2020年5月31日日曜日

Future Nostalgia / Dua Lipa (2020)

売れるために、非常によく練り上げられたポップ・アルバムだと思います。
優秀なスタッフのプロダクションを感じさせます。
Dua Lipa の特徴は、少し低いハスキー・ヴォイスとクールさだと思いますが、そのイメージを表現するための音楽を用意した感じでしょうか。
ダンス、EDM、ロック、ディスコ、といったジャンルやカテゴリーに全く興味なさそうで、どういう音楽かと問われれば「ポップ」としか言いようがありません。

タイトルに “Nostalgia” と入っているように、テーマの1つは過去の音楽のようです。
  • “Rolling Stone”、”Glass House”、”Talking” などの単語が挟まるタイトル曲。
  • なんとそのままの”Let’s get physical”。
  • オーストラリアのバンド INXS のギターリフを使った “Break My Heart”。
これらはすべて80年代を想起させます。
懐古趣味というわけではなく、30年近く前の音楽を勉強し、その後出てきたサウンドと技術をうまくミックスさせて売れる音楽を作る、という意気込みも込めて “Future” がついているんでしょう。
Daft Punk を見習った戦略でしょうが、カテゴリーに見境がないところが突き抜けています。

ちなみに、“Break My Heart” では、出来上がるまで INXS のギターリフに似ていることに気づかず、あとでクレジットに Michael Hutchence と Andrew Farriss を加えたと言っています。
しかし、このメロディの使い方はサンプリングしたくらいのレベルだと思いますので、Dua Lipa 本人は知らなかったかもしれませんが、スタッフには INXS のリフが頭にあったか、意図的に使ったのではないかと思います。
ただ、1987年のこの曲は、リアルタイムではそれほど印象にありませんが。

キャッチーなフックのあるポップは嫌いじゃありません。

  1. FUTURE NOSTALGIA
  2. DON’T START NOW
  3. COOL
  4. PHYSICAL
  5. LEVITATING
  6. PRETTY PLEASE
  7. HALLUCINATE
  8. LOVE AGAIN
  9. BREAK MY HEART
  10. GOOD IN BED
  11. BOYS WILL BE BOYS

2020年5月24日日曜日

Young Gifted And Black / Bob Andy And Marcia Griffiths (1970)‎

Bob Andy 自身、優れたソング・ライターですが、ここではほぼカバーに徹しています。
ソウル・ミュージックからロックまで幅広くピックアップされ、誰が選曲したのかは分かりませんが、超有名ではない曲の選曲はなかなかいいです。
さらに、それを、全体的にハッピーに感じるロック・ステディ・アレンジがすばらしいです。

Eric Clapton が “I Shot the Sheriff” をカバーしたのが1974年ですので、この1970年という年では、まだ世界中にレゲエが広まっていなかったと推測されます。
その中で、欧米のポピュラー曲をカバーすることによって、レゲエが世界中に大衆性を持つということを示したのではないでしょうか。親しみやすい曲が揃っています。

“Young Gifted And Black” は、Aretha Franklin が1972年にカバーしており、これもまた素晴らしいアレンジで、曲の気高さが際立っています。ちなみに、この曲を表題曲にした Aretha のアルバムは大名盤です。
その Aretha Franklin のバージョンより、この Bob Andy バージョンの方が好きになりました。Nina Simone のオリジナル・バージョンも含めて、Bob Andy バージョンが一番いいんじゃないでしょうか。この曲の持つ若さへの賛辞が、レゲエ・アレンジによって明るく前面に出て、素晴らしい出来になっています。
続く、”Private Number” もいい、こちらも明るい。
すべての曲がハッピーです。Bob Dylan の “It Ain't Me Babe” でさえハッピーに聞こえます。
Bob Andy だけではなく Marcia Griffiths の伸びやかなヴォーカルが入っているのがいいんでしょうね。

アルバム全体として、何度聴いても心地よい、ポップ・レゲエ・アルバムに仕上がっていると思います。

  1. Young Gifted And Black (Original by Nina Simone ‎”To Be Young, Gifted, And Black”)
  2. Private Number (Original by Judy Clay & William Bell)
  3. United We Stand (Original by Brotherhood Of Man)
  4. We've Got To Get Ourselves Together (Original by The Staple Singers)
  5. Peace Of Mine
  6. It's a Rocking Good Way (Original by Priscilla Bowman “A Rockin' Good Way”)
  7. It Ain't Me Babe (Original by Bob Dylan)
  8. Ain't Nothing But The Real Thing (Original by Marvin Gaye & Tammi Terrell)
  9. Put a Little Love In Your Heart (Original by Jackie DeShannon)
  10. Onion Song (Original by Marvin Gaye & Tammi Terrell)
  11. Gee Baby
  12. Keep The Customers Satisfied (Original by Simon and Garfunkel “Keep The Customer Satisfied”)

2020年5月16日土曜日

Barbecue / Bread & Butter (1974)

茅ヶ崎出身の湘南サウンド。西海岸の香りがします。僕とは違う世界ですが、歌の内容は若者の日常で、意外と親近感があります。

正直、Bread & Butter は聴いたことがなかったのですが、山下達郎の “ピンク・シャドウ” のカバーが素晴らしかったので、聴いてみようと思ったわけです。
山下達郎はカバーするにあたり、少しテンポを速めてますが(特にサビの部分)、僕はオリジナルもかなりイケてると思います。
ギターとドラムがかっこいいですね。散文的な詞もいい。
ちなみに、山下達郎は1976年のライブよりも1981年のライブではさらに速くしてます。

細野晴臣、鈴木茂、林立夫のおなじみティン・パン・アレイのメンバーと、サディステック・ミカ・バンドの小原礼、斉藤ノブが参加しているバック陣で、さすがのクオリティの高いサウンドです。

“ピンク・シャドウ” が飛び抜けていいですが、
パーカッションとコーラスが心地いい “魔術”、
こちらもパーカションから始まるファンク ”メモリー”、
フォーキーな ”地下鉄”、”夕暮れ(つらい夜)”、”朝の陽”、
コミカルな “子豚と××××”、
などけっこうバラエティに富んでます。

日本的というより、アメリカのサウンドに大きく影響を受けていると感じました。
それにしても、“子豚と××××” の4文字って何なんでしょう?すごく気になります。

  1. 魔術
  2. ピンク・シャドウ
  3. 愛の歌
  4. 飛行室
  5. うつろな安息日
  6. アフター・ザ・バーベキュー“ゲット・トゥゲザー”
  7. 地下鉄
  8. 夕暮れ(つらい夜)
  9. 子豚と××××
  10. メモリー
  11. 朝の陽
  12. ピンク・シャドウ(Single Mix)

岩沢二弓 (vo, key, ag, el-g) 岩沢幸矢 (vo, ag, el-g, harmonica, kazoo)
細野晴臣、小原礼 (b)
鈴木茂 (ag, el-g)
ジョン山崎 (key)
林立夫 (ds)
斉藤ノブ(perc) 他

2020年5月10日日曜日

SUNSHOWER / 大貫妙子 (1977)

Stuff が来日して Rolling Coconut Revue Japan Concert でライブを行ったのが、1977年4月10日。声を掛けた Chris Parker は一度ニューヨークに帰り、5月に再来日して “SUNSHOWER” のレコーディングに参加したようです。
Rolling Coconut Revue の来日メンバーが、Gordon Edwards(b)、Cornell Dupree(g)、Chris Parker(ds)、Richard Tee(k) の4人だったので、Steve Gadd じゃなく Chris Parker に声が掛かったんですね。

当時大貫妙子の周辺には、林立夫とか村上秀一というすばらしいドラマーがいたはずですので、わざわざ他の人に頼まなくても、と思うのですが、サウンドに適度なルーズさをもたらして、結果これもアリと思います。
ちなみに、先行シングルとして発売された “サマー・コネクション” のドラマーは、アルバム・バージョンと違い村上秀一で、Chris Parker との違いを聴くことができます。僕は村上秀一バージョンも好きです。

大貫妙子は当時フュージョンに傾倒していたそうで、ヴォーカルよりはサウンド優位のアルバムになっています。大貫妙子ライクなヴォーカル・スタイルは未確立で、少し物足りなさを感じますが、サウンドがそれを凌駕しています。
それと全編坂本龍一が編曲し、ところどころに「らしさ」のある音を入れてきてるのが興味深いところです。

今から考えると凄すぎるメンバーですが、当時はほぼ無名の若者だったことでしょう。それにしても上手い。

  1. Summer Connection
  2. くすりをたくさん
  3. 何もいらない
  4. 都会
  5. からっぽの椅子
  6. Law of Nature
  7. 誰のために
  8. Silent Screamer
  9. Sargasso Sea
  10. 振子の山羊

作詞・作曲:大貫妙子 (#10は坂本龍一作曲)
Musical Direction, Arrange:坂本龍一
坂本龍一(key)、大村憲司(g)、松木恒秀(g)、渡辺香津美(g)、後藤次利(b)、細野晴臣(b)、Chris Parker(d)、斉藤ノブ(Per)、向井滋春(tb) 他

2020年5月9日土曜日

Justified / Justin Timberlake (2002)

“Invincible” 製作時に The Neptunes から Michael Jackson サイドにオファーされ、採用されなかった曲が見事に花を咲かせました。
Pharrell Williams は Michael のファンだったようですので、ずいぶん悔しかったでしょうね。Michael はまったくもったいないことをしたと思います。
Justin Timberlake も Michael フリークということが知られていますので、このアルバムは Michael 好きの Michael を最大限意識したアルバムといえるでしょう。

1曲目 “Señorita” 2曲目 “Like I Love You” ともノリのいいポップ。
“Señorita” といい “Like I Love You” といい “Take It From Here” といい “Let's Take A Ride” といい、意外と The Neptunes はギターの使い方がうまいです。
“Cry Me A River” は Timbaland の凝った独特の音が印象的です。Stevie Wonder が使いそうな。
いかにも Pharrell Williams っぽい “Rock Your Body” (“Talk to Me, Boy” のバックがいい)から、ストリングス・アレンジとコーラスが効いている “Last Night” の3曲は The Neptunes プロデュースが続き、一転ピアノ・バラード “Still On My Brain” になります。これは The Underdogs プロデュース。ちなみに The Underdogs の Harvey Mason Jr. はジャズ・ドラマー Harvey Mason の息子です。
続く “(And She Said) Take Me Now” は Janet Jackson が参加してますが、そんなに Janet は前に出てません。
“Right For Me” はミニマルな感じのクール R&B。やはり Timbaland の音の使い方は面白いです。

全体的には、The Neptunes の曲が光りながらも、Timbaland のアレンジがいい味を出している、ポップ R&B の傑作ではないでしょうか。

  1. Señorita - *N
  2. Like I Love You - *N
  3. (Oh No) What You Got - *T
  4. Take It From Here - *N
  5. Cry Me A River - *T
  6. Rock Your Body - *N
  7. Nothin' Else - *N
  8. Last Night - *N
  9. Still On My Brain - *U
  10. (And She Said) Take Me Now #feat. Janet Jackson - *T
  11. Right For Me - *T
  12. Let's Take A Ride - *N
  13. Never Again - *M

*N : Produced by The Neptunes
*T : Produced by Timbaland
*U : Produced by The Underdogs
*M : Produced by Brian McKnight

大瀧詠一 / 大瀧詠一 (1972)

はっぴいえんどのセカンド ”風街ろまん” とサード “HAPPY END” の間に出た、Presley のファースト “Elvis Presley” に触発されて自分の名前をアルバム・タイトルにしたというファースト・ソロ。(ちなみに Presley のファーストのジャケットは、”London Calling” でもオマージュされてますね)

はっぴいえんどの曲の中では、”はいからはくち” が一番ロックを感じましたが、その期待に違わず、このファーストはアメリカン・ロックへの愛情があふれたすばらしいアルバムになっています。

The Beach Boys ばりのアカペラ “おもい” で始まり、Buffalo Springfield のような “それはぼくぢゃないよ” 、The Staple Singers の “Respect Yourself” を意識した “指切り” に続きます。“指切り” はシュガー・ベイブのカバーを最初に聞きましたが、無論大瀧詠一バージョンの方がいいです。独特な楽器の使い方とコーラス。
“びんぼう” は Sly と重なるファンク、“五月雨” は鈴木茂のギターが良いソウルナンバー。ちなみに “びんぼう” は最初ウルフルズで知りました。
“あつさのせい” は Delaney & BonnieSam Cooke“Shake” にインスパイヤされたグルーブのあるロックで、”朝寝坊” は一転してデキシーズ。
“水彩画の町” と “乱れ髪” は、"A Long Vacation” を思わせるバラードで、特に “乱れ髪” はストリングスに驚かされます。
"The Loco-Motion" マナーの “恋の汽車ポッポ第二部” (ちなみに “第一部” はシングル)に続き、最後は Presley のタイトルをつなげた “いかすぜ! この恋” で、これが一番ぶっ飛んでます。カセット・プレーヤーの音で録音(SP盤の音を狙ったとのこと)し、しかも左チャンネルのみ。テープの最後に“あつさのせい” のイントロが消し残っていたのと、カセットが終わってボタンが上る音まで入っています。

12曲入って30分。これは密度が高いです。
  1. おもい
  2. それはぼくぢゃないよ
  3. 指切り
  4. びんぼう
  5. 五月雨
  6. ウララカ
  7. あつさのせい
  8. 朝寝坊
  9. 水彩画の町
  10. 乱れ髪
  11. 恋の汽車ポッポ第二部
  12. いかすぜ! この恋
Produced by 大瀧詠一

2020年5月6日水曜日

FLAPPER / 吉田美奈子 (1976)

プロデューサーの村井邦彦(アルファレコード創設者)は、吉田美奈子をシンガーとして売ろうとしていたそうで、吉田美奈子作曲は3曲だけにとどまっています。
そのおかげもあってか、すばらしいポップ・アルバムになっています。

山下達郎佐藤博細野晴臣矢野顕子大瀧詠一の曲fがバランスよくちりばめられているうえ、バックをティン・パン・アレイと当時の山下達郎のバンドが堅め、サウンド的にも完璧です。

1曲目 ”愛は彼方” は、ピアノで静かに始まった後一転してスピード感のあるポップになります。パーカッションとギターが効いてます。
“かたおもい” は矢野顕子っぽいような、ぽくないような。矢野顕子の曲の中では好きな方です。
エレピで始まって、カッティング・ギターがカッコいい “朝は君に” はロック・テイストなボーカルがいいです。
コミカルな “ケッペキにいさん” は大瀧詠一の “シャックリ・ママさん” のアンサー・ソングらしいですが、面白いファンク・チューンになっています。
“ラムはお好き?” はいかにも細野晴臣らしい洋行ソングに、ぴったりの歌詞です。アウトロの “One more Coca Cola?” の掛け合いはなんなんでしょう。
このアルバムで一番有名なのは “夢で逢えたら” でしょうが、逆にこの高ポップ度数がアルバムの中では浮いています。
ベースが効いているファンク・ナンバー “チョッカイ” の後は、リリカルなピアノ弾き語り ”忘れかけてた季節へ” で、ラストの山下達郎の2曲へと続きます。

”ラスト・ステップ” と “永遠に” は、山下達郎自身、その年の暮れに出したファースト・ソロ・アルバムの “CIRCUS TOWN” でセルフ・カバーしてます。私は初めに “CIRCUS TOWN” の方で聴いたのでちょっと変な感じですが、改めてじっくり聴いてみると ”FLAPPER” バージョンの方がしっくりきます。やっぱ歌詞が吉田美奈子用に書かれてあるからなんでしょうね。

高い技術に裏打ちされたサウンドとロッキーなボーカルは、世界のどこにもない日本オリジナルのポップスを作り出しています。
オシャレでアーシーなジャケットもまたよし。傑作です。


  1. 愛は彼方 - 吉田美奈子
  2. かたおもい - 矢野顕子
  3. 朝は君に - 佐藤博
  4. ケッペキにいさん - 吉田美奈子
  5. ラムはお好き? - 細野晴臣
  6. 夢で逢えたら - 大瀧詠一
  7. チョッカイ - 佐藤博
  8. 忘れかけてた季節へ - 吉田美奈子
  9. ラスト・ステップ - 山下達郎
  10. 永遠に - 山下達郎


作詞: 吉田美奈子 (exc 2 & 6)
G:鈴木茂, 松木恒秀 Dr:林立夫, 村上秀一 B:細野晴臣  P:矢野顕子, 佐藤博, 吉田美奈子 Per:浜口茂外也, かしぶち哲郎 Syc:松任谷正隆, Bv:大貫妙子
Produced by 村井邦彦

2020年5月4日月曜日

タイム・ラプス / きのこ帝国 (2018)

きのこ帝国って、もっとラウドだと思ってました。勝手に。
メロディアスというかミディアムテンポの曲がほとんどで、綺麗なロック・ポップスって感じでしょうか。

“金木犀の夜”が一番キャチーですが、それだけではない。
“傘”や”タイトロープ”のようなヘヴィーな曲があったり、”中央線”や”夢みる頃を過ぎても”のような甘酸っぱい曲もあったり。

何者かになりたいけどなれてない現実、これからどうなっていくのか分からない不安感。そんな歌詞とアレンジが綺麗に合ってるのがいいところです。佐藤千亜妃のワンマンバンドじゃないんですね。

去年(このアルバムの翌年)に活動を休止してしまったのは全く残念です。
  1. WHY
  2. ラプス
  3. Thanatos
  4. ヒーローにはなれないけど
  5. 金木犀の夜
  6. 中央線
  7. humming
  8. LIKE OUR LIFE
  9. タイトロープ
  10. カノン
  11. 夢みる頃を過ぎても
佐藤千亜妃:Vo, Gt、あーちゃん:Gt、谷口滋昭:Ba、西村"コン”:Dr

2020年5月3日日曜日

Tokyo Special / 笠井紀美子 (1977)

ハイライトは、1曲目 "バイブレイション" です。
山下達郎作曲のポップス。テクニシャンによる演奏も素晴らしい。
達郎自身も、翌年の "Go Ahead!" で "Love Celebration"  としてセルフカバーしてます。原題はこっちなんでしょうね。ベースビンビンのこのアレンジもいい。英語の歌詞なのでだいぶ印象が違います。一見同じ曲だと気づかないほどです。

全曲この路線かと思ってたら、結構バラエティに富んでいて、ジャズ、ソウル、歌謡曲、ポップスなどが適当に散らばってます。

歌謡曲の名プロデューサーの酒井政利の差配なのか、山下達郎以外も、簡美京平、矢野顕子の曲もあるし、日野皓正もゲストで吹いている贅沢なアルバムです。

特に、ジャズとポップスが混じったアレンジがいいです。
やっぱ、カッティング・ギターがキモなのかなぁ。"夏の初めのイメージ"や"テイク・ミー"、"待ってて"のイントロなんか、かなりカッコいいです。
  1. バイブレイション (Love Celebration) -山下達郎
  2. やりかけの人生 -鈴木勲
  3. 夏の初めのイメージ -簡美京平
  4. ベリー・スペシャル・モーメント -横倉裕
  5. 人はそれぞれ (Just Another Love Song) -横倉裕
  6. TOKYO SPECIAL (Manhattan Special) -森士郎
  7. 木もれ陽 (Sequoia Forest) -森士郎
  8. テイク・ミー -鈴木宏昌
  9. 待ってて -矢野顕子
Song Writing By 安井かずみ
Arranged by 鈴木宏昌
Produced By 酒井政利 & 笠井紀美子
Photo By 篠山紀信
Keyboards 鈴木宏昌、Guitar 松木恒秀、Bass 岡沢章、Drums 市原康、Trumpet 日野皓正

2020年5月1日金曜日

Carnaval / Spyro Gyra (1980)

高校のとき "Freetime" はよく聴きました。
いわゆるフュージョンですね。

2枚目 "Morning Dance" 以降の数枚はかなり売れたと思いますが、正直どれを聴いても同じに聴こえます。逆に言えば、それだけステディにクオリティの高い曲を出せる力があるということかな。

この "Carnaval" もそんな1枚。彼らの特徴は、トロピカルフレーバーなフュージョンでしょうが、そんな曲ばかりじゃないところがいいところです。
1曲目 "Cafe Amore" が一番キャッチーですが、3曲目 "Awakening" なんかは詩的ないい雰囲気の曲ですし、最後の表題曲はその名のとおりサンバ調の底抜けに明るい曲です。

どれも Beckenstein の爽やかなサックスがメインメロディを奏でますが、そこにギターやキーボードが絡まり、ゲストの Michael Brecker のトランペットが入ってくる、いい構成です。

70年代の終わりから80年代の初頭に一世を風靡した彼らがまだバンド活動をやっているのは驚きです。

  1. Cafe Amore – Chet Catallo
  2. Dizzy – T. Schuman/E. Konikoff
  3. Awakening – Jeremy Wall
  4. Cachaça – Jay Beckenstein
  5. Foxtrot – Jay Beckenstein
  6. Sweet And Savvy – Tom Schuman
  7. Bittersweet – Jay Beckenstein
  8. Carnaval – Jeremy Wall