"孤軍"、"Long Yellow Road" に続くバンドの3作目です。
日本的なテイストとアメリカ・ジャズの融合の試みを続けてきた秋吉敏子ですが、このアルバムでもその精神を貫いています。ただ、アメリカ・ジャズ的要素は強い曲が多いように感じます。
日本とアメリカの融合、というより、なぜ日本人としての自分がジャズをやるのか、という問いなんでしょうか。
おそらく、アメリカに単身渡って、数多のジャズ・ミュージシャンを目にした時の危機感なのかもしれません。
アルバムのハイライトは、やはり表題曲の "花魁譚" でしょうか。
花街の花魁の煌びやかな表の姿と、裏の哀しみ、孤独や情念を描いていると言われています。
Lew Tabackin によるフルートが圧巻です。
笛や尺八などの和楽器を想起させます。
時折入ってくるビッグ・バンドのアンサンブルが、ドラマチックです。
"Strive For Jive" はモダン・ジャズですね。#1、"3、#4あたりは曲調は大きく違いますが、アメリカン・ジャズと言っていいと思います。
僕がお気に入りなのは、"Interlude" から "Village" の流れです。
柔らかいトランペット(なのかフリューゲルホーンなのか)が牧歌的な雰囲気を出している "Interlude"。
"Interlude" という割には4分もあります。
続く "Village" は、日本の農村や祭りをイメージしているようですが、なかなかかっこいいナンバーです。
中盤以降のトロンボーンやドラムスのソロが素晴らしく、そこからテーマに戻っていくあたりもいいです。
- Road Time Shuffle
- Tales Of A Courtesan (Oirantan)
- Strive For Jive
- I Ain't Gonna Ask No More
- Interlude
- Village
- Composed & Arranged by 秋吉 敏子
- Piano : 秋吉 敏子
- Saxophone, Flute, Piccolo Flute : Lew Tabackin
- Saxophone, Flute, Clarinet : Bill Perkins, Dick Spencer, Gary Foster, Tom Peterson
- Trombone : Bill Reichenbach, Britt Woodman, Charlie Loper, Jim Sawyer, Phil Teele
- Trumpet : Bobby Shew, Mike Price, Richard Cooper, Steven Huffsteter
- Bass : Don Baldwin
- Drums : Peter Donald
- Congas : King Errison
- Produced by 井阪 紘
- Recorded at T.T.G., Inc. Sunset-Highland Recording Studio, Los Angeles, California on December 1-3, 1975
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