • Written by Ahmir Thompson, James Poyser, James Yancey, Lonnie Lynn(Common), Michael Archer
  2. Heat
    • Producer : Jay Dee, The Soulquarian's
    • Lead Vocals : Common, James Yancey
    • Additional Vocals, Scratches : Jay Dee
    • Written by Lonnie Lynn
    • Sample : "Asiko" by Tony Allen
  3. Cold Blooded
    • Producer : D'Angelo, Kelo, ?uestlove, The Roots, The Soulquarian's
    • Featuring : Black Thought, Rahzel, "The Godfather of Noyze", Roy Hargrove
    • Trumpet : Roy Hargrove
    • Claves : D'Angelo
    • Drums, Bass : ?uestlove
    • Handclaps : Black Thought, Common, D'Angelo, James Poyser, ?uestlove, Roy Hargrove
    • Backing Vocals : Black Thought, Rahzel "The Godfather of Noyze"
    • Written by Ahmir Thompson, Garry Shider, George Clinton Jr, Glenn Goins, Kelo Saunders, Lonnie Lynn, Michael Archer, Rahzel Brown, Tariq Trotter
    • Sample : contains elements from "Funkin' for Fun", written by George Clinton Jr., Glenn Goins, and Garry Shider; performed by Parliament
  4. Dooinit
  5. The Light
  6. Funky For You
    • Producer : James Poyser, Jay Dee, The Soulquarian's
    • Featuring, Backing Vocals : Bilal, Jill Scott
    • Vocoder : James Poser
    • Written by Bilal Oliver, James Poyser, James Yancey, Lonnie Lynn
  7. The Questions
    • Producer : James Poyser, Jay Dee, The Soulquarian's
    • Featuring : Mos Def
    • Backing Vocals : Monie Love
    • Written by Dante Smith, James Poyser, James Yancey, Lonnie Lynn
  8. Time Travelin' Reprise
    • Producer : D'Angelo, James Poyser, Jay Dee, ?uestlove, The Soulquarian's
    • Congas : Melena
    • Guitar : Jeff Lee Johnson
    • Keyboards : D'Angelo
    • Trumpet : Roy Hargrove
    • Additional Vocals : Vinia Mojica
    • Written by Ahmir Thompson, James Poyser, James Yancey, Lonnie Lynn, Michael Archer
  9. The 6th Sense
  10. A Film Called (Pimp)
    • Producer : Jay Dee, The Soulquarian's
    • Featuring : Bilal, MC Lyte
    • Backing Vocals : Bilal
    • Flute : Antonio Hart
    • Scratches : Mista Sinista
    • Written by Bilal Oliver, James Yancey, Lonnie Lynn
    • Sample : Brazilian Skies by Bill Summers
  11. Nag Champa (Afrodisiac For The World)
    • Producer : Jay Dee, The Soulquarian's
    • Backing Vocals : Jay Dee
    • Guitar : Jeff Lee Johnson
    • Additional Vocals, Handclaps : Baatin, T3
    • Written by James Yancey, Lonnie Lynn
    • Sample : "Morning Order" by Hugh Hopper and Alan Gowen
  12. Thelonius
    • Producer : Jay Dee, The Soulquarian's
    • Featuring : Slum Village
    • Additional Vocals : Baatin, Jay Dee, T3
    • Written by James Yancey, Lonnie Lynn, R.L. Altman III, Titus Glover
  13. Payback Is A Grandmother
  14. Geto Heaven Part Two
    • Producer : God
    • Co-producer – D'Angelo, James Poyser, ?uestlove, The Soulquarian's
    • Featuring : D'Angelo, Macy Gray
    • Bass : Pino
    • Drums : ?uestlove
    • Flute : Antonio Hart
    • Harp, Electric Piano, Oboe : James Poyser
    • Piano : D'Angelo
    • Written by Ahmir Thompson, Lonnie Lynn, Michael Archer, Peter Lord, Sandra St. Victor, Vernon Smith
    • Sample : contains replayed elements from "Ghetto Heaven", written by Peter Lord, Sandra St. Victor, and Vernon Smith
  15. A Song For Assata
    • Producer : James Poyser, The Soulquarian's
    • Featuring : Cee-Lo Green, Jack Splash, Salaam Remi
    • Drums : ?uestlove
    • Electric Piano, Bass, Organ : James Poyser
    • Guitar : Jeff Lee Johnson
    • Strings Arrange, Conductor : Larry Gold
    • Written by James Poyser, Lonnie Lynn, Thomas Burton
  16. Pops Rap III... All My Children
    • Producer : Karriem Riggins
    • Featuring, Lead Vocals : Lonnie "Pops" Lynn
    • Bass : Richie Goods
    • Drums : Karriem Riggins
    • Keyboards : Orin Evans
    • Trombone : John Paxton
    • Trumpet : Dwight Adams
    • Vibraphone : Stephon Harris
    • Written by A. Scott, E. Badu, Karriem Riggins, Lonnie Lynn Sr.
    • Sample : contains re-sung elements from "Next Lifetime", written by Erykah Badu and Anthony Scott


  • Executive Producer : Ahmir "?uestlove" Thompson
  • Executive Co-Producer : Common, Derek D.
  • Front Cover Photography by Mr. Gordon Parks "1956 Alabama"


2025年5月24日土曜日

Whoop It Up / カメレオン・ライム・ウーピーパイ (2025)

「時空を超えて騒げ! 90年代から現代、海を超えてごちゃ混ぜに! 全人類の心を躍らせるアルバム。」というコンセプトだそうです。
「90年代」というのはよく理解できませんでしたが、彼らは Beastie Boys が大好きだそうで、そこから90年代、というのが出てきてるみたいです。と聞いても、僕は Beastie Boys を通って来てないので、そう言われても分からないんですけどね。
ただ、Rip Slyme 調の曲もあり、それも90年代を後押ししてるみたいですが、でも Rip Slyme はもっと後か。

そういえば、僕の大好きな Adidas の Campus は Beastie Boys が広めたので、親近感はあるかも。同じ Def JamRun-D.M.C. が オール Adidas だったのに乗っかったのかな。

「海を超えて」というのは、海外アーティストとのコラボが何曲かあるからです。
アメリカのラッパー MadeinTYO との #10、フロリダ南部拠点のヒップホップグループ South Strip のメンバー Coolboi との #11、フィンランドのDJ/プロデューサー Rony Rex との #12 がそれですね。
いずれも、CLWP らしさから少し外れた感じで、違う味わいを出すのには成功しています。

アルバム全体としては、ポップだけどオルタナティブ、オルタナティブ・ポップって感じかな。
メンバー(Whoopies1号、2号)はドラムスとベースですが、サウンドはキーボード・サウンドです。
電子音、ゲーム音なんかが表に出てますが、意外とトロンボーン、ピアノ、ギターなんかもフィーチャされてて、凝っていると言えば凝ってる音になってます。
ヒップ・ホップをベースにしながら、キャッチーなメロディを混ぜてる感じかな。

アルバムからの先行シングルとなった #5 なんかはハード系のギターが全面に出てて、UKロックを意識したみたいです。

先に触れた Rip Slyme 調の曲 #3 は、まんまやん、と思いましたが、本人 PES も参加しているのが面白いです。この曲は BPM を落としたバージョンが最後に入ってますが、僕はピアノ入りのこっちの方が好きです。MV のエンド・クレジット用に編集したものだと思います。これはパチスロの曲なんかな。僕はやらんからよく分からんけど。

アップ・テンポよりもミドルの方がいい感じで、一番のお気に入りは、#1 です。ゆるい感じというか、そこそこやってればいい、的なのと曲調が合ってるんでしょうね。

素晴らしいと思うのは、ヴォーカル Chi- のワード・センスと歌い方です。リズムに合った言葉を選び、リズムに最適の発声をする。歌詞は決してポップではなく、それがオルタナ感を出してます。ゲームやパチスロは共感しませんが、違う世界を生きてる感がします。

本人、もっと多くの人に聞いてもらいたい、と思っていて焦りもあるようですが、このオルタナ感とポップの両立がちょうどいいバランスで完成しているように思います。これからどう進んでいくのか。


  1. So-so Life
  2. Growing
  3. Ready Year feat. テークエム
  4. Cranky
  5. Donkey Song
  6. Sleepy Monkey
  7. Flower
  8. Secret March
  9. REACH feat. PES
  10. I Know feat. MadeinTYO
  11. Can't Hold Back
  12. Cookie Junkie
  13. Tin Toy
  14. REACH feat. PES (End Credits Edit)


2025年5月17日土曜日

Floacism "Live" / Floetry (2003)

2000年代の音がします。
2002年のファースト・アルバムの余勢をかって出したライブ・アルバム。
といっても、最初の3曲はスタジオ録音で、4曲目以降がライブになります。
もちろん、1枚しかスタジオ・アルバムが出てませんので、その "Floetic" がライブの中心ですかね。
スタジオ・ワークがいいだけじゃなく、音楽として素晴らしいのがよく分かります。
で、ライブでも当時のサウンドが鳴るのはなんで何でしょうね。
やっぱドラム・パターンかなあ。

Floetry はイギリス出身のデュオ。90年代の終わりにアメリカに移住して、活動の拠点をフィラデルフィアに定めます。そこで DJ Jazzy Jeff が主催するプロダクション・チーム "A Touch of Jazz" に加わり、活躍の手がかりを得ます。そして、Jill ScottGlenn Lewis らに曲を書き、本作でも取り上げている "Butterflies" を Michael Jackson に提供(2001の "Invincible")したことで注目されるようになります。
満を持して出したのが 2002年の "Floetic"。"A Touch of Jazz" 全面バック・アップのもと制作されたファーストは、名曲 "Say Yes" を含み、大成功します。

このアルバムはスタジオ録音3曲と、ニュー・オーリンズの "The House of Blues" での2003年のライブで構成されています。ライブは途中のMCも入れており、ライブをそのままパッケージ化した感じで、臨場感があります。
時折、観客のコーラス、レスポンスが入り、いいライブの感触が伝わってきます。最後の "Hey You" なんか会場全体で歌ってますもんね。


  1. Wanna B Where U R (Thisizzaluvsong)
    • Featuring Mos Def
    • Written by Darren "Limitless" Henson, Keith "Keshon" Pelzer, Marsha Ambrosius, Natalie "Floacist" Stewart
    • Produced by D. Henson, K. Pelzer
  2. Have Faith
    • Written by D. Henson, K. Pelzer, M. Ambrosius, N. Stewart
    • Produced by D. Henson, K. Pelzer
  3. Tell Me When
    • Written by D. Henson, K. Pelzer, M. Ambrosius, N. Stewart
    • Produced by D. Henson, K. Pelzer
  4. Big Ben
    • Written by D. Henson, K. Pelzer, M. Ambrosius, N. Stewart
  5. Opera
    • Written by I. Barias, M. Ambrosius, N. Stewart
  6. Sunshine (Intro)
  7. Sunshine
    • Written by A. Harris, M. Ambrosius, N. Stewart
  8. If I Was Bird
    • Written by K. Pelzer, M. Ambrosius, N. Stewart
  9. Say Yes (Intro)
  10. Say Yes
    • Written by A. Harris, M. Ambrosius, N. Stewart
  11. Getting Late
    • Written by M. Ambrosius, N. Stewart, V. Davis
  12. Butterflies
    • Written by A. Harris, M. Ambrosius
  13. Floetic
    • Written by D. Henson, K. Pelzer, M. Ambrosius, N. Stewart
  14. Hey You
    • Written by A. Harris, M. Ambrosius, N. Stewart


  • Vocals [Songstress] : Marsha Ambrosius
  • Rap [Floacist] : Natalie Stewart
  • Drums : Tremayne Walker
  • Percussion : James Mason
  • Bass : Dwayne Moore
  • Keyboards : Noel Terrell


  • #1-3 recorded at Sigma Sound, Philadelphia, PA.
  • #4-14 recorded live at The House of Blues in New Orleans, July 3, 2003.


  • #1 features samples from "School Boy Crush" performed by Average White Band.
  • #2 features samples of "Love Song" peformed by Mandrill.
  • #3 contains sample from "Song For Jan Hammer" performed by Emil Vicklicky.
  • #13 contains an interpolation of "Born To Be Blue" written by Melvin H. Torme and Robert Wells.


2025年5月14日水曜日

Esto Sí Es Lo Mío / Ismael Rivera y Sus Cachimbos (1978)

"This is my thing" という意味だそうです。
ラテンに特化した Tico レコードから出ていますが、Tico は1974年に Fania に買収されていますので、ディストリビュートは Fania になります。
当時 Ismael Rivera は、Fania が鳴物入りで1973年に契約を獲得した Celia Cruz に次ぐ高給だったそうです。それまでの実績がありますからね。

Ismael Rivera はプエルトリコでレンガ職人の家の長男として生まれ、靴磨きをしながらレンガ職人を目指していたそうです。音楽が好きで、親友の Rafael Antonio Cortijo とよく歌を歌っていた関係で、後に Cortijo がアメリカで結成したバンドでリードシンガーとして呼ばれます。
曲作りの才能があった彼は、作曲家としても成功します。

1987年に56歳で亡くなった彼としては、このアルバムはソロとしての後期の作品になります。
流行に乗らず、ステディなラテン・ミュージックをストレートに表現しているところに好感が持てます。
基本はサルサなんでしょうが、プエルトリコのボンバも入っているんでしょう。

サルサ界の成功したヴォーカリスト達とは明らかに一線を画したヴォーカル・スタイルは独特です。
Héctor LavoeIsmael MirandaCheo Feliciano のようなハイ・トーンではなく、ナチュラル・トーンがホントいい感じなんですよね。
このアルバムでは、彼ら Fania のスーパースターがバックを務めています。Héctor Lavoe、Rubén BladesAdalberto SantiagoNestor Sanchez。コロ、と言うのかな、コール&レスポンスの。トーンがよく合っています。

僕が Ismael Rivera を初めて聴いたのはいつの頃だったか。1975年の "Feliz Navidad" を LP で聴き、すぐに大好きになりました。何で "Feliz Navidad" を聴くことになったのかは今となっては覚えていません。

その後聴いたアルバムはどれも素晴らしいものでした。
もちろん、このアルバムも素晴らしい。


  1. Las Caras Lindas [C. Curet Alonso]
  2. Comedia [Plácido Acevedo]
  3. De Medio Lao [Javier Vazquez]
  4. A Medias No [Mario Hernandez]
  5. La Perla [C. Curet Alonso]
  6. Ella No Merece Un Llanto [Bobby Capó]
  7. Angelica [Plácido Acevedo]


  • Lead Vocals, Claves, Maracas, Produce : Ismael Rivera
  • Piano, Music Director, Arrange : Javier Vazquez
  • Coro : Adalberto Santiago, Héctor Lavoe, Nestor Sanchez, Rubén Blades
  • Bass [Bajo] : Victor Venegas


2025年5月6日火曜日

Mystic Voyage / Roy Ayers Ubiquity (1975)

3月に亡くなった Roy Ayers の追悼。

全曲というわけではないですが、アルバム全体にわたってベースがゴリゴリ効いていて、僕の好きな部類に入る音楽です。
Roy Ayers はジャズ畑をスタートとしていますが、1970年代以降は R&B, ファンクが主となり、このアルバムはファンクです。
Stevie Wonder が多用した新楽器クラビネットを使い、パーカッションを混ぜ、太いベースの上に Roy Ayers 本人のヴィブラフォンを乗せ、いい感じの曲になっています。

ほとんどがヴォーカル入りですが、珍しくヴィヴラフォンをメインにしたメロウ・チューンの表題曲もお勧めです。

僕の一番のお気に入りは、#6 "Life Is Just A Moment - Part 1" ですかね。
軽快なドラムパターンからベースが絡んでくるあたりのイントロは最高です。
"Life is just a moment
Don't waste no time thinkin' about it
Move on to that destiny
Nothing but an easy thing"
という歌詞も普遍的なメッセージですね。

カバー曲も2曲。
#4 "Take All The Time You Need" は Ashford & Simpson が前年に出したアルバム "I Wanna Be Selfish" のラストを飾る曲。意外な選曲。これをもう少しソフト&メロウに仕上げてる感じかな。
もう1曲は #8 "Funky Motion"。こちらは同じジャズ畑で同じく R&B に転身した George Benson のバンドの Ronnie Foster が同じ年に出した "Cheshire Cat" からの1曲。原曲もなかなかよし。

#9 "Spirit Of Doo Doo" の歌詞も普遍的メッセージ。
"Do whatcha wanna do
When you wanna do it
It ain't what your mamma do
It ain't what your daddy do
It ain't what your sister do
It ain't what your brother do
When you look at what you do
You got to do the Doo doo"

ラストの "The Black Five" は再度ヴィブラフォンをフィーチャした、インスト・ファンク・ナンバー。効果的にベースを効かせています。

アルバムは1975 年8月 8日に亡くなった Cannonball Adderley に捧げられています。フロリダ出身らしい大らかなファンキー・サウンドを生み出した Cannonball Adderley はアイドルの1人だったんでしょうね。


  1. Brother Green (The Disco King)
  2. Mystic Voyage
  3. A Wee Bit
    • Written & Arranged by Calvin Brown
  4. Take All The Time You Need
  5. Evolution
    • Written by Roy Ayers
  6. Life Is Just A Moment - Part 1
    • Written by Chano O'Ferral, Roy Ayers
  7. Life Is Just A Moment - Part 2
  8. Funky Motion
    • Written by Ronnie Foster
  9. Spirit Of Doo Doo
    • Written by Edwin Birdsong
  10. The Black Five


  • Vibraphone, Lead Vocals, Arp Synthesizer, Electric Piano, Clavinet, Percussion, Backing Vocals : Roy Ayers
  • Drums : Ricky Lawson
  • Percussion : Willie Michael
  • Congas, Bongos : Chano O'Ferral
  • Bass, Backing Vocals : Byron Miller
  • Guitar, Vocals : Calvin Brown
  • Lead Vocals, Backing Vocals : Chicas
  • Vocals (Special Guest) : Edwin Birdsong
  • Programmed By (Arp) : P. Craig Turner
  • Soprano Saxophone : Joe Brazil
  • Arranged (ex. #3) & Produced by Roy Ayers


  • Recorded at Kaye-Smith/Van Ackeren Studios, Seattle, Washington and Electric Lady Studio, N.Y.
  • This album is dedicated to the memory of Julian "Cannonball" Adderly and to his musical contribution to this world. – Roy Ayers


2025年4月27日日曜日

Kissing Fish / 佐藤奈々子 (1979)

4作目にして佐野元春の影響下から外れて、飛躍した一枚。
ただし、ソロ名義としてはこれが最後になります。残念。
レコード会社との関係で、売れることが前提だったのかもしれません。

加藤和彦、南佳孝、矢野顕子、鈴木慶一、井上鑑といった豪華作曲陣に佐藤奈々子の歌詞。(佐藤奈々子の曲もあります)
それだけにけっこういい曲が揃ってます。アルバムとしても、いい出来じゃないでしょうか。

それを支えているのが井上鑑のアレンジ。
矢野顕子のへんてこりんな曲 #3 "パウダー・ゲーム“ はアレンジがフュージョン!このイントロから、この曲かって感じです。コレが一番いいかな。
それと、#7 "おもちゃのヒロイン" は井上鑑の曲ですが、レゲエ調が決まってます。

全部聴いた訳ではありませんが、彼女の最高傑作のように思います。もっと続けて欲しかったな。


  1. チャイナ・ドール [加藤和彦]
  2. 上海バンスキング [南佳孝]
  3. パウダー・ゲーム [矢野顕子]
  4. 朝までいっしょに [佐野元春]
  5. ディズニー・ガール [佐藤奈々子]
  6. ヒーロー・インタビュー [鈴木慶一]
  7. おもちゃのヒロイン [井上鑑]
  8. シネマ・クラブ [南佳孝]
  9. キッシング・フィッシュ [加藤和彦]
  10. 地下鉄に乗った船乗り [井上鑑, 佐藤奈々子]
  11. 空中ショー [佐野元春, 佐藤奈々子 ]~ロックンロール・クリーナー [小坂忠]


  • Arranged by, Piano, Chorus : 井上鑑
  • Fiddle : 武川雅寛
  • Guitar : 吉川忠英, 杉本喜代志, 土屋昌己, 松宮幹彦, 中牟礼貞則, 土方隆行, 松本恒秀, 岩渕 亮
  • Bass : 高水健司, 長岡道夫
  • Drums : 山木秀夫, 市原康
  • Percussion : 穴井忠臣, 横山達治
  • Marimba : 金山功
  • Accordion : 風間文彦
  • Clarinet : 鈴木重男
  • Flute : 小出道也, 西沢昭
  • Harmonica : 村岡健
  • Glockenspiel : 宅間久善
  • Clarinet, Saxophone : ジェイク・H・コンセプション
  • Saxophone : 沢井原児, 斉藤清, 砂原俊三
  • Trombone : 塩村修, 向井滋春, 粉川忠範, 福島照夫
  • Trumpet : 武田和三, 中沢健次, 荒木敏男
  • Tuba : 久保修平
  • Chorus : 伊集加代子, 鈴木慶一, 大野方栄, やまがたすみこ, 岡田徹, ヒデ, 岡崎
  • Gong, Chorus : 佐藤奈々子
  • Produced by 大江田信


 

2025年4月20日日曜日

Live Life This Day: Celebrating Thad Jones / Miho Hazama, Danish Radio Big Band, Danish National Symphony Orchestra (2025)

2023年のライブ。晩年に Danish Radio Big Band の首席指揮者を務めた Thad Jones の生誕100年記念コンサートです。
Thad Jones 記念なので、ほぼ Thad Jones の曲で、挾間美帆が編曲しています。
もちろん、コンサートでの指揮も挾間美帆です。

Thad Jones のアルバムは1枚しか聴いたことがありませんが、こうやって聴いてみると華やかですね。
オーケストラがついていることもあるんでしょうが、まるで映画音楽のようです。
分厚いストリングス・アレンジで、後半に盛り上がる作りは、僕が観客だったら大満足でしょうね。
時にはメンバーから掛け声も上がり、挾間美帆本人もカウベルを叩いたりと、きっちり構成された中にもリラックスしている様子がうかがえます。

ちなみにタイトルの "Live Life This Day" とは、コペンハーゲンにある Thad Jones の墓に刻された墓碑銘だそうです。
それにしても #1 "My Centennial" とは、この100年記念を予言するような、ピッタリのタイトルで面白いですね。

一回、Thad Jone オリジナルも聴いてみよっと。


  1. My Centennial [Thad Jones / arr: M. Hazama]
  2. Mornin' Reverend [Thad Jones / arr: M. Hazama]
  3. A Child is Born [Thad Jones/Roland Hanna / arr: Scott Ninmer]
  4. Live Life This Day Mov.1 [Miho Hazama]
  5. Live Life This Day Mov.2 [Miho Hazama]
  6. Live Life This Day Mov.3 [Thad Jones/Miho Hazama]
  7. The Farewell [Thad Jones / arr: M. Hazama]


Miho Hazama: conductor
Danish Radio Big Band
Danish National Symphony Orchestra


Recorded Live on March 17, 2023 at DR Koncerthuset, Copenhagen, Denmark


2025年4月13日日曜日

It Was Good Until It Wasn't / Kehlani (2020)

初めは非常にとっつきにくかったです。
抑揚が少なく、ダーク。
オルタナティヴR&Bの代表のような感じを受けましたが、何回か聴いているうちに、それぞれの曲の特徴を捉えられるようになりました。

ダークな中にも、意外とカラフル。
一番のお気に入りは、#1 "Toxic" でしょうか。曲の作り、アレンジが飛び抜けています。
頭に合わせるビート・パターンから、バック・ビートも絡め、独特のダークな雰囲気を作り出しています。
続く#2 "Can I"、Jhené Aiko をフィーチャした #6 "Change Your Life"、#11 "F&MU" なんかはいいですね。
面白いところでは #8 "Everybody Business" では Pharrell Williams と Chad Hugo のいわゆる  the Neptunes が参加しています。アコースティック・ベースの落ち着いた曲ですが。

アルバムは2020年5月、コロナ禍の真っ最中にリリースされました。ライブは全て中止され、ミュージシャン同士が会うこともままならない状況で、プロモーションは苦戦したことでしょう。
それでも、音楽の価値は変わりません。

塀の向こうを、水道の水を出しっぱなしにしながら覗き込んでいるのは Kehlani 本人でしょう。全身の刺青が証明しています。


  1. Toxic
    • Backing Vocals : Ty Dolla $ign
    • Written by Kehlani Parrish, Ryan Martinez, Keegan Bach
    • Produced by G. Ry, KBeazy, Elijah Blake
  2. Can I (featuring Tory Lanez)
    • Written by Parrish, Andrew Wansel, Jacob Dutton, Daniel Klein, Matt Campfield, Daystar Peterson, Phalon Alexander, Kevin Hicks, Bryan-Michael Cox, Johntá Austin
    • Produced by Pop Wansel, Jake One, Some Randoms, Ambré
  3. Bad News
    • Written by Parrish, Jahaan Sweet
    • Produced by Sweet
  4. Real Hot Girl Skit (performed by Megan Thee Stallion)
    • Written by Megan Pete
  5. Water
    • Written by Parrish, India Perkins, Destin Conrad, Alex Ben-Abdallah, Dan Foster, Louise Lastic
    • Produced by Lastic, Foster, Blake, Ambré
  6. Change Your Life (featuring Jhené Aiko)
    • Written by Parrish, Wansel, Warren Felder, Alex Niceforo, Keith Sorrells, Aiko
    • Produced by Pop & Oak, The Orphanage, Ten4
  7. Belong to the Streets Skit (performed by Gibran Garcia, Anthony Creer, Serak Mehari, Albert Watts, and Jassmyn Fowlkes)
    • Written by Gibran Garcia, Anthony Creer, Serak Mehari, Albert Watts, Jassmyn Fowlkes
  8. Everybody Business
    • Written by Parrish, Kevin Price, Carlos Muñoz, Trinidad James, Conrad, Shawn Carter, Pharrell Williams, Chad Hugo
    • Produced by Go Grizzly, Loshendrix
  9. Hate the Club (featuring Masego)
    • Written by Sweet, Yussef Dayes, Parrish, Micah Davis
    • Produced by Sweet, Dayes, Blake
  10. Serial Lover
    • Written by Parrish, Sweet, Matthew Samuels, Johann Deterville, Michael Samuels, Vianey Emmanuël Mfuamba
    • Produced by Boi-1da, Sweet, YogiTheProducer, Smplgtwy, Vianey, Blake, Ambré
  11. F&MU
    • Written by Parrish, Nija Charles, Sweet, Paolo Rodriguez
    • Produced by Sweet, TeeFlii
  12. Can You Blame Me (featuring Lucky Daye)
    • Written by Parrish, Wansel, Samuel Wishkoski, KleinCampfield, Charles, David Brown, Dustin Bowie, Michael MacGregor
    • Produced by Wansel, Some Randoms, Sam Wish
  13. Grieving (featuring James Blake)
    • Written by Parrish, James Blake, Ma. Samuels, Deterville
    • Produced by Boi-1da, Sweet, The Rascals, YogiTheProducer
  14. Open (Passionate)
    • Written by Parrish, Charles, Muñoz, Wansel, Conrad, Lamar Edwards, Michael Cox, Jr., John Groover, Rogét Chahayed, Darryl Clemons
    • Produced by Mars, Mike & Keys, Roget, Pooh Beatz, Loshendrix
  15. Lexii's Outro
    • Lead Vocals : Lexii Alijai
    • Written by Alexis Lynch, Cameron Goins, Josh Timmerman
    • Produced by Cyht


2025年4月5日土曜日

Congotronics / Konono Nº1 (2004)

「リケンベ」という楽器を電化したものが特徴のようです。
僕は「リケンベ」がどういうものか知りませんでしたが、ちょうどこのアルバム・ジャケットに写っているのがリケンベですね。
別名「ラメロフォン」。南東アフリカで多く使われているとのこと。

Konono Nº1 はリケンベ奏者の Mingiedi Mawangu が作ったバンドで、1966年に結成されたようです。
コンゴ民主共和国のキンシャサを本拠地にしています。
コンゴ民主共和国は昔ザイールと言っていました。
キンシャサの奇跡のあのキンシャサです。Ali の相手の George Foreman はついこの前亡くなりました。
コンゴは、フランス領がコンゴ共和国となり、ベルギー領がコンゴ民主共和国となった模様です。帝国主義の名残ですね。

サウンドは、アフリカあるいは中南米の音楽にありがちな、打楽器を多用した、ポリリズムが中心です。
ひたすら打楽器を奏で続ける。僕の田舎の獅子舞の太鼓にも似たような連打の嵐です。
なんだろ、ガムランやジェゴグにも近いのかな。
プリミティブだけど複雑。


  1. Lufuala Ndonga
  2. Masikulu
  3. Kule Kule
  4. Ungudi Wele Wele
  5. Paradiso
    • Guest Drums : Fofana
    • Guest Percussion : Shora Mbonda
  6. Kule Kule Reprise
  7. Mama Liza


  • Likembe : Mawangu Makuntima, Mawangu Mingiedi
  • Bass Likembe : Dodika Kungu
  • Percussion : Kanda Mateta, Lulendo Arumba
  • Tam-tam : Nzimbu Kuavita
  • Dancers : André Kiala, Lubuya Ngalula, Luti Misamu, Mankueno Ntumba, Miezi Mankala
  • President Of Konono Nº1 : Buaku Ngingulu
  • Written by Konono Nº1
  • Producer, Recorded by, Mixed by, Photography By : Vincent Kenis


Recorded in Halle de la Gombe, Kinshasa, Congo, except track 5 recorded live at the Paradiso in Amsterdam.


2025年3月30日日曜日

AINOU / 中村佳穂 (2018)

セカンド・アルバムらしいです。
もちろん、ファーストは聴いたことがありません。この後も聞いたことがありません。
「竜とそばかすの姫」で初めて知った人も多いようですが、僕は残念ながらそうではありませんでした。

前情報なしにまっさらで聴きましたが、粗削りでアマチュアリズムいっぱい、という第一印象です。
アルバムの#1~#3は最高ですが、その後は散らかっている感じです。
いろんな顔を見せて、いろんなアイデアがたくさんあるんでしょうね。基本はピアノ弾き語りの人なのかな。

歌詞が独特です。
自由な歌詞世界、自由な音楽世界。
スキャットを多用して、歌い方も自由で独特。
カテゴライズできない唯一無二という意味では、「アーティスト」だと思います。

関西弁の歌詞があるので、どこの人やろ?と思いましたが、京都の人らしいです。


  1. You may they
    • 作曲:中村佳穂、荒木正比呂
    • 編曲:荒木正比呂
  2. GUM
    • 作詞:中村佳穂、munero
    • 作曲:中村佳穂、荒木正比呂
    • 編曲:荒木正比呂
  3. きっとね!
    • 作曲:荒木正比呂
    • 編曲:中村佳穂Band
  4. FoolFor日記
    • 作曲:中村佳穂、荒木正比呂
    • 編曲:荒木正比呂
  5. 永い言い訳
  6. intro
  7. SHE'S GONE
    • 作曲:中村佳穂、荒木正比呂
    • 編曲:中村佳穂Band
  8. get back
    • 編曲:MASAHIRO KITAGAWA
  9. アイアム主人公
    • 編曲:中村佳穂、荒木正比呂
  10. 忘れっぽい天使
  11. そのいのち
    • 作詞:中村佳穂、荒木正比呂
    • 編曲:中村佳穂Band
  12. AINOU
    • 作詞:中村佳穂、ASAYAKE 01
    • 作曲:ASAYAKE 01、中村佳穂Band
    • 編曲:中村佳穂Band


  • 記述なしの作詞、作曲、編曲:中村佳穂


2025年3月23日日曜日

Live Around The World / Miles Davis (1996)

The Soul Searchers のドラマーだった Ricky Wellman を Miles は引き抜きます。
1987年のこと。
Chuck Brown のやっていたシャッフル・ベースの Go-Go ビート、これが気に入ったんでしょうね。
スタジオ・アルバムでは 1989年の "Amandla" から参加しています。
このライブアルバムは、1988年から1991年までのライブを集めたもので、すべての曲で Ricky Wellman が叩いています。
曲調が Go-Go ビートの曲ばかりではないのですが、Ricky Wellman は自然に、うまくバンドに溶け込みビートを刻んでいるように感じます。

集められたライブ音源は、ほとんどが1985年の "You're Under Arrest"、1986年の "Tutu"、1989年の "Amandla" から。
ベストな11曲を選曲して、セット・リストに近い構成に並び替えたとのこと。
年と場所がバラバラですが、違いは感じられず、統一感はあります。

この頃の Miles バンドの音楽監督をつとめていたのは Marcus Miller ですが、ライブには参加してません。
でも、アルバムの中で一番カッコいいのは、Miller が作った "Tutu" じゃないでしょうか。
テーマがきまってて、スタジオよりライブ向きですね。
ちなみに "Tutu" は反アパルトヘイトの Desmond Mpilo Tutu 大主教のことで、"Full Nelson" は Nelson Mandela です。
黒人意識が強い Miles らしいネーミングです。

目玉は、ラストの "Hannibal"。生前最後のライブパフォーマンスです。
1991年7月21日フランスで。2か月後に65歳で亡くなります。
このライブ・パフォーマンスを聴くと、とても死期が迫ってきている人には思えません。

ジャズ・マナーじゃなく、ファンク・マナーでジャズをやり切って、新しい王道を作っているところはさすがです!


  1. In A Silent Way
    • Alto Saxophone : Kenny Garrett
    • Bass : Foley, Benny Rietveld
    • Drums : Ricky Wellman
    • Keyboards : Adam Holzman, Joey DeFrancesco
    • Percussion : Marilyn Mazur
    • Trumpet : Miles Davis
    • Written by Joe Zawinul
    • Live in New York, NY, Indigo Blues Club, Saturday, December 17, 1988, 2nd show
  2. Intruder
    • Alto Saxophone : Kenny Garrett
    • Bass : Foley, Benny Rietveld
    • Drums : Ricky Wellman
    • Keyboards : Adam Holzman, Joey DeFrancesco
    • Percussion : Marilyn Mazur
    • Trumpet : Miles Davis
    • Written by Miles Davis
    • Live in New York, NY, Indigo Blues Club, Saturday, December 17, 1988, 2nd show
  3. New Blues
    • Alto Saxophone : Kenny Garrett
    • Bass : Foley, Benny Rietveld
    • Drums : Ricky Wellman
    • Keyboards : Adam Holzman, Robert Irving III
    • Percussion : Marilyn Mazur
    • Trumpet, Keyboards : Miles Davis
    • Written by Miles Davis
    • Live in Los Angeles, CA, Greek Theatre, Sunday, August 14, 1988
  4. Human Nature
    • Alto Saxophone : Kenny Garrett
    • Bass : Foley, Benny Rietveld
    • Drums : Ricky Wellman
    • Keyboards : Adam Holzman, Joey DeFrancesco
    • Percussion : Marilyn Mazur
    • Trumpet, Keyboards : Miles Davis
    • Written by Steve Porcaro, John Bettis
    • Live in Graz, Austria, Liebenauer Eishalle, Tuesday, November 1, 1988
  5. Mr. Pastorius
    • Alto Saxophone : Kenny Garrett
    • Bass : Foley, Benny Rietveld
    • Drums : Ricky Wellman
    • Keyboards : John Beasley, Kei Akagi
    • Percussion : Munyungo Jackson
    • Trumpet : Miles Davis
    • Written by Marcus Miller
    • Live in Montpellier, France, Le Zenith - Domaine de Grammond, Wednesday, April 12, 1989
  6. Amandla
    • Bass : Foley, Benny Rietveld
    • Drums : Ricky Wellman
    • Keyboards : Adam Holzman, Kei Akagi
    • Percussion : Munyungo Jackson
    • Tenor Saxophone : Rick Margitza
    • Trumpet : Miles Davis
    • Written by Marcus Miller
    • Live in Rome, Italy, Pallazo della Civita "The Steps", Wedenesday, July 26, 1989
  7. Wrinkle
    • Alto Saxophone : Kenny Garrett
    • Bass : Foley, Richard Patterson
    • Drums : Ricky Wellman
    • Keyboards : Kei Akagi
    • Percussion (Electronic) : Erin Davis
    • Trumpet, Keyboards : Miles Davis
    • Written by Miles Davis
    • Live in Montreux, Switzerland, Casino de Montreux, Montreux International Festival, Friday, July 20, 1990
  8. Tutu
    • Bass : Foley, Richard Patterson
    • Drums : Ricky Wellman
    • Flute : Kenny Garrett
    • Keyboards : Kei Akagi
    • Percussion (Electronic) : Erin Davis
    • Trumpet, Keyboards : Miles Davis
    • Written by Marcus Miller
    • Live in Montreux, Switzerland, Casino de Montreux, Montreux International Festival, Friday, July 20, 1990
  9. Full Nelson
    • Alto Saxophone : Kenny Garrett
    • Bass : Foley, Benny Rietveld
    • Drums : Ricky Wellman
    • Keyboards : Adam Holzman, Robert Irving III
    • Percussion : Marilyn Mazur
    • Trumpet : Miles Davis
    • Written by Marcus Miller
    • Live in Osaka, Japan, Osaka Expo Park, Live under the Sky Festival, Sunday, August 7, 1988
  10. Time After Time
    • Bass : Foley, Benny Rietveld
    • Drums : Ricky Wellman
    • Flute : Kenny Garrett
    • Keyboards : Adam Holzman, Kei Akagi
    • Percussion : Munyungo Jackson
    • Trumpet : Miles Davis
    • Written by  Cyndi Lauper, Rob Hyman
    • Live in Chicago, Illinois, Chicago Theatre - JVC Jazz Festival, Monday, June 5, 1989
  11. Hannibal
    • Alto Saxophone : Kenny Garrett
    • Bass : Foley, Richard Patterson
    • Drums : Ricky Wellman
    • Keyboards : Deron Johnson
    • Trumpet : Miles Davis
    • Written by Marcus Miller
    • Live in France, Andernos, July 21, 1991


2025年3月15日土曜日

Where the Butterflies Go in the Rain / Raveena (2024)

「インディアン・スロウ・ソウル」というのをどこかで聞いたことがあります。
確かに、彼女の場合、こういう言い方がそれなりに合っていると思います。
インドにルーツを持ち、ヘブンリーやドリーミーとも言われる曲調ですので。

インド北西部のパンジャブ出身のシク教徒の家族に生まれ、両親はシク教への迫害事件でアメリカに逃れてきたようです。
インドはヒンズー教とばかり思っていたのですが、パンジャブ地方ではシク教もそれなりに教徒がいるみたいですね。
シク教の教義は知りませんが、15世紀に生まれた比較的新しい宗教で、イスラム、ヒンズーそれぞれからの改宗者が多かったため、特にイスラム教からの迫害がたびたび起きているようです。

インドの楽器は少し使っているようですが、基本的にはアメリカンな音楽でR&Bにカテゴライズされています。
聴いた感じだと、R&Bをベースとしたポップですね。
流行りのオルタナティブな感じはありません。
ダークというよりブライト。
R&B寄りの曲もあれば、アルバムの後半は、もはやカントリーというような曲もあります。
当然R&Bの方が僕は好きですが。


  1. Pluto
  2. Lucky
  3. Rise
  4. Every Color
  5. Baby Mama
  6. Junebug [feat. JPEGMAFIA]
  7. Lose My Focus
  8. We Should Move Somewhere Beautiful [feat. Arima Ederra]
  9. Kid
  10. 16 Candles [feat. Ganavya]
  11. Smile For Me
  12. Afternoon Tea with the Auroras (Interlude)
  13. Little Bird
  14. Water


2025年3月8日土曜日

Speaking in Tongues / Talking Heads (1983)

"Stop Making Sense" はこのアルバムのツアーだったんですね。
確かに映画でも(アルバムでも) "Slippery People", "Burning Down the House", "Making Flippy Floppy", "Swamp", "This Must Be the Place (Naive Melody)", "Girlfriend Is Better" と6曲もこのアルバムから入ってます。
ちなみに "Stop Making Sense" は、#3 "Girlfriend Is Better" の歌詞の一部です。

僕はリアルタイムではこのアルバムはちゃんと聴いてなかったような気がします。
前作 "Remain in Light" が出たのが1980年で、このアルバムが1983年。
1980年はおそらく僕のアンテナの感度が低く、感知範囲外だったと思います。
スピンアウトした Tom Tom Club は1981年で、エレクトリック・サウンドということもあり好きだったので、その頃には Talking Heads は視野に入ってきてたと思います。
ただ、まだ田舎の高校生だったしな...
少なくとも、Robert Rauschenberg がデザインした初回LPジャケットは知らないので、やっぱリアルタイムじゃないのか、と思ったり。

ということで改めて聴いてみました。

素晴らしい!

"Remain in Light" のファンク路線を継承し、アフリカ音楽も消化したいいアルバムだと思います。
前作後のライブから引き続き、Bernie Worrell が参加しています。
基本的には、Talking Heads はダンス・バンドなんですね。
ロックとダンスを融合させるのに、アフリカ、ファンクをうまく使って。
ダンスと言えば、やはり David Byrne のライブ・パフォーマンスです。"Stop Making Sense" なんかを観ると、ライブで彼のダンスから感じるのが Talking Heads の魅力かもしれません。
奇妙であり、芸術的であり。
独特のシニカルな歌詞と相まって、アートですね。
ポップ・ミュージックにアートを感じるのは、Pink Floyd とこの Talking Heads くらいかな。


  1. Burning Down The House
    • Percussion : Steve Scales
    • Synthesizer : Wally Badarou
  2. Making Flippy Floppy
    • Guitar : Alex Weir
    • Violin : Shankar
  3. Girlfriend Is Better
    • Synthesizer : Bernie Worrell
  4. Slippery People
    • Backing Vocals : Dolette McDonald, Nona Hendryx
    • Percussion : Raphael Dejesus
    • Saxophone : Richard Landry
  5. I Get Wild / Wild Gravity
    • Percussion : David Van Tieghem, Raphael Dejesus
  6. Swamp
    • Guitar : Alex Weir
    • Synthesizer : Wally Badarou
  7. Moon Rocks
    • Guitar : Alex Weir
    • Percussion : Steve Scales
  8. Pull Up The Roots
    • Guitar : Alex Weir
    • Percussion : Raphael Dejesus
  9. This Must Be The Place (Naive Melody)
    • Percussion : David Van Tieghem
    • Synthesizer : Wally Badarou


  • Guitar, Vocals, Bass, Percussion, Keyboards, Synthesizer : David Byrne
  • Bass, Guitar, Synthesizer : Tina Weymouth
  • Drums, Synthesizer : Chris Frantz
  • Guitar, Keyboards : Jerry Harrison
  • Produced by Talking Heads


  • Recorded at Blank Tapes, NY.