2020年11月8日日曜日

afropia / 小泉今日子 (1991)

小泉今日子と同い年なのが自慢でしたが、最近の若者は小泉今日子自体を知らない、という事実に気づいて、近頃はあまり言ってません。

ということは、このアルバムが出たとき25才。

思えば、この頃小泉今日子は、尖った感性のアイドル、という何か危なっかしい存在でした。
急速に大人の世界に近づいて行って、不安よりも喜びが大きいような。
それは、同じ時代を生きる僕も同じ感覚でした。急速に世界が広がって、消化できていないうちに次の刺激があるといった感覚です。

音楽的には、藤原ヒロシとタッグを組んだり、近田春夫に近づいたり。
どこまでが作られたものか分かりませんが、当時のスタッフのインタビューによると、小泉今日子の性格を核にして、彼女の世界を形作るために曲作りやアルバムコンセプトを決めていっていたようです。

このアルバムのコアは、"あなたに会えてよかった" です。小林武史はこの曲が売れて自信がついたと言っていますし、小泉今日子はレコード大賞の作詞賞を受賞しています。当時の主演ドラマ「パパとなっちゃん」の主題歌ということもあり、お父さんのことを念頭においた詞と本人は言っていますが、まあそれはアイドル的発言なんでしょう。
別れをポジティブに感謝に転換したいい曲です。

全体的には、それまでの尖った路線から少し落ち着いた感じで、ほとんどの作詞を小泉今日子自身が手掛けています。
解散したばかりの JAGATARA のメンバーが作曲陣に加わり(5曲)、藤原ヒロシ(2曲)やチェッカーズ藤井尚之(2曲)、おもしろいところではサザンの関口和之の曲も取り上げていますが、いろんな人が作曲しているにもかかわらず、統一感はあります。余裕のある曲調と、アーシーなサウンドのせいでしょうか。

小泉今日子の若く優しい歌声に癒されます。

  1. 君はSunshine     作詞・作曲 EBBY
  2. 夜を駆けぬけて     作詞 小泉今日子、作曲 EBBY
  3. あなたに会えてよかった 作詞 小泉今日子、作曲 小林武史
  4. プロセス       作詞 小泉今日子、作曲 藤井尚之
  5. Afropia       作詞 小泉今日子、作曲 OTO
  6. あなたがいた季節   作詞 小泉今日子、作曲 鈴木祥子
  7. 最後のkiss       作詞 小泉今日子、作曲 EBBY
  8. Endless…       作詞 小泉今日子、作曲 藤原ヒロシ
  9. 休日の過ごし方     作詞 小泉今日子、作曲 藤原ヒロシ
  10. 君に届くかな?     作詞 小泉今日子、作曲 OTO
  11. 風になりたい     作詞 小泉今日子、作曲 藤井尚之
  12. 海を見ていた     作詞 小泉今日子、作曲 関口和之

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