2021年11月21日日曜日

CrazySexyCool / TLC (1994)

おそらく何度聴いても飽きがこないアルバム。
1994年といえば、もうかなり前になりますが、今聴いても古さ、時代性をあまり感じません。
音作りに関わった人たちの力なんでしょうか。Dallas Austin, Babyface, Jermaine Dupri, Organized Noize, Chucky Thompson 等がプロダクションに加わっています。

1曲1曲のカラーと音はかなり違っているのですが、全体を通してミッド・テンポからロー・テンポのダウン・ビートが効いています。いわゆるスロー・ジャムですね。
Babyface の "Diggin' on You", "Red Light Special" なんかはその代表でしょう。

Organized Noize プロデュースのミッド・テンポ "Waterfalls" は特徴的なメロディ・ラインの名曲です。"Don't go chasing waterfalls, Please slick to the rivers and the lake that you're used to, I know that you're gonna have it your way or nothing at all but I think you're moving too fast" HIVやドラッグを取り上げた社会的なメッセージを含んでいます。

実は一番かっこいいなと思うのが、"If I Was Your Girlfriend" です。Prince が1987年に出した "Sign o' the Times" の中の1曲ですが、メロディ・ラインと基本的な構成は原曲を踏襲しながら、硬質なリズム・アレンジとコーラス・ワークが秀逸です。カバーの成功例でしょう。

TLC を TLC たらしめているのは、T-Boz のヴォーカル・スタイルだと思います。高い声全盛の中、クールに中低音で攻めています。そんなヴォーカル・グループいる?

1990 年代を代表する R&B, Pop だと思います。


  1. Intro-lude" (featuring Phife)
  2. Creep -Austin
  3. Kick Your Game -Dupri
  4. Diggin' on You -Babyface
  5. Case of the Fake People -Austin
  6. CrazySexyCool – Interlude
  7. Red Light Special -Babyface
  8. Waterfalls -Organized Noize
  9. Intermission-lude
  10. Let's Do It Again -Babyface
  11. If I Was Your Girlfriend -Austin
  12. Sexy – Interlude
  13. Take Our Time -Austin
  14. Can I Get a Witness – Interlude
  15. Switch -Dupri
  16. Sumthin' Wicked This Way Comes (featuring Dre of Outkast)


2021年11月14日日曜日

Imaginary Visions / 挾間美帆 featuring Danish Radio Big Band (2021)

元々ビッグバンド・ジャズのフォーマットでの作家なのですが、今回は "Danish Radio Big Band" を前提としているという点で、よりビッグバンド傾向が強いアルバムだと思いました。
何も制約がないよりも、特定のバンドを前提としていて制約がある方が、よりクリエイティブになると言います。

また、どの曲も、よく編曲されています。
インプロビゼイション主体のジャズではなく、全て書かれています。
よくここまで多くの楽器を制御して曲に収斂できるものだと感心します。

コロナ禍の中で作曲し、より人と関わりたいと感じレコーディングしたと言います。
また、全員が集まって「せいの!」で音合わせできず、レコーディングは困難だっとも聞きました。
そういう思いにキッチリ応えられる Danish Radio Big Band の人たちは、本当に素晴らしいミュージシャンなんだろうなと感じました。


  1. I Said Cool, You Said... What?
  2. Your Scenery Story
  3. Mingle-Mangle Goody Bag
  4. Home
  5. Mimi’s March
  6. On That Side
  7. Green


#1.Soloist: Nicolai Schultz (fl), Per Gade (g)
#2.Soloist: Mads la Cour (flh), Hans Ulrik (ts)
#3.Soloist: Henrik Gunde (p), Peter Fuglsang (as)
#4.Soloist: Petter Hängsel (tb), Henrik Gunde (p), Mads la Cour (flh)
#5.Soloist: Peter Dahlgren (tb), Anders Gaardmand (bs)
#6.Soloist: Kaspar Vadsholt (b), Mårten Lundgren (tp), Karl-Martin Almqvist (ts), Søren Frost (ds)


Soloist: Karl-Martin Almqvist (ts)
Recorded on March 8th - 11th, 2021 at DR Koncerthuset Studio 2 & 3, Copenhagen,Denmark


2021年11月6日土曜日

Celebrate! / Kool & the Gang (1980)

大ヒット曲 "Celebration" を擁したミリオンセラー・アルバム。
新リード・シンガー James Taylor のソフトなボーカルの魅力満載です。
70年代はファンクをリードしてきた彼らですが、このアルバムではファンクを昇華して、ポスト・ディスコというのか、コンテンポラリーR&Bを展開しています。

プロデューサーは、ブラジリアン・フュージョンの Eumir Deodato ですが、ラテン感はなく、イギリスのファンカラティーナ的な明るいポップに貢献しているんでしょうか。

表題曲とも言うべき "Celebration" は、Ronald Bell がコーランから着想を得たそうで、神によってアダムが作られ、それを天使たちが歌って賛美している様子がイメージされているようです。カッティング・ギターがかカッコいいですよね。


  1. Celebration
  2. Jones vs. Jones
  3. Take It to the Top
  4. Morning Star
  5. Love Festival
  6. Just Friends
  7. Night People
  8. Love Affair


  • Bass – Robert "Kool" Bell
  • Lead guitar – Charles Smith
  • Keyboards, saxophone, backing vocals – Ronald Bell
  • Drums, percussion, backing vocals – George Brown
  • Lead and backing vocals – James "J.T." Taylor
  • Alto saxophone – Dennis Thomas
  • Trumpet, backing vocals – Robert Mickens
  • Keyboards, backing vocals – Earl Toon, Jr.
  • Keyboards – Kevin Bell
  • Additional keyboards – Adam Epolito
  • Backing vocals – Cedric Toon, Meekaeel Muhammad, Robert Bell, Coffee, Something Sweet
  • Producer – Eumir Deodato
  • Associate producer – Kool & The Gang


2021年11月2日火曜日

KOE / 佐藤千亜妃 (2021)

待望の佐藤千亜妃の最新作が出ました。約2年ぶりでしょうか。
「転がるビー玉」「声」「カタワレ」の3枚のシングル曲を含む全12曲です。
今回も美しいメロディと、思い入れすぎないストレートなヴォーカルが素晴らしいできです。

ギター・サウンドをベースとしながらも、シャープなストリングス・アレンジが混じり、適度なポップスに仕上がっています。
中にはキーボード・ベースの曲もあったりして。

歌詞の世界は、揺らぎ、迷い、焦燥、ぬくもり、といった、日常にありながら、忘れてはいけないものがテーマでしょうか。
ラブソングなのか、解散したバンドメンバーを歌ったものなのか。
はたまた、ポップ・ミュージシャンでありながら、イマイチ売れない、ポップであることのアイデンティティを思い返したり。

売れなくても好きですよ。


  1. Who Am I
  2. rainy rainy rainy blues
  3. カタワレ
  4. 甘い煙
  5. 転がるビー玉
  6. リナリア
  7. Love her...
  8. 愛が通り過ぎて
  9. ランドマーク
  10. 橙ラプソディー


Produced by 佐藤千亜妃、河野圭
G: 名越由貴夫、岡田拓郎、真壁陽平、井上銘
B: 新井和輝、越智俊介、山口寛雄、須藤優、あきらかにあきら
D: 石若駿、mabanua
Harp: Ichika


2021年10月17日日曜日

Come 2 My House / Chaka Khan (1998)

Prince 全面プロデュースの、9枚目のソロ・アルバムです。

ベスト盤 Epiphany が1996年に発売された後、Warner から契約を解除された Chaka Khan。
一方で、Prince も Warner との確執の末、1996年のアルバム"Chaos And Disorder" を最後に Warner から離れます。
さらに、Warner との契約が終了した Larry Graham も加えて、 反 Warner 連合とも言うべき NPG Record が立ち上がります。
というバック・グランドがあっての、このアルバム。Larry Graham も参加しています。

ほとんどの曲を Prince が書き、Chaka が歌詞をつけ、両者で一緒にプロデュースしています。
その割には、Prince が全面に出ていないところがエライ。
強烈な Prince 流ファンクもありますが、それだけでなく、Chaka の歌声を活かしたバラッドもあり、意外とバラエティに富んでいます。

シングルとなった "Spoon" はミディアム・テンポのファンク・ナンバー。いい曲で好きですが、多分シングルとしては売れないでしょうね。(実際売れてません)
それとカバーが2曲。Prince の "Don't Talk 2 Strangers"。96年の "Girl 6" に収録された曲らしいですが、聴いたことはありませんでした。そもそも "Girl 6" は入手できるのか?
もう1曲は Graham Central Station のヒット曲 "Hair"。難しい曲をカバーするなあ。

簡単に入手できるアルバムではありませんが、悪くない。彼女のベストではありませんが、捨てるべきアルバムではありません。


  1. Come 2 My House
  2. (Intro) This Crazy Life Of Mine
  3. Betcha Eye
  4. Spoon
  5. Pop My Clutch
  6. Journey 2 The Center Of Your Heart
  7. Eye'll Never B Another Fool
  8. Democrazy
  9. Eye Remember U
  10. Reconsider (U Betta)
  11. Don't Talk 2 Strangers
  12. Hair
  13. The Drama


  • Written:Prince, Chaka Khan, Howard McCrary, Robert D. Palmer, Larry Graham, Kirk Johnson
  • Michael B. Nelson (trombone)
  • Kathy Jensen (baritone sax)
  • Brian Gallagher (tenor sax)
  • Dave Jensen (trumpet)
  • Steve Strand (trumpet)
  • Clare Fischer (trumpet)
  • Larry Graham (bass)
  • Brother Jules (scratches)
  • Queen Latifah (vocals)
  • Chanté Moore (vocals)
  • Marva King (background vocals)
  • Rhonda Smith (bass)
  • Kirk Johnson (all instruments)
  • Produce, Arranged:Prince, Chaka Khan, Howard McCrary, Robert D. Palmer, Kirk Johnson


2021年10月9日土曜日

La Varieté / Weekend (1982)

「ネオアコ」懐かしい響きです。
Tracy Thorn, Ben Watt, The Pale Fountains, Aztec Camera は聴きましたが、Weekend は初めてです。

が、素晴らしい!

ポップに、ラテン、ボサノヴァ、ジャズあたりを適度にブレンドして、これぞネオアコ、って感じです。

ネオアコっていうジャンルは本場イギリスにはないらしいですが、ポスト・パンクのムーブメントの中で、ジャジーでライトでアコースティックな音楽は、確かに80年代の初頭に大きな流れを作っていました。

今聴いても、普遍的だな、と思います。

この流れが、Acid Jazz へ発展していくのだと思いますが、その中心の一人が、Weekend のメンバーの1人 Simon Booth です。彼のバンド "Workin Week" は "Weekend" の名前のパロディでしょうか。

ものすごくキャッチーな曲こそないものの、アルバム全体を通して(ボーナス・トラックも含めて)、リラックスできる音楽だなと思います。


  1. The End Of The Affair (Statton, Spike)
  2. Weekend Stroll (Stabbins, Booth)
  3. Summer Days (Statton, Moxham, Booth, Spike)
  4. Carnival Headache (Moxham)
  5. Drum Beat For Baby (Statton, Spike)
  6. Life In The Day Of Part 1 (Statton, Stabbins, Booth, Spike)
  7. Life In The Day Of Part 2
  8. Sleepy Theory (Statton)
  9. Woman's Eyes (Statton, Spike)
  10. Weekend Off (Statton, Stabbins, Spike)
  11. Red Planes (Statton, Spike)
  12. Nostalgia (Hodell, Spike)
Bonus Tracks
  1. Red Planes (Demo)
  2. Nostalgia (Demo)
  3. Summer Days (Demo)
  4. A View From Her Room (12 Inch Version)
  5. Leaves Of Spring
  6. Past Meets Present
  7. Midnight Slows
  8. Drum Beat For Baby (12 Inch Version)


  • Alison Statton : Vocals, Bass Guitar
  • Simon Booth : Guitar
  • Spike : Guitar, Viola
  • Philip Moxham : Bass
  • Roy Dodd : Drums
  • Dawson Millar : Percussion
  • Olaf Vaz : Baritone Saxophone
  • Larry Stabbins : Baritone Saxophone, Tenor Saxophone
  • Annie Whitehead : Trombone
  • Harry Beckett : Flugelhorn
  • Produced by Robin Millar, Simon Jeffes
  • Arranged by Robbin Millar, Weekend, Simon Jeffes


2021年10月4日月曜日

The Payback / James Brown (1973)

ブラックスプロイテイション映画 "Hell Up in Harlem" のサントラ用に作成され、結局サントラには使われなかったという、ちょっと不幸なアルバムですが、分からないもので、これが JB 唯一のゴールド・ディスクになっています。

表題曲 The Payback がいいのはもちろんですが(ルーズさがたまらない)、その他の曲もどれもタイト、ファンクネスに溢れています。
うねるベースに、ギターカッティング、ホーンセクション、素晴らしい。
延々と続くループは、George Clinton の原型でしょうね。
LP では2枚組、でも8曲しか入ってなくて、いかに1曲1曲が長いかが分かります。
一番短い曲で6分弱、一番長い曲は13分近くあります。でも、これもファンク。グルーブはずっと続いて欲しい。
曲を短くしたらもっといいアルバムなのに、という批評もありますが、僕はそうは思いません。
ただ、スローな曲も長いのはちょっとやりすぎのような気もします。


  1. The Payback
  2. Doing The Best I Can
  3. Take Some, Leave Some
  4. Shoot Your Shot
  5. Forever Suffering
  6. Time Is Running Out Fast
  7. Stone To The Bone
  8. Mind Power


  • James Brown - lead vocals, electric piano
  • St. Clair Pinckney - tenor saxophone, flute
  • Maceo Parker - alto saxophone, flute
  • Darryl "Hasaan" Jamison - trumpet
  • Jerone "Jasaan" Sanford - trumpet
  • Isiah "Ike" Oakley - trumpet
  • Fred Wesley - trombone
  • Hearlon "Cheese" Martin - guitar
  • Jimmy Nolen - guitar
  • Fred Thomas - bass
  • John Starks - drums
  • John Morgan - percussion