1979年のこの時期においては、山下達郎はほぼマイナーな存在だったと言っていいと思います。
次に出る "Ride on Time" で一気にブレーク・アップすることになりますが、その直前の上向き度合いが感じられます。一番いい曲は、"永遠のFull Moon" でシングルカットもされています。ドラム・パターンが心地よいです。いい曲ではあっても、売れるようなキャッチーさはないですが。
Curtis Mayfield バリの "Rainy Walk" は、翌年出たシングル "Ride on Time" のB面に入れていることから、本人も気に入っていたのかもしれません。Curtis ほどねちっこくはありません。
"Funky Flushin'" は、"Bomber" の人気を受けて発展させたもの。ポリリズム路線で、この後もいろいろな曲で試しているようです。
"Hot Shot" は、ファンキーさの中にギターソロが入ってくるという、典型的なブラック・ロックですが、歌詞が "Solid Slider" 路線ですね。
シンセが効いているファンク・ナンバー "Yellow Cab" から一番ポップと言える(初めてのタイ・アップ JAL) "愛を描いて -Let's Kiss The Sun- でアルバムは締めくくられます。
相変わらず凝った作りの曲ばかりですが、どちらかというとライブを意識した作り出そうで、大半の曲はパーマネント・バンド・メンバーで録音されています。また、ほとんど全ての曲の作詞が吉田美奈子というのもこのアルバムの特徴でしょう。
- 夜の翼(Nightwing)
- 永遠のFull Moon
- Rainy Walk
- Storm
- Funky Flushin'
- Hot Shot
- Touch Me Lightly
- Sunshine -愛の金色-
- Yellow Cab(イエロー・キャブ)
- 愛を描いて -Let's Kiss The Sun-
- Guitar : 椎名和夫(2,5,6,8-10), 山下達郎(2,5,6,8-10), 松木恒秀(4,6), 松原正樹(3)
- Bass : 田中章宏(2,5,6,8-10), 岡沢章(4,6), 細野晴臣(3)
- Drums : 上原裕(2,5,6,8-10), 村上秀一(4,6), 高橋幸宏(3)
- Keyboards : 難波弘之(2,5,6,8-10, 佐藤博(3,4,6)
- Synthesizer : 坂本龍一(9)
- Percussion : 斉藤ノブ
- Songs : 吉田美奈子(2-6,8-10), Chris Mosdell(7)
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