2019年12月29日日曜日

It's Just Begun / The Jimmy Castor Bunch (1972)

サクソフォン・プレイヤー Jimmy Castor 率いる The Jimmy Castor Bunch の代表作。
"It's Just Begun" は多くのサンプリングに使われている模様。僕は詳しくありませんし、なぜそこまで使われるのかは分かりません。
サックス・プレイヤーだけあって、ホーンの使い方とフレーズがカッコいいからなんでしょうかね。
映画 FLAHDANCE のブレークダンスのシーンで使われている(当時全くきづきませんでしたが)のを見ると、意外と Hip & Hop と相性がいいみたいです。

基本的にはファンクです。最初からゴリゴリと押してきます。太めのベースとカッティング・ギターが絡んで、いいところでホーンが入ります。

1972年らしいサウンドですね。

2019年12月21日土曜日

PLANET / 佐藤千亜妃 (2019)

きのこ帝国もゆらゆら帝国も聴いたことありません。
このアルバムにあるのは、かなりバラエティに富んでいて、おそらくソロの自由を目一杯楽しんでいるんでしょうね。
バンドサウンドあり、EDMあり、ブラスあり、シンフォニーあり、ポップあり、ロックあり、バラッドあり。

まとまりはないけど、いい曲が揃ってますね。
”Summer Gate" 好きです。年の終わりになって、結構いいアルバムに当たるなあ。
曲作りの才能あんじゃないの?

ガールズ・ラブ・ソングがちょっと恥ずかしいけどね。

2019年12月14日土曜日

ファンファーレと熱狂 / andymori (2010)

1984というのは、ボーカル/ギターの小山田壮平の生まれた年らしい。
僕が大学に入った年です。
ジョージ・オーウェルが未来小説に書き、David Bowie が1974年に曲にした1984でもあります。

前作の疾走感を裏切るように、スローテンポの曲から入った本作は、スピードだけではない、曲の良さが光る作りとなっていると思います。
もちろん、彼らの魅力である疾走感に溢れる曲も多くありますが、中には吉田拓郎か、というような曲もあり、意外と幅の広さを感じさせます。
演奏もエレクトリックギターだけではなく、アコースティックギター、トランペットなどを取り入れています。

広がりが出た分、悩みが増えたかな。永遠の子供ではいられない。

2019年12月8日日曜日

Live at Sweet Basil Vol.1 & 2 / Gil Evans & The Monday Night Orchestra (1984)

返すがえす、1988年3月に N.Y. に行ったときに、Monday Night Orchestra の演奏を聴くことができなかったのは残念でした。直前の2月から月曜の定期演奏は中止されていたのです。
月曜の夜の定期演奏は、1983年4月から行われていますが、このライブは開始の翌年、東京でのライブの後録音されています。

Gil Evans にとって、この月曜の夜の定期演奏は、自身のパーマネント・オーケストラを持つという意味で、非常に大きなものだったと想像できます。実験と実証を自由にでき、各楽器パートの信頼関係の中で演奏できるというのは、ある意味彼にとって理想的な形だったのではないでしょうか。
ここで演奏されているのは、”Voodoo Chile”, “Orange was the Color of Her Dress the Silk Blue”, “Jelly Roll”, “Stone Free” など、後期 Evans が繰り返し演奏したレパートリーになりますが、どれを聴いてもすばらしいです。
彼のオーケストラは、ソロイストのソロの連続によって成り立っている、という特殊な形態をとっていたようで、ここでの演奏もそのような形です。この時期は、テナーの George Adams 中心に、ペットの Lew Soloff やチューバの Howard Johnson などが絡む形になっています。昔のようにカチッとオーケストレーションを決めて演奏するのではなく、自由が支配しています。

クラシカルやバップ・ジャズではなく、かといってフュージョンやロックではない、独特な雰囲気を出しているのはさすがだと思います。

2019年12月1日日曜日

Survival / The O'Jays (1975)

安定の Gamble & Huff によるフィラデルフィア・ソウルです。
Gamble & Huff とのコラボレーションは3枚目になるでしょうか。

なんと言っても、1曲目 "Give The People What They Want" のハイハットはらの始まりが印象的です。ストリングスではなく、ブラスを大きくフィーチャしています。
次はいきなりラブ・バラッド "Let Me Make Love To You"。こちらはメロウなギターとストリングスの典型的なフィラデルフィア・ソウルです。同じく4曲目 "Where Did We Go Wrong" もいいです。

メッセージ・ソングとラブ・ソングが半々ぐらい?
今では考えられませんが、この時代って、メッセージ色が強いんですね。

2019年11月23日土曜日

The Magazine / Rickie Lee Jones (1984)

Rickie Lee Jones 3枚目のアルバムですが、全体的な感じとしては、1枚目 "Rickie Lee Jones" と2枚目 "Pirates" を足して2で割ったような印象です。
1枚目、2枚目と比べてそれほど評価は高くないようですが、僕は好きです。
それまでの、ジャズ、フォーク、ロック、ポップを混ぜた、独特のサウンドは際立ってはいませんが、70年代にレイドバックしたようなメロディとサウンドが心地よいです。もちろんブラスも入れて、ジャズテイストも忘れていません。

麻薬と酒のアディクションから逃れて、パリで作った曲を完成させたようで、やはり女性にしてはかなり飛んだ人ですよね。

1984年は、ブリティッシュインベイジョンの真っ最中で、エレクトロニカ、ファンカラティーナといったポストパンクの中では埋没したのでしょう。僕自身当時は正直眼中にありませんでした。
でも、いい曲、いいアルバムというのは普遍性があるんですね。

2019年11月13日水曜日

vivid / kiki vivi lily (2019)

今年聴いたアルバムの中でベストじゃないでしょうか。
こういうの好きです。
テクノでもあり、ディスコでもあり、ポップでもあり。
けだる系のヴォーカルとコーラスとラップもよし。

以前の彼女のミニアルバムと比べると、歌詞に重点が置かれているように思います。キラキラ大人女子的なところは、僕にとっては異次元ですが、あまり聴いたことのない類の歌詞です。"デニールの意味"とか、"カフェインの中毒"とか、"アイスみたいに溶ける"とか、"52分だけ"とか。

サウンドはソフト、スカスカ感がちょうどいいですね。松任谷由美や土岐麻子が好き、というのも分かります。

本人のヴィジュアルが意外と素朴なのが少し驚きでした。

2019年11月3日日曜日

孤軍 / 秋吉敏子 & Lew Tabackin Big Band (1974)

この時代にビッグバンド形式でジャズをやるということがどういう風に捉えられていたかは知りませんが、時代を超越してよくできています。

セルフカバーになる "Elegy" から始まり、いきなりアルバムに引き込まれます。もちろんビッグバンドなのですが、彼女のピアノソロ、Lew Tabackin のサックスソロもモダンな味わいを出しています。いい曲ですよね。
2曲目の "Memory" ではのっけからヴォイスが入っているのが面白いです。

ハイライトは、表題曲 "孤軍” で、彼女の日本人としてのアイデンティティが十分に表現されています。アメリカ暮らしが長くなり、外から日本とは、日本人とは、ということを考えさせられたのでしょう。
鼓の音、尺八的なフルートなどを使い、日本的なものを取り入れただけにとどまらず、それがビッグバンドジャスの中でうまく消化されていると思います。
テーマは小野田少尉。僕が小学生の時の事件ですが、大騒ぎになったのをよく覚えています。そういう意味では、まだ戦後だったんでしょうね。

新しい音楽に挑戦をした、彼女の勝負アルバムであり、快作です。

2019年10月27日日曜日

Open Invitation / Gerald Alston (1990)

The Manhattans は聴いたことありませんが、 Gerald Alston から聴いてみました。
これぞ、ザ・スロウ・ジャム。
アルバムのトップから怒涛のように、スロウに、メロウに攻めてきます。しかもほぼ全曲。
トップの "Slow Motion" は必聴です。

自分を生かす曲調を知り尽くしているんでしょうね。
フィメール・コーラスから、バック・サックスまで、バッチリです。
さすがにドラムマシンのサウンドは時代を感じさせますが。

2019年10月21日月曜日

Begin Again / Norah Jones (2019)

7曲入りミニアルバムのような形で、まさしく彼女が昨年作りためた曲のコレクションです。
昨年 “songofthemoment” のコンセプトのもと、WILCO の Jeff Tweedy や、Thomas Bartlett との共作を重ねていたようで、そのプロジェクトから昨年配信で4曲発表し、それに3曲を加えて、アルバムにしたようです。

前作 "Day Breaks" は原点回帰した快作でしたが、その流れを汲むと言えば汲んでますし、カントリー寄りと言えばカントリー寄りとも言えますが、 全体的に落ち着いた曲調で揃っています。
なかなか味わい深いアルバムになっています。

2019年10月12日土曜日

aurora arc / BUMP OF CHICKEN (2019)

前作 "Butterflies" から3年5ヶ月ぶりとなるアルバムだそうですが、 "Butterflies" で花開いたきらびやかな世界を、このアルバムでも踏襲しています。
アルバムというのにふさわしく、この3年間に発表したシングルやタイアップ曲が多くを占めているので、いつかどこかで聴いたことがある感覚になります。

2局目 "月紅" からガツンとやられ、アコースティックな曲も含めて、これでもか、というほど畳み掛けてきます。素晴らしいアルバムです。
彼らのこれまでの軌跡を追っていくと、"Butterflies" 以降かなり傑出した曲を量産していることが分かります。昔のザラザラ感が減っているが少し寂しいですが。

ここ10年で、彼らの影響を受けたであろうバンドがかなり多く出てきたような気がします。唯一無二だと思われたヴォーカルスタイル、サウンド、メロディでしたが、それだけ多くの人の心を掴んだのでしょう。

2019年9月28日土曜日

Fragile / Yes (1972)

正直言って、プログレッシブ・ロックというものは好きではありませんでした。
意識的に聴いてこなかったです。とは言え、同じプログレの範疇で捉えられることの多い Pink Floyd は大好きなんですが。

ちょっと聴いてみよう、と思ったのは、ラジオで "Roundabout" を聴いたからでした。
まあ、プログレらしくないロックというか、けっこうベースのグルーヴが効いたいい曲ですよね。彼らの出世作だそうです。みんなテクニシャンなんだろうな、と感じさせるような音数の多さは気になりますが。

で、アルバムをフルで聴いてみた感想。やっぱ好きになれん。いや、"Roundabout" は好きですよ。

彼らの代表作の1つと言われている "Heart of the Sunrise" はいくつかの曲をつなげたような面白い編成ですが、これも超絶テクのオンパレード。そういうのが、あんまついていけないんでしょうね。

2019年9月23日月曜日

Los Compadres / Johnny Pacheco y El Conde (1971)

Fania レコードの創業者であり、Salsa に最も影響力のあるフルート奏者の Johnny Pacheco と、ピアニスト Pete "El Conde" Rodríguez が組んだ偉大なアルバムです。
彼ら2人名義としては2枚目になりますが、おそらくこれが最高傑作でしょう。

Pete Rodríguez のボーカルはオーソドックスではありますが、懐かしさと活力を与えています。
Rodríguez はプエルトリカンですが、若いうちにニュー・ヨークに出て歌っているところを、Pacheco に見初められて彼のバンドに入ります。Fania All-Stars でも中心メンバーとして活躍しますが、Pacheco がアルバムを出すにあたり、ビッグになった Rodríguez を大きくフィーチャしたということなのでしょう。

This is Salsa と言える一枚です。

2019年9月14日土曜日

You're the Man / Marvin Gaye (2019)

1971年の ”What's Going On" に続くアルバムとして録音されたもののお蔵入りとなったアルバムが、モータウン60周年記念としてついに発売されました。
このアルバムのあと、サウンドトラック "Trouble Man"、1973年には "Let's Get It On" をリリースしていくわけですので、最も脂ののっていたときの録音と言えるでしょう。

”What's Going On" がヒットし「最高傑作」との評価を得たことで、彼はナーバスになっていたと言います。先行したシングルの "You're the Man" のチャートが今一つで、ピークの後は下り坂しかない、そんな風に感じたことで、このアルバムをお蔵入りにしたようです。

しかし、そうはいってもピークの時代のアルバムですので、悪いはずがありません。正直なぜお蔵入りしたのか理解に苦しむようなデキです。

2019年9月1日日曜日

リハビリ中断 / The ピーズ (1997)

1997年の活動休止直前の、その当時のラストアルバムですね。
7枚目のアルバムってことですが、この調子でよく7枚も出せたな、と思います。レコード会社が我慢強かったのか。

メロディはまずまず、歌詞もダメ感満載なところがそこそこいけてるような気もしますが、ボーカルがまったくです。ほぼ全ての語尾が下がる独特の歌い方が、三流感を醸してるんでしょうね。

でもなぜかミュージシャンには人気があるのが不思議です。ボーカル、ベースの大木温之がトータス松本と友達だから?(ちなみに2人は1学年違い。大木は僕と同級のはずです)

2019年8月31日土曜日

Geography / Tom Misch (2018)

ロンドンの才能あふれる若者、Tom Misch のデビューアルバムです。

ありそうでなかった音、サウンド。
音の隙間を空け、リリカルな一面もありつつ、時には Hip Hop の影響を感じさせ、時には Jazz の影響を感じさせます。
当人はギタリストのようですが、ピアノも効果的に使っており、非常にソフィスティケートされたサウンド表現に成功しています。

メロディ的には、フックが少なく、いわゆるサビがきらびやかでないタイプですが、繰り返し聴ける味わい深いアルバムといった感じでしょうか。

2019年8月15日木曜日

Gil Evans and His Orchestra Live in Switzerland 1983 (1987)

スイスのリゾート地 Lugano でのライブ。
live at Palazzo dei Congressi, Lugano on January 27, 1983
とのことですが、 Lugano はイタリア語圏ということで、イタリア語の表記のようです。
(会議場でのライブみたいですね)

いつものようなゆるい構成のライブですが、このアルバムでは "Stone Free" の同じテーマを繰り返し使っています。
ここで演奏している曲目は、この当時のいつものレパートリーばかりで、それぞれに素晴らしい演奏です。
1983年4月から Gil Evans は New York Sweet Basil で月曜の夜の定期演奏を始めます。このライブはその前夜の様子をよく捉えています。

残念なのは、この曲目のタイトルがメチャクチャなことです。なんでこうなってしまったのか。

Baritone Saxophone – Howard Johnson
Drums – Billy Cobham
Tenor Saxophone – Michael Brecker
Trumpet – Lew Soloff, Randy Brecker
Vibraphone – Mike Mainieri

2019年7月14日日曜日

Signed, Sealed and Delivered / Stevie Wonder (1970)

'70年代の幕開けは、Stevie にとっては20歳代の幕開けでもありました。
モータウンと交渉して、セルフプロデュースができるようになった最初のアルバムでもあります。
全12曲のうち7曲を共作し、全体をプロデュースしています。
まだまだ曲作りという面では、成長途中という感じですが、才能の片鱗、断片が十分に見えます。

Stevie といえば、'72年の "Talking Book" 以降の活躍と曲が素晴らしいのですが、だからといってそれ以前がダメかというとそうではありません。傑作が多くあります。
"Rubber Soul" 以降の The Beatles がアーティスティックだからといっても、アイドル時代のアルバムもやはり傑作なのと同じです。

2019年7月7日日曜日

三毒史 / 椎名林檎 (2019)

新三部作の最終章らしい。1stから3rdまでが旧三部作というようで、本人の意識はそうかもしれませんが、出産を挟んで、2ndと3rdの間には大きなギャップがあります。
今回改めて、1stと2ndを聴き直してみましたが、見事な傑作さが際立っています。
東京事変で心機一転、その後は付け足しなのかもしれません。

今回のアルバムでは、半分がデュエットという異色の形になっています。正直そういうのいらんのになあ、という感じなんですが、本人には大きな意味があるんでしょう。新しい刺激が必要だったのだろうと思います。

このアルバム発売にあたってのインタビューを読みましたが、宇多田ヒカルとの共鳴度合いに驚きました。宇多田ヒカルが復帰したからこそ、自分はダークを表現できるのだと。同時代でこれほど他のアーティストのことが自分の作品に反映する事例ってあるんでしょうか。影響を受けるってことはあるかもしれませんが。

アルバムの中では"マ・シェリ"という曲が一番異色感が強く、アレンジも多彩な楽器を使って面白いものになっています。子供のことを歌った曲でしょうか。
https://sp.universal-music.co.jp/ringo/sandokushi/

2019年6月30日日曜日

Hello Happiness / Chaka Khan (2019)

66歳だそうです。
おばあちゃんはけっこう攻めてます。
昨年出た "Like Sugar" は、ベースラインがカッコいいダンス・ミュージックです。音が新しい。
表題曲の "Hello Happiness" もほぼ同じフォーマットの、こちらもソリッドでベースラインが特徴的なカッコいい曲です。
どちらも、 Switch と Sarah Ruba Taylor 夫妻のプロデュースで、Sam Wilkes のベース。

前作 "Funk This" も攻めてましたが、また違った攻め方ですね。12年ぶりだそうです。完全に R&B というフォーマットを超越しています。

"Like Sugar" のミュージック・ビデオもカッコいいし、 "Hello Happiness" は歌詞がいいですね。"Goodbye Sadness, Hello Happiness"
ジャッケットがイマイチなのだけが残念。

2019年6月23日日曜日

De Todas Maneras Rosas / Ismael Rivera (1977)

イイ!
Ismael Rivera のアルバムは、どれ聴いてもイイです。
ジャストなサルサのリズムに、素朴なヴォーカル。
70年代のサルサ全盛の時でも、きっと異彩を放っていたことでしょう。
安定感抜群です。どの曲も素晴らしい。

スペイン語がサッパリ分からないので、歌の意味が分からないのが残念です。

2019年6月16日日曜日

Hive Mind / The Internet (2018)

The Internet は初めて聴きましたが、非常にクールですね。
こういうの、好きです。

最初に聴いた時は、抑揚の少ない曲調のように感じて、少し退屈かな、と思ったのですが、逆にこれくらいの落ち着き度合いの方がクセになります。

彼らの特徴は、メロウ・ファンクだと思うのですが、シングルになったような曲は多少激しめです。ちょっとムリがあるように感じますが、それもまた良し。
時折の美しいギターの音色もイイです。

2019年6月9日日曜日

労働なんかしないで 光合成だけで生きたい / スガシカオ (2019)

正直、前作 "THE LAST" は傑作だったと思います。改めて今回のアルバムを聴いて確信しました。
本人も言っているように、これは最高傑作ではないでしょう。
しかし、聴き込めばいい曲がそろっています。
"遠い夜明け"、"スターマイン"、"黄昏ギター" あたりのメロディックな曲と、ファンク "マッシュポテト&ハッシュポテト"、"ドキュメント2019" なんかがあい混じった、バランスの良いアルバムだなあと思います。

それにしても、"労働なんかしないで光合成だけで生きたい" とか "あんなこと、男の人みんなしたりするの?" とか "おれだってギター1本抱えて田舎から上京したかった" とか、今回のアルバムでは何だか長いタイトルが特徴的ですね。

"労働なんかしないで光合成だけで生きたい" は誰かの会話がヒントのようですが、痛々しくもリアルな曲です。きついところを突いてきます。

2019年6月2日日曜日

A Night on the Town / Rod Stewart (1976)

ルノワールの名画「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場」のパロディで、なぜだかぽっかり空いたところにロッドがいるという、笑えるジャケットです。何となく楽しそうな雰囲気が良かったんでしょうかね。

アルバム的には、”Atlantic Crossing” に続く Warner 2作目で、前作と同じく Tom Dowd プロデュース、かつアメリカのミュージシャンを起用というフォーマットは同じです。

何と言っても、旧A面スロー・サイドの、1曲目〜4曲目が素晴らしい。
“Tonight's the Night (Gonna Be Alright)", "The First Cut Is The Deepest", "Fool For You", "The Killing of Georgie, Pts. 1 & 2"

Cat Stevens の "The First Cut Is The Deepest" はいろんな人がカバーしてますが、Rod Stewart のバージョンが一番完成度が高いんじゃないでしょうか。
また、ゲイの友人の殺害をベースにした "The Killing of Georgie" は Dylan に Lou Reed 風が重なり、さらに Prt.2 では Beatles の "Don't Let Me Down"のメロディに乗せるという面白い曲になっていますが、いい曲です。

2019年5月25日土曜日

New Amerykah, Pt. 2: Return of the Ankh / Erykah Badu (2010)

3枚目くらいまではよく聞きました。
Part 1.も聴きました
このアルバムも何が違うのかと言われればよく分かりませんが、少し単調な気がします。良い曲は多いんですが。
"Window Seat"や"Gone Baby, Don't Be Long"なんかは、好きです。