売れるために、非常によく練り上げられたポップ・アルバムだと思います。
優秀なスタッフのプロダクションを感じさせます。
Dua Lipa の特徴は、少し低いハスキー・ヴォイスとクールさだと思いますが、そのイメージを表現するための音楽を用意した感じでしょうか。
ダンス、EDM、ロック、ディスコ、といったジャンルやカテゴリーに全く興味なさそうで、どういう音楽かと問われれば「ポップ」としか言いようがありません。
タイトルに “Nostalgia” と入っているように、テーマの1つは過去の音楽のようです。
- “Rolling Stone”、”Glass House”、”Talking” などの単語が挟まるタイトル曲。
- なんとそのままの”Let’s get physical”。
- オーストラリアのバンド INXS のギターリフを使った “Break My Heart”。
懐古趣味というわけではなく、30年近く前の音楽を勉強し、その後出てきたサウンドと技術をうまくミックスさせて売れる音楽を作る、という意気込みも込めて “Future” がついているんでしょう。
Daft Punk を見習った戦略でしょうが、カテゴリーに見境がないところが突き抜けています。
ちなみに、“Break My Heart” では、出来上がるまで INXS のギターリフに似ていることに気づかず、あとでクレジットに Michael Hutchence と Andrew Farriss を加えたと言っています。
しかし、このメロディの使い方はサンプリングしたくらいのレベルだと思いますので、Dua Lipa 本人は知らなかったかもしれませんが、スタッフには INXS のリフが頭にあったか、意図的に使ったのではないかと思います。
ただ、1987年のこの曲は、リアルタイムではそれほど印象にありませんが。
キャッチーなフックのあるポップは嫌いじゃありません。
- FUTURE NOSTALGIA
- DON’T START NOW
- COOL
- PHYSICAL
- LEVITATING
- PRETTY PLEASE
- HALLUCINATE
- LOVE AGAIN
- BREAK MY HEART
- GOOD IN BED
- BOYS WILL BE BOYS
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