2026年9月26日土曜日

花魁譚 Tales of a Courtesan (Oirantan) / 秋吉敏子 - Lew Tabackin Big Band (1976)

"孤軍"、"Long Yellow Road" に続くバンドの3作目です。

日本的なテイストとアメリカ・ジャズの融合の試みを続けてきた秋吉敏子ですが、このアルバムでもその精神を貫いています。ただ、アメリカ・ジャズ的要素は強い曲が多いように感じます。
日本とアメリカの融合、というより、なぜ日本人としての自分がジャズをやるのか、という問いなんでしょうか。
おそらく、アメリカに単身渡って、数多のジャズ・ミュージシャンを目にした時の危機感なのかもしれません。

アルバムのハイライトは、やはり表題曲の "花魁譚" でしょうか。
花街の花魁の煌びやかな表の姿と、裏の哀しみ、孤独や情念を描いていると言われています。
Lew Tabackin によるフルートが圧巻です。
笛や尺八などの和楽器を想起させます。
時折入ってくるビッグ・バンドのアンサンブルが、ドラマチックです。

"Strive For Jive" はモダン・ジャズですね。#1、"3、#4あたりは曲調は大きく違いますが、アメリカン・ジャズと言っていいと思います。

僕がお気に入りなのは、"Interlude" から "Village" の流れです。
柔らかいトランペット(なのかフリューゲルホーンなのか)が牧歌的な雰囲気を出している "Interlude"。
"Interlude" という割には4分もあります。
続く "Village" は、日本の農村や祭りをイメージしているようですが、なかなかかっこいいナンバーです。
中盤以降のトロンボーンやドラムスのソロが素晴らしく、そこからテーマに戻っていくあたりもいいです。


  1. Road Time Shuffle
  2. Tales Of A Courtesan (Oirantan)
  3. Strive For Jive
  4. I Ain't Gonna Ask No More
  5. Interlude
  6. Village


  • Composed & Arranged by 秋吉 敏子
  • Piano : 秋吉 敏子
  • Saxophone, Flute, Piccolo Flute : Lew Tabackin
  • Saxophone, Flute, Clarinet : Bill Perkins, Dick Spencer, Gary Foster, Tom Peterson
  • Trombone : Bill Reichenbach, Britt Woodman, Charlie Loper, Jim Sawyer, Phil Teele
  • Trumpet : Bobby Shew, Mike Price, Richard Cooper, Steven Huffsteter
  • Bass : Don Baldwin
  • Drums : Peter Donald
  • Congas : King Errison
  • Produced by 井阪 紘


  • Recorded at T.T.G., Inc. Sunset-Highland Recording Studio, Los Angeles, California on December 1-3, 1975


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