2019年12月8日日曜日

Live at Sweet Basil Vol.1 & 2 / Gil Evans & The Monday Night Orchestra (1984)

返すがえす、1988年3月に N.Y. に行ったときに、Monday Night Orchestra の演奏を聴くことができなかったのは残念でした。直前の2月から月曜の定期演奏は中止されていたのです。
月曜の夜の定期演奏は、1983年4月から行われていますが、このライブは開始の翌年、東京でのライブの後録音されています。

Gil Evans にとって、この月曜の夜の定期演奏は、自身のパーマネント・オーケストラを持つという意味で、非常に大きなものだったと想像できます。実験と実証を自由にでき、各楽器パートの信頼関係の中で演奏できるというのは、ある意味彼にとって理想的な形だったのではないでしょうか。
ここで演奏されているのは、”Voodoo Chile”, “Orange was the Color of Her Dress the Silk Blue”, “Jelly Roll”, “Stone Free” など、後期 Evans が繰り返し演奏したレパートリーになりますが、どれを聴いてもすばらしいです。
彼のオーケストラは、ソロイストのソロの連続によって成り立っている、という特殊な形態をとっていたようで、ここでの演奏もそのような形です。この時期は、テナーの George Adams 中心に、ペットの Lew Soloff やチューバの Howard Johnson などが絡む形になっています。昔のようにカチッとオーケストレーションを決めて演奏するのではなく、自由が支配しています。

クラシカルやバップ・ジャズではなく、かといってフュージョンやロックではない、独特な雰囲気を出しているのはさすがだと思います。

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