2025年8月17日日曜日

Gravy / BJ the Chicago Kid (2023)

"BJ the Chicago Kid" って言いにくい名前やな、と思ってましたが、「シカゴ小僧の Bryan James (Sledge)」てな感じだったんですね。
それにしてもミドルネームをイニシャルに入れる?

アルバムは、ソウル+ポップの絶妙なミックスって感じでしょうか。
完全ポップな曲もあれば、PJ Morton 的ソウルな曲もあるかと思えば、Prince 的あるいは Childish Gambino 的な曲、ギターサウンドの曲、ジャジーな曲等、かなりバラエティに富む曲の集まりになっています。
かと言って、散漫な印象ではなく、飽きさせない内容になっています。

ゲストも素晴らしい。中でも Philip Bailey は大御所を引っ張り出して来たな、と思います。
それと、女性ヴォーカルが光ってます。Coco Jones、Chlöe、 Andra Day。
彼女らが参加した曲はどれもいい。


  1. Best Night Of Your Life (Intro) [Charlie Bereal & Yeti Beats]
  2. Spend The Night (featuring Coco Jones) [Yeti Beats]
  3. Never Change (featuring Philip Bailey) [Yeti Beats]
  4. Forgot Your Name (featuring Cory Henry) [Charlie Bereal & Yeti Beats]
  5. Liquor Store In The Sky (featuring Freddie Gibbs) [Charlie Bereal & Yeti Beats]
  6. Get Loose [Yeti Beats]
  7. Who Cares [Yeti Beats]
  8. Honey (featuring Chlöe) [Yeti Beats]
  9. Long Time [Charlie Bereal & Yeti Beats]
  10. Smoke Break (featuring Robert Glasper) [Yeti Beats]
  11. Feel Something Do Something [Charlie Bereal & Yeti Beats]
  12. Feel Good [Yeti Beats]
  13. Crazy Love (featuring Andra Day [Yeti Beats]
  14. Nobody Knows [Charlie Bereal & Yeti Beats]
  15. We'll Be Alright (Outro) [Charlie Bereal & Yeti Beats]

[ ]:Producer


  • BJ the Chicago Kid : Arranger, Composer, Lyricist, Vocals
  • Yeti Beats : Producer, Programmer
  • Coco Jones : Vocals
  • Cory Henry : Composer, Keyboards, Lyricist
  • Alissia Benveniste : Co-Producer, Composer, Guitar, Guitar (Bass), Lyricist, Producer
  • Andra Day : Composer, Featured Artist, Lyricist
  • Boo Mitchell : Engineer, Piano, Producer
  • Charlie Bereal : Arranger, Composer, Guitar, Lyricist, Producer
  • Chloe Bailey : Composer, Featured Artist, Lyricist
  • Freddie Gibbs : Featured Artist
  • Philip Bailey : Composer, Featured Artist, Lyricist, Vocals
  • Robert Glasper : Featured Artist
  • Rogét Chahayed : Co-Producer, Composer, Keyboards, Lyricist, Producer, Strings

Recorded at Royal Studios in Memphis, Tennessee


2025年8月10日日曜日

Troubadour / J. J. Cale (1976)

「気だるい」サウンドを求めて、今年もまた J. J. Cale。
今年は格別に暑く、夏バテ気味によく合います。

4枚目のアルバムですが、サウンド的には色々試みをしているように思います。意外とバラエティに富んだ曲が集まっていますが、結局彼のやる気ミニマムな(に聞こえる)ヴォーカルで全てを包み込んでいます。
懐古趣味的なラグタイム調の曲もあれば、ロックな曲もあり、ブルーズあり、リズム中心の曲あり...なかなか一筋縄ではいきません。
Ry Cooder のようにルーツ・ミュージックに的を絞ったものではなく、あくまで「今」の時代の新たなサウンドなんですね。独特なので「タルサ・サウンド」と呼ばれるのも分かります。

Eric Clapton はこのアルバムから2曲カバーしています。
最初は、#6 "Cocaine"。このアルバムの翌年に出した "Slowhand" の1曲目で、今や Eric Clapton の代表曲のような扱いかも。ほぼオリジナル丸コピーですね。もちろんギター・ソロ部分は違いますが。
もう1曲は、#2 "Travelin' Light"。2001年 "Reptile" に収められています。こちらは、洗練されたアレンジが施されていて、J. J. Cale の曲とは気付きません。

1曲目 "Hey Baby" がまたいい。小気味のいいブラスと終盤の気持ちのいいギター・ソロがたまりません。
こういう曲を1曲目に持ってくる、というのは本人の意思なのか、プロデューサーの意図なのか。いずれにせよ、聴く側(特に僕のような)の求めるものを分かってる、ていう感じです。

"Troubadour" とは中世の宮廷を舞台とした恋愛抒情詩の詩人、作曲家、あるいは吟遊詩人のこと。タルサから離れない彼が何でそんなタイトルにしたのかは分かりませんが、確かに素朴な歌は吟遊詩人的でもあり、いくつかの曲はラブ・ソングです。


  1. Hey Baby
  2. Travelin' Light
  3. You Got Something
  4. Ride Me High
  5. Hold On
  6. Cocaine
  7. I'm A Gypsy Man [Sonny Curtis]
  8. The Woman That Got Away
  9. Super Blue
  10. Let Me Do It To You
  11. Cherry
  12. You Got Me On So Bad


  • Guitar : Doug Bartenfeld, Bill Boatman, Harold Bradley, Chuck Browning, J. J. Cale, Gordon Payne, Reggie Young
  • Steel guitar : Buddy Emmons, Lloyd Green
  • Bass : J. J. Cale, Tommy Cogbill, Charles Dungey, Joe Osborn, Bill Raffensperger
  • Keyboards : J. J. Cale, Bill Pursell, Don Tweedy, Bobby Woods
  • Drums : Kenny Buttrey, Buddy Harman, Karl Himmel, Jimmy Karstein, Kenny Malone
  • Percussion : J.I. Allison, Audie Ashworth, Farrell Morris
  • Saxophone : Billy Puett
  • Trumpet : George Tidwell
  • Trombone : Dennis Goode
  • Additional Vocals : Gary S. Paxton
  • Producer : Audie Ashworth


2025年8月3日日曜日

Awa Come / チャットモンチー (2010)

最近ホント、日本語の曲聴くと安心するわ。
洋楽大好きなんやけど、疲れるようになってきた。
なんでやろな。言葉がスッと入ってきて、サウンドと歌詞が相まった曲の世界を感じやすいからなんかな...
それとも単に歳なだけか...

チャットモンチーの "Awa Come" は「徳島」をテーマにしたミニアルバム。
ミニアルバムといっても、8曲なので、LP時代だとフルアルバムでしょう。
"Awa" は当然「阿波」のこと。ジャケットは阿波踊りです。
明確に「徳島」をテーマにしていると分かるのは「青春の一番札所」のみ。
一番札所は八十八ケ所巡りの霊山寺のこと。鳴門やったかな。ちなみに我が郷里には八十八番札所大窪寺があり、自慢でした。
あとは「また、近いうちに」も故郷を歌ったものですが、こちらは「徳島」のモチーフは出てきません。
ただ、このアルバム自体は、メンバーで1ヶ月かけて徳島のスタジオで録音したものですので、強く徳島を意識していたのは確かです。

一番、いい曲だなあ、と感心したのは「相変わらず」です。高橋久美子の詞の素晴らしさが炸裂しています。
「Tシャツの裾なびいて」「チャイム鳴らす」「おろしたてのサンダルつっかけて」「自転車飛ばす」
短い詞の中で、関係性や情景が生き生きと描写されていて、目に浮かぶようです。しかも、しみじみドラマチックな結末まであり、ストーリーテリングとして秀逸だと思いました。

橋本絵莉子は、詞先の曲作りと言われているので、これも詞にメロディをつけたんでしょうか。リズム、メロディがない中で、曲として成り立つ詞を書くのって、どんな感じなんでしょう。少なくとも、Aメロ、Bメロは意識しないといけないでしょうし、小節が合ってないと曲として成り立たないし、なんか難しそうな気がします。詞のモチーフから曲を作って、詞を完成、修正していくのであればまだマシでしょうが。
また、この曲は、ストリングスをうまく使っているのも特徴だと思いました。初めはストリングスがなく進行するのですが、後半に入ってからは、ストリングスが入り、そのリフが印象的です。大学の後輩によるものらしいです。


  1. ここだけの話 [作詞・作曲:橋本絵莉子]
  2. キャラメルプリン [作詞:高橋久美子、作曲:橋本絵莉子]
  3. 青春の一番札所 [作詞:高橋久美子、作曲:橋本絵莉子]
  4. 雲走る [作詞:高橋久美子 作曲:橋本絵莉子]
  5. あいかわらず [作詞:高橋久美子、作曲:橋本絵莉子]
  6. セカンドプレゼント [作詞・作曲:福岡晃子]
  7. My Sugar View [作詞:福岡晃子、作曲:橋本絵莉子]
  8. また、近いうちに [作詞:高橋久美子、作曲:橋本絵莉子]


2025年7月28日月曜日

American Dreamers: Voice Of Hope, Music of Freedom / John Daversa Big Band Featuring DACA Artists (2018)

DACA とは  Deferred Action for Childhood Arrivals のことで、16歳未満でアメリカに不法移民の子として連れて来られた子供を保護するためのプログラムです。
この DACA の対象となった人を "Dreamer" と呼びます。
このプログラムはオバマ民主党政権下で成立した、実に民主党らしい政策でしたが、例に漏れずトランプ共和党政権下で廃止されそうになります。

このアルバムは明らかに DACA プログラムを支援する目的で作られています。
アルバムには18タイトル入っていますが、内半分は DACA Dreamers のコメントです。
メキシコ、ベネズエラ、パキスタン、セネガル、ブラジル等々の国から違法入国した家族の子供が、自らのストーリーを語っています。
みんな何らかの楽器の演奏者で、ジャズへの想いを語ると同時に、そういう機会を与えてくれた DACA プログラムへ感謝を述べています。

曲は、ほとんどがカバー曲で、アメリカや移民についての曲です。
James Brown の "Living in America" に始まり、Cole Porter の "Don't Fence Me In"、Led Zeppelin の "Immigrant Song" のラップバージョン、"Stars and Stripes Forever"、ウエストサイドストーリーから "America"、古典の "America the Beautiful" へと続きます。

John Daversa はトランペット奏者でかつマイアミ大学で音楽を教えている教師でもあります。そのキャリアの中で、何人かの DACA Dreamers に出会い、興味を持ったのかもしれません。
アルバムのアイデアはプロデューサーのベーシスト Kabir Sehgal と 弁護士の Doug Davis がもたらし、John Daversa Big Band により形になりました。


  1. Salvador
  2. Living In America
  3. Saba
  4. Don’t Fence Me In
  5. Caliph
  6. Immigrant Song
  7. Daisy
  8. Deportee (Plane Wreck at Los Gatos)
  9. Denzel
  10. Stars And Stripes Forever
  11. Alicia
  12. America (West Side Story)
  13. Juan Carlos
  14. America The Beautiful
  15. Maria
  16. All Is One
  17. Edson
  18. Red, White, and Remixed


  • Miguel Martinez: vocals, guitar, percussion
  • Israel Arce: vocals, violin, percussion
  • Maria Moreno: vocals, flute, percussion
  • Edson Alvarado Fierro: vocals, trumpet, percussion
  • Saba Nafees, Daniella Santos Vieira: vocals, piano, percussion
  • Victor Acosta, Guillermo Martinez, Ana Rodriguez, Doug Davis , Arturo Fernandez, Tomas Monzon, Manny Macias Sandoval, Karina Macias Sandoval, Brisa Ledezma, Patricia Jimenez, Claudia Jimenez, Adrian Escarte, Abdou Doumboya, Juana Delgado Hoyo, Raymond Partolan, Francis Tume, Andrea Seabra, Rixa Rivera Sandoval, Ana Sanchez, Ray Pineda: vocals, percussion
  • Julie Kim, Edwin Alvarez, Michael Hernandez, Mannywellz, Tobore Oweh, Jocelyn Guzman, Tifany Del Rio, Daisy Cardozo, Hareth Andrade Ayala, Kevin Alavrez, Maribel Serrano, Pablo Saldana, Gaby Pacheco, Kate Ried: vocals
  • Zach Larmer: guitar
  • Henry Mancini: strings
  • Jose “Pepe” Carlos Ramirez: accordion
  • Salvador Perez Lopez: clarinet, percussion
  • Jesus Cortez Sanchez: clarinet
  • Melvin Butler, David Leon, Josiah Boornazian, Tom Kelley, Chris Thompson Taylor: saxofone
  • Jean Caze, Jack Wengrosky, Michael Dudley, Jesus Mato, Jr.: trumpet
  • Denzel Mendoza: trombone, percussion
  • Paul Young, Wesley Thompson, Jessica Hawthorne, Derek Pyle: trombone
  • Tal Cohen: piano, keyboards
  • Juan Carlos Alarcon Moscoso: piano, percussion
  • Haziel Andrade: piano
  • Gene Coye: drums
  • Andreas Magnusson, Kabir Sehgal, Michael Angel, Murph Aucamp, Denea Joseph, Leezia Dhalla, Alicia Del Aguila, Eunsoo Yeong, Antonia Riviera: percussion

  • Recorded March – July, 2018, at Frost School of Music, Coral Gables, FL
  • Producers: Kabir Sehgal and Doug Davis


53 Dreamers were featured in the album from 17 different states and 17 different countries.
Some of the countries include Belize, Brazil, Canada, Mexico, Pakistan, Senegal, and Venezuela.
Dreamers sang, performed poetry, and even rapped.


2025年7月20日日曜日

Dindin / Kimi Djabaté (2023)

先日関西万博に行ってきました。
一番気分が上がったのは、写真でしか見たことがなかった楽器の実物を見れたこと。マリのブースでは、コラを置いてたし、ブルキナファソではンゴニを飾ってました。カリンバ(リケンべ)もどっかにあったかな。
それと、実際に触って音が出せたのも興奮しました。トリニダード・トバゴでは、スチールパンを叩け、他でもバラフォンやコンガを叩け、カリンバを弾いてみることもできました。
それだけでも行った価値がありました。
知らない国もたくさんありましたし。

そんな国の一つ、ギニア・ビサウのミュージシャン、Kimi Djabaté の久々のアルバム。
楽器演奏と歌詞による歴史伝承を託されたグリオの家系で、バラフォンを専門としていた家だったようです。
アルバム・ジャケットでも彼自身がバラフォンとマレットを持っています。

歌詞はマンディンガ語。全く分かりませんが、マンディンガ族の言葉です。
マンディンガ族は、中世にマリ帝国を築いた民族の末裔で、西アフリカに点在しているようです。
「ルーツ」(Alex Haley) のクンタ・キンテはマンディンガ族とされているようですが、西アフリカは、アメリカ大陸への奴隷貿易の一大拠点だった歴史があります。ポルトガル植民地時代のことです。
独立後のギニア・ビサウは政情が不安定で、そのせいでもあるんでしょう、Kimi Djabaté はある時からポルトガル在住です。
ちなみに、ビサウは首都で、ギニア、赤道ギニアと区別するために、ギニア・ビサウという国名にしたようです。ギニア、赤道ギニア、ギニア・ビサウとも離れた国なのに、なぜギニア?(一説では、ギニアは黒人たちの土地というベルベル語から来ている)

伝統楽器と地元言語の曲ですが、聴きやすく、モダンな感じがするのは、ポルトガル在住という地理的なものが影響しているのでしょうか、あるいは Kimi Djabaté のポップ・センスの成せる技なのか。
結構タイトル名は繰り返し発音語が多いですね。"Dindin" とか "Mana Mana" とか "Djugu Djugu" とか。
#4 "Kambem" は団結がテーマ。飢餓、戦争の終結、正義、誇りを歌ってます。
タイトル曲 #6 "Dindin" は子供たち。グリオの家系に生まれ、音楽を強制された経験から、子供たちからの搾取を訴えています。
#7 "O Manhe" は強制結婚への反対を歌っています。アフリカでは経済的な要因で若い女性が人身売買の被害者となることが深刻な社会問題となっていることを訴えています。

アルバム全体として、宗教、女性の権利、貧困、教育、政治などの社会的なテーマを扱いながら、ダンス、ポップ・ミュージックとして成立させているところが素晴らしいと思います。


  1. Afonhe
  2. Yensoro
  3. Alidonke
  4. Kambem
  5. Dindin
  6. O Manhe
  7. Sano
  8. Mbembalu
  9. Mana Mana
  10. Djugu Djugu


  • Kimi Djabaté : vocals, acoustic guitar, bongos, bala, claps, mola
  • Marcos Alves : percussion
  • Chico Santos : bass
  • Mamadi Djabaté : electric guitar
  • Paulo Borges : keyboards, accordion
  • Miroca Paris : congas, bongos
  • Fernando Fafe : vocals
  • Mbye Ebrima : kora
  • Elmano Coelho : saxophone
  • Daniel Salomé : saxophone


2025年7月6日日曜日

A Quiet Storm / Smokey Robinson (1975)

3枚目のソロ・アルバム。
"Quiet Storm" というラジオ・カテゴリーの名前の元になったのがこのアルバム or 曲になります。

アルバムからは #3 "Baby That's Backatcha" がシングルになって、ヒットしていますが、圧倒的に表題曲の存在感がすごい!
ベースに鳴り続けるシンセ、間奏のフルート、キーボード、ソフトな曲調でありながら、一転サビでグッと盛り上がる(と言っても静かに)ところも含めて、全機能的に "Quiet Storm" を表現しています。
何と言っても、Smokey Robinson のハイトーン・ヴォイスが曲調を生かしています。
作曲は、Smokey Robinson と 妹の Rose Ella Jones。どういう役割分担をしているのか知りませんが、Rose Ella Jones にとってもこの曲は代表曲でしょう。

アルバムを通して、ソフト&メロウな曲が大半を占め、印象を形作っています。
2〜3曲ほど少しアップ・テンポな曲もありますが、いいアクセントになっている感じですね。
曲間では嵐的な風の音が挿入されており、アルバム全体として "Quiet Storm" を表しているんでしょう。
そういう意味ではコンセプト・アルバムと言えなくもありません。
まったりしたいときに、アルバム全体を流しておきたい、そんなアルバムです。

ちなみに #4 はその名の通り Jermaine Jackson と Hazel Gordy の結婚のために作られた曲です。Hazel Gordy は Berry Gordy の娘で、よくもまあそんな人と結婚するわ、と思いますが、The Jackson 5 が CBS に移籍するときに 義父である Berry Gordy に引き止められ、The Jackson 5 は "Jacksons" として、Michael が音楽をリードするグループに脱皮します。Jermaine もその後ソロとして活躍しますが。
Robinson と Gordy はモータウンを一緒に作った盟友ですので、家族同様だったんでしょうね。


  1. Quiet Storm *
  2. The Agony And The Ecstasy
  3. Baby That's Backatcha
  4. Wedding Song
  5. Happy (Love Theme From "Lady Sings The Blues") **
  6. Love Letters *
  7. Coincidentally


All tracks written by Smokey Robinson, except 
* by Robinson, Rose Ella Jones
** by Robinson, Michel Legrand


  • Keyboards, Backing Vocals, Arrange : Russ Turner
  • Guitar : Marv Tarplin
  • Bongos, Congas, Backing Vocals : James "Alibe" Sledge
  • Horns, Woodwind : Fred Smith
  • Electric Cello : Michael Jacobsen
  • Drums : Gene Pello
  • Drums, Percussion : Joseph A. Brown Jr.
  • Percussion : Gary Coleman
  • Backing Vocals : Carmen Bryant, Melba Bradford
  • Special Sound Effects : Shawn Furlong, Terry Furlong
  • Produce, Arrange : Smokey Robinson


The "Wedding Song" was originally composed for the wedding of Jermaine and Hazel Joy Jackson December 15, 1973.


2025年6月29日日曜日

Guess Who's Coming To Dinner / Black Uhuru (1983)

このアルバムはちょっとややこしい。
1979年に Sly & Robbie のレーベル Taxi から "Showcase" というアルバムを出します。2nd. アルバムなのかな。
で、UK で売り出すにあたって、元の曲に "Shine Eye Gal" を付け足して、"Black Uhuru" というタイトルで出します。
そのリイシューがこの "Guess Who's Coming To Dinner" というわけですが、実質 "Black Uhuru" と全く同じ、"Showcase" に1曲足しただけ、ということになります。

Black Uhuru はメンバーチェンジが激しいグループですが、この頃は、Michael Rose、Duckie Simpson、Puma Jones です。ジャケットに写ってる3人ですね。ちなみにこの頃までのメンバーの変遷は次のとおりです。
(1972) Garth Dennis → (1977) Michael Rose
(1972) Don Carlos → (1977) Errol Nelson → (1977) Sandra "Puma" Jones
(1972) Duckie Simpson
基本的にはヴォーカルグループなので、3人ともヴォーカルです。

Black Uhuru はジャマイカのキングストンで結成されたレゲエグループです。
Uhuru はスワヒリ語で Freedom を意味するらしいです。ラスタファリズムに影響を受けている彼らですが、ラスタの源流のエチオピアはスワヒリ語圏ではありません。ただ、自分たちはアフリカから連れて来られた移民の子、という意識が強いんでしょうね。最初は "Uhuru" を名乗っていましたが、後に "Black Uhuru" に改名します。

このアルバムは Sly & Robbie の影響が強いアルバムです。
基本的にはダブですね。
レゲエがワールドワイドで大衆性を得たのが70年代中盤。ただそれは UK を中心としたロック寄りのレゲエで、ジャマイカではサウンドシステムを基本としたダブの世界が繰り広げられていたことでしょう。
それを洗練された形で提示したのが Sly & Robbie ではないでしょうか。
ハイハットとバスドラ、ベースを強調し、重たいのが特徴。
当時最新鋭だったんでしょうね。
僕は Sly & Robbie の音楽が正直それほど好きではないのですが、このアルバムはダブと UK レゲエの混合のような形で、好感が持てます。

#1、#4、#7などは耳に残るメロディですよねー。ちょっとクセありますが。
ちなみに、#1は Keith Richards が参加してるらしいです。売り出すのに必死だったんですね。


  1. Shine Eye Gal
  2. Leaving To Zion
  3. General Penitentiary
  4. Guess Who's Coming To Dinner
  5. Abortion
  6. Natural Reggae Beat
  7. Plastic Smile


  • Vocals : Duckie Simpson, Michael Rose, Puma Jones
  • Bass, Guitar : Robbie Shakespeare
  • Drums : Sly Dunbar
  • Lead Guitar : Radcliffe "Dougie" Bryan
  • Organ : Keith Sterling, Winston Wright
  • Composed by Black Uhuru
  • Produced by Robbie Shakespeare, Sly Dunbar, #1 by Delroy Witter