Working Week は1983年に結成され、これは初フルアルバムとなります。
ギタリストとサックスプレーヤーとヴォーカリストによる変則バンドですが、Simon Booth によるジャズへの傾倒が、サックスプレーヤーとのタッグに結びついたのでしょう。
当時のイギリスでは、ニューウェーヴの嵐の影響下にありながらも、新しい流れを模索する動きが多発していたと思います。ラテン、ジャズ、フォーク、ソウル、ラップ、レゲエ、テクノ...
シンセサイザーとラテン、ファンクが融合したファンカラティーナがポップシーンを席巻する一方で、アコースティックとジャズも大きな潮流となっていきました。ジャズの流れはラップと融合し、その後アシッドジャズへと向かいます。
Simon Booth の指向したラテン、ソウル、ジャズの融合は時代と見事にマッチし、Working Week は時代をリードしていったように思います。
Marvin Gaye の "Inner City Blues" のファンク的な解釈に始まり、"Sweet Nothing"、"Thought I'd Never See You Again" といった静かで洗練されたソウルジャズに続き、そして強烈なラテンダンスナンバーの "Stella Marina" で終わるこのアルバムは、見事としか言いようがありません。
後の Working Week が確立していくソフィスティケイトされた音楽は、既にこの時点で完成していました!
0 件のコメント:
コメントを投稿