2025年7月6日日曜日

A Quiet Storm / Smokey Robinson (1975)

3枚目のソロ・アルバム。
"Quiet Storm" というラジオ・カテゴリーの名前の元になったのがこのアルバム or 曲になります。

アルバムからは #3 "Baby That's Backatcha" がシングルになって、ヒットしていますが、圧倒的に表題曲の存在感がすごい!
ベースに鳴り続けるシンセ、間奏のフルート、キーボード、ソフトな曲調でありながら、一転サビでグッと盛り上がる(と言っても静かに)ところも含めて、全機能的に "Quiet Storm" を表現しています。
何と言っても、Smokey Robinson のハイトーン・ヴォイスが曲調を生かしています。
作曲は、Smokey Robinson と 妹の Rose Ella Jones。どういう役割分担をしているのか知りませんが、Rose Ella Jones にとってもこの曲は代表曲でしょう。

アルバムを通して、ソフト&メロウな曲が大半を占め、印象を形作っています。
2〜3曲ほど少しアップ・テンポな曲もありますが、いいアクセントになっている感じですね。
曲間では嵐的な風の音が挿入されており、アルバム全体として "Quiet Storm" を表しているんでしょう。
そういう意味ではコンセプト・アルバムと言えなくもありません。
まったりしたいときに、アルバム全体を流しておきたい、そんなアルバムです。

ちなみに #4 はその名の通り Jermaine Jackson と Hazel Gordy の結婚のために作られた曲です。Hazel Gordy は Berry Gordy の娘で、よくもまあそんな人と結婚するわ、と思いますが、The Jackson 5 が CBS に移籍するときに 義父である Berry Gordy に引き止められ、The Jackson 5 は "Jacksons" として、Michael が音楽をリードするグループに脱皮します。Jermaine もその後ソロとして活躍しますが。
Robinson と Gordy はモータウンを一緒に作った盟友ですので、家族同様だったんでしょうね。


  1. Quiet Storm *
  2. The Agony And The Ecstasy
  3. Baby That's Backatcha
  4. Wedding Song
  5. Happy (Love Theme From "Lady Sings The Blues") **
  6. Love Letters *
  7. Coincidentally


All tracks written by Smokey Robinson, except 
* by Robinson, Rose Ella Jones
** by Robinson, Michel Legrand


  • Keyboards, Backing Vocals, Arrange : Russ Turner
  • Guitar : Marv Tarplin
  • Bongos, Congas, Backing Vocals : James "Alibe" Sledge
  • Horns, Woodwind : Fred Smith
  • Electric Cello : Michael Jacobsen
  • Drums : Gene Pello
  • Drums, Percussion : Joseph A. Brown Jr.
  • Percussion : Gary Coleman
  • Backing Vocals : Carmen Bryant, Melba Bradford
  • Special Sound Effects : Shawn Furlong, Terry Furlong
  • Produce, Arrange : Smokey Robinson


The "Wedding Song" was originally composed for the wedding of Jermaine and Hazel Joy Jackson December 15, 1973.


2025年6月29日日曜日

Guess Who's Coming To Dinner / Black Uhuru (1983)

このアルバムはちょっとややこしい。
1979年に Sly & Robbie のレーベル Taxi から "Showcase" というアルバムを出します。2nd. アルバムなのかな。
で、UK で売り出すにあたって、元の曲に "Shine Eye Gal" を付け足して、"Black Uhuru" というタイトルで出します。
そのリイシューがこの "Guess Who's Coming To Dinner" というわけですが、実質 "Black Uhuru" と全く同じ、"Showcase" に1曲足しただけ、ということになります。

Black Uhuru はメンバーチェンジが激しいグループですが、この頃は、Michael Rose、Duckie Simpson、Puma Jones です。ジャケットに写ってる3人ですね。ちなみにこの頃までのメンバーの変遷は次のとおりです。
(1972) Garth Dennis → (1977) Michael Rose
(1972) Don Carlos → (1977) Errol Nelson → (1977) Sandra "Puma" Jones
(1972) Duckie Simpson
基本的にはヴォーカルグループなので、3人ともヴォーカルです。

Black Uhuru はジャマイカのキングストンで結成されたレゲエグループです。
Uhuru はスワヒリ語で Freedom を意味するらしいです。ラスタファリズムに影響を受けている彼らですが、ラスタの源流のエチオピアはスワヒリ語圏ではありません。ただ、自分たちはアフリカから連れて来られた移民の子、という意識が強いんでしょうね。最初は "Uhuru" を名乗っていましたが、後に "Black Uhuru" に改名します。

このアルバムは Sly & Robbie の影響が強いアルバムです。
基本的にはダブですね。
レゲエがワールドワイドで大衆性を得たのが70年代中盤。ただそれは UK を中心としたロック寄りのレゲエで、ジャマイカではサウンドシステムを基本としたダブの世界が繰り広げられていたことでしょう。
それを洗練された形で提示したのが Sly & Robbie ではないでしょうか。
ハイハットとバスドラ、ベースを強調し、重たいのが特徴。
当時最新鋭だったんでしょうね。
僕は Sly & Robbie の音楽が正直それほど好きではないのですが、このアルバムはダブと UK レゲエの混合のような形で、好感が持てます。

#1、#4、#7などは耳に残るメロディですよねー。ちょっとクセありますが。
ちなみに、#1は Keith Richards が参加してるらしいです。売り出すのに必死だったんですね。


  1. Shine Eye Gal
  2. Leaving To Zion
  3. General Penitentiary
  4. Guess Who's Coming To Dinner
  5. Abortion
  6. Natural Reggae Beat
  7. Plastic Smile


  • Vocals : Duckie Simpson, Michael Rose, Puma Jones
  • Bass, Guitar : Robbie Shakespeare
  • Drums : Sly Dunbar
  • Lead Guitar : Radcliffe "Dougie" Bryan
  • Organ : Keith Sterling, Winston Wright
  • Composed by Black Uhuru
  • Produced by Robbie Shakespeare, Sly Dunbar, #1 by Delroy Witter


2025年6月22日日曜日

Speak No Evil / Wayne Shorter (1966)

1964年12月録音。
1964年は、Shorter が Miles バンドに加わった年ですが、早速バンドメンバーの Hancock と Carter と一緒に録音しています。

1964年8月録音の前作 "Juju" は McCoy Tyner、Reggie Workman、Elvin Jones でリズムセクションを組んでますが、Jones 以外の2人を取っ替えてます。
Tyner も Workman も Jones も Coltrane のバンドメンバーですから、Shorter がいかに Coltrane に憧れていたのか分かります。
で、今回 Coltrane から脱皮?すべく、Hancock と Carter と一緒にやったのは正解でしたね。
音楽がよりソフィスティケイトされたような気がします。
特に Hancock は僕の耳でも聴いてわかるほど Hancock だなあって感じを出しています。
新主流派のエッセンスをうまく取り込んでいるなあって感じです。
Workman と Freddie Hubbard は Art Blakey のバンド仲間ですから、今回のバンド編成は、Miles、Blakey、Coltrane の微妙なブレンドでありつつ、脱 Coltrane、脱 Blakey のアルバムではないでしょうか。

曲は全て Shorter のものですが、タイトルが曲を代表しているかどうかは分かりませんが、一種独特の感性で、世の中的には黒魔術趣味と言われています。
タイトルの "Witch Hunt" は魔女狩り、"Fee-Fi-Fo-Fum" は「ジャックと豆の木」の巨人が人間を嗅ぎ分ける時の唸り声、"Dance Cadaverous" は死者の踊り、"Speak No Evil" は "See No Evil, Speak No Evil, Hear No Evil" の一部ということで、確かに大半はおどろおどろしい感じがします。
主題から曲を作ったのか、曲を作った後で曲名を整えたのかは分かりませんが、僕には特に曲が黒魔術的とは思いません。
どうも複雑なコード進行で、演奏者の感性によるところが大きそうですが、演奏者ではない僕が理解するのは難しそういです。でも、演奏素人の僕でも十分楽しめるところがすごいんでしょうね。

ジャケットは、当時の妻の日本人女性テルコさんが大々的にフィーチャされています。彼の回想によると、テルコさんはかなり気まぐれだったようで、いい家庭は築けなかったようです。
それでも子供ミヤコをテーマにした曲 #5 "Infant Eyes" も作ってることもあり、幸せだったんでしょうね。


  1. Witch Hunt
  2. Fee-Fi-Fo-Fum
  3. Dance Cadaverous
  4. Speak No Evil
  5. Infant Eyes
  6. Wild Flower


  • Written by Wayne Shorter
  • Tenor Saxophone : Wayne Shorter
  • Trumpet : Freddie Hubbard
  • Piano : Herbie Hancock
  • Bass : Ron Carter
  • Drums : Elvin Jones

  • Recorded at Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey on December 24, 1964.


2025年6月14日土曜日

water badge / monje (2025)

東京藝大のメンバーによるチームです。
東京藝大ってそんじょそこらじゃ入れないっすよ!100%天才というか。
でも理論的じゃないのがいい。

2023年にデビューした時は大学生で、3人のチームだったのが、今は男女二人チームになったみたいですね。
主に歌っているのはヴォーカルのKananですが、たまに歌ってるサウンドクリエイトの森山瞬との組み合わせが独特で新しい心地よさがあります。

初アルバムということで、過去に発表した曲を中心に、新曲を取り混ぜて構成していますが、アルバムの最初に集めた新曲が特にいいです。#1〜#4ですね。
ポップで少しダンサブル。サウンド的にも少しカラフルかな。
サウンド・ジャンル的には特に統一感はなく、その時々で好きなことをやってる感じでしょうか。バンド・サウンドもあるし。
それでも #4 "Coyote" なんかはくぐもった音をあえて使っていて、なんでこんな音色を使えるんだろう、と感心してしまいました。この辺藝大の音楽学部ってこともあるでしょうか。
他の曲も音や音色の使い方が独特に感じます。

"monje" というのはスペイン語で修道士って意味らしいです。カタカナだと「モンジュ」。何でそんな名前をつけたのか分かりませんが、語感はいいですよね。


  1. あつまれ
  2. Kempa!
    • Keyboard : Noriyuki Takigawa
  3. Marrakech
    • Keyboard : Noriyuki Takigawa
    • Guitar : Daiki Kojima
  4. Coyote
    • Keyboard : Noriyuki Takigawa
    • Guitar : Daiki Kojima
  5. Fragrance - MPC live arrange
  6. MUTEKI
  7. Dekoboko
  8. Spice
  9. mi
  10. madobe
  11. Heya
  12. Sangría


  • Music by 森山瞬
  • Lyrics by Kanan, ex. #3 by Kanan & 島川柊


2025年6月12日木曜日

Sly Stone 追悼

6月9日に Sly Stone が亡くなりました。82歳だそうです。

何年か前のステージをTVで観たことがありますが、背中が湾曲して体型がひどく歪んでいて、それでも飛び跳ねていましたが、痛々しい感じでした。
隠遁生活を続けているようでしたが、その時も復活に向けて音楽を作っていると伝えていたような記憶があります。
「やるやる詐欺」みたいなもんですけどね。江口寿史なみの。

彼および彼のバンドについては語り尽くされていますので、今更僕が言うことはないんですが、彼が始めた音楽の影響は凄まじいものがあったと思います。
おそらくファンクと言われる音楽のスタートだったんじゃないかと思います。
それらしい音楽はあったんでしょうが、ヒット曲にしたのが大きいでしょうね。
James Brown にしろ Miles Davis にしろ Jimi Hendrix にしろ、大きな影響を受けているのは間違いありません。
ファンクでありながら、ロックの要素を混ぜているのが、白人層を含む多くのリスナーに受け入れられた要因でしょうから、そのバランス感覚が鋭かったんだと思います。
この辺り、Otis Redding はもちろん、後の Prince や Michael Jackson も参考にしたことでしょう。
ディープだけどポップ。

70年代中盤以降はヒット曲も出なくなり、アルバムの評価も低いですが、僕は過小評価だと思います。


2025年6月7日土曜日

Trouble Time / Trouble Funk (1992)

You Got The Right One Baby

1991年の地元ワシントンDCでのライブ。

元はカセットテープ "You Got The Right One Baby" の音源ですが、日本のレーベルがCD化した模様です。
Go-Go バンドはライブの P.A.システムのサウンドをそのままテープにして売ることが多いようで、これもP.A.システムの音なんでしょうか。そういう風に聴くと、確かに観客の声はそれほど入って来ません。
Go-Goの特徴の一つであるコール&レスポンスは控えめですかね。

相変わらずパーカッションが素晴らしい!
ドラムス、コンガ、カウベルらの打楽器が複雑に絡み合うのが気持ちいいですね。
ライブ映像を観ると、ヴォーカルの Big Tony はベースから手を放して歌っている場面が多いので、ベースやギターがなくても成立するサウンドなんでしょうね。

スタジオでは、この感じをなぜ再現できないのか?
結局、初期のものを除いて、Trouble Funk は大したスタジオ・アルバムを残せませんでした。
Chris Blackwell が売り出そうとして大失敗した "Trouble Over Here, Trouble Over There" は何も彼らのいいところは表現できずに、もうそれっきりです。

彼らのライブは曲の切れ目がなく、延々と曲が連なっていきます。曲をつなげているのか、ジャムセッションのように思い思いに曲を演奏していっているのか。
曲の間を空けないのは、Chuck Brown から学んだと Big Tony こと Tony Fisher は言っています。
ちょっと違いますが、George Clinton は曲というかパターンを延々と繰り返すので有名ですので、彼らからの影響もあるのかもしれません。
特にこのアルバムでは、短いタームで曲がコロコロ変わっていきます。1分くらいはザラ。カセット用に短く編集したようには聞こえませんので、こんなもんなんでしょうか。カセットなので50分あたりが限度で、ホントのライブはもっと長かったのか。

ライブでは、"U Can't Touch This" を使ったり(1990年の MC Hammer のヒット曲)、スーパーマリオを曲にしたりと、結構遊んでます。


  1. Go Go Oprah
  2. Get Up To Get Down
  3. You Got The Right One Baby
  4. Stop....Trouble Time
  5. Give It Here
  6. Let's Jump To The Beat
  7. You Got It
  8. Ladies (In The Middle) Where They At
  9. Take It To The Bridge
  10. Pump It On Up
  11. It's Getting Kind Of Funky
  12. Get Ready For T-bone
  13. Listen To Your Heartbeat
  14. Go Go Mario
  15. Peace Bomb '91
  16. Ho-Ho-Ho
  17. See Ya


  • Bass, Lead Vocals : Big Tony
  • Vocals, Percussion : J. Crews
  • Percussion : D. Sterling
  • Percussion, Backing Vocals : T. David
  • Keyboards, Alto Saxophone : J. Thompson
  • Lead Guitar, Backing Vocals : T. Contee
  • Arranged by Big Tony
  • Written by J. Thompson, The Wizard, Big Tony
  • Produced by The Wizard, Big Tony

2025年6月1日日曜日

Like Water For Chocolate / Common (2000)

D'Angelo の "Voodoo" がいい、と友達に聞いて、ほんとよく聴きました。
Erykah Badu の "Mama's Gun" もほんといいアルバムでした。
いずれも2000年に出た Soulquarians プロダクションです。
僕はラップをあまり聴かないんですが、The Roots の "Things Fall Apart" を聴いてみたら、これまたいいサウンドでした。
で、このアルバムを聴くことにした、という訳です。

シカゴで活動していた Common は3rd. アルバム後、 N.Y. に出て、Electric Lady Studios を拠点にしていた Soulquarians に合流します。そして録音を開始し、このアルバム制作に至ったようです。
当時 Erykah Badu と付き合ってたんでしたっけ?

風変わりなアルバムタイトルは、メキシコの女流作家 Laura Esquivel の小説 "Como agua para chocolate" から。
ホット・チョコレートを作るのに、沸騰した水を使うことから、熱々の水のような状態を指す言葉らしいです。
そういう意味と、このアルバム・ジャケットを掛けてます。
ジャケットに使われているのは Gordon Parks の写真です。日曜の礼拝に行くためにドレス・アップしたアラバマの黒人女性が、黒人専用と書かれた給水機で水を飲んでいます。
チョコレートを黒人とすると、まさに Water for Chocolate。強烈なメッセージに感じられます。

#1 は "Time Travelin' (A Tribute To Fela)"。もちろん "Fela" とはアフロビートを作り出した Fela Kuti のこと。息子の Femi Kuti がゲスト参加しています。

#2 も Fela Kuti のドラマー Tony Allen"Asiko" をサンプリングしており、アフロビートへの想いが強いオープニングとなっています。

#5 は2001年のベスト・ラップ・ソロ・パフォーマンス部門でのグラミー・ノミネート。なんと Bobby Caldwell の "Open Your Eyes" のメロディ・ラインをそのまま使ってます。なぜこの曲か分かりませんが、Soulquarians にかかれば AOR もこんなふうになるんだ、という驚きの展開です。

続く #6 は、当時無名だった BilalJill Scott をフィーチャーしているところが興味深いですね。いずれもフィリーで、色んなところにネットワークがあったことが分かります。

アルバムに先駆けてリリースされたシングル曲 #9 だけが DJ Premier がプロデュースしています。なんでも Common が Gang Starr を敬愛しているそうでコラボした模様。

アルバム全体を通して、サウンドはオフビートを多用して重奏的、ミドル・テンポ、オーガニック。

素晴らしい!


  1. Time Travelin' (A Tribute To Fela)
    • Producer : D'Angelo, James Poyser, Jay Dee, ?uestlove, The Soulquarian's
    • Featuring : Femi Kuti, Roy Hargrove, Vinia Mojica
    • Trumpet : Roy Hargrove
    • Congas : Melena
    • Guitar : Jeff Lee Johnson
    • Keyboards : D'Angelo
    • AdditionalVocals : Femi Kuti, Vinia Mojica
    • Written by Ahmir Thompson, James Poyser, James Yancey, Lonnie Lynn(Common), Michael Archer
  2. Heat
    • Producer : Jay Dee, The Soulquarian's
    • Lead Vocals : Common, James Yancey
    • Additional Vocals, Scratches : Jay Dee
    • Written by Lonnie Lynn
    • Sample : "Asiko" by Tony Allen
  3. Cold Blooded
    • Producer : D'Angelo, Kelo, ?uestlove, The Roots, The Soulquarian's
    • Featuring : Black Thought, Rahzel, "The Godfather of Noyze", Roy Hargrove
    • Trumpet : Roy Hargrove
    • Claves : D'Angelo
    • Drums, Bass : ?uestlove
    • Handclaps : Black Thought, Common, D'Angelo, James Poyser, ?uestlove, Roy Hargrove
    • Backing Vocals : Black Thought, Rahzel "The Godfather of Noyze"
    • Written by Ahmir Thompson, Garry Shider, George Clinton Jr, Glenn Goins, Kelo Saunders, Lonnie Lynn, Michael Archer, Rahzel Brown, Tariq Trotter
    • Sample : contains elements from "Funkin' for Fun", written by George Clinton Jr., Glenn Goins, and Garry Shider; performed by Parliament
  4. Dooinit
  5. The Light
  6. Funky For You
    • Producer : James Poyser, Jay Dee, The Soulquarian's
    • Featuring, Backing Vocals : Bilal, Jill Scott
    • Vocoder : James Poser
    • Written by Bilal Oliver, James Poyser, James Yancey, Lonnie Lynn
  7. The Questions
    • Producer : James Poyser, Jay Dee, The Soulquarian's
    • Featuring : Mos Def
    • Backing Vocals : Monie Love
    • Written by Dante Smith, James Poyser, James Yancey, Lonnie Lynn
  8. Time Travelin' Reprise
    • Producer : D'Angelo, James Poyser, Jay Dee, ?uestlove, The Soulquarian's
    • Congas : Melena
    • Guitar : Jeff Lee Johnson
    • Keyboards : D'Angelo
    • Trumpet : Roy Hargrove
    • Additional Vocals : Vinia Mojica
    • Written by Ahmir Thompson, James Poyser, James Yancey, Lonnie Lynn, Michael Archer
  9. The 6th Sense
  10. A Film Called (Pimp)
    • Producer : Jay Dee, The Soulquarian's
    • Featuring : Bilal, MC Lyte
    • Backing Vocals : Bilal
    • Flute : Antonio Hart
    • Scratches : Mista Sinista
    • Written by Bilal Oliver, James Yancey, Lonnie Lynn
    • Sample : Brazilian Skies by Bill Summers
  11. Nag Champa (Afrodisiac For The World)
    • Producer : Jay Dee, The Soulquarian's
    • Backing Vocals : Jay Dee
    • Guitar : Jeff Lee Johnson
    • Additional Vocals, Handclaps : Baatin, T3
    • Written by James Yancey, Lonnie Lynn
    • Sample : "Morning Order" by Hugh Hopper and Alan Gowen
  12. Thelonius
    • Producer : Jay Dee, The Soulquarian's
    • Featuring : Slum Village
    • Additional Vocals : Baatin, Jay Dee, T3
    • Written by James Yancey, Lonnie Lynn, R.L. Altman III, Titus Glover
  13. Payback Is A Grandmother
  14. Geto Heaven Part Two
    • Producer : God
    • Co-producer – D'Angelo, James Poyser, ?uestlove, The Soulquarian's
    • Featuring : D'Angelo, Macy Gray
    • Bass : Pino
    • Drums : ?uestlove
    • Flute : Antonio Hart
    • Harp, Electric Piano, Oboe : James Poyser
    • Piano : D'Angelo
    • Written by Ahmir Thompson, Lonnie Lynn, Michael Archer, Peter Lord, Sandra St. Victor, Vernon Smith
    • Sample : contains replayed elements from "Ghetto Heaven", written by Peter Lord, Sandra St. Victor, and Vernon Smith
  15. A Song For Assata
    • Producer : James Poyser, The Soulquarian's
    • Featuring : Cee-Lo Green, Jack Splash, Salaam Remi
    • Drums : ?uestlove
    • Electric Piano, Bass, Organ : James Poyser
    • Guitar : Jeff Lee Johnson
    • Strings Arrange, Conductor : Larry Gold
    • Written by James Poyser, Lonnie Lynn, Thomas Burton
  16. Pops Rap III... All My Children
    • Producer : Karriem Riggins
    • Featuring, Lead Vocals : Lonnie "Pops" Lynn
    • Bass : Richie Goods
    • Drums : Karriem Riggins
    • Keyboards : Orin Evans
    • Trombone : John Paxton
    • Trumpet : Dwight Adams
    • Vibraphone : Stephon Harris
    • Written by A. Scott, E. Badu, Karriem Riggins, Lonnie Lynn Sr.
    • Sample : contains re-sung elements from "Next Lifetime", written by Erykah Badu and Anthony Scott


  • Executive Producer : Ahmir "?uestlove" Thompson
  • Executive Co-Producer : Common, Derek D.
  • Front Cover Photography by Mr. Gordon Parks "1956 Alabama"