2020年2月2日日曜日

I’m Just Like You: Sly’s Stone Flower 1969-1970

Sly Stone と彼のマネージャーの David Kapralik が1969年に立ち上げた "Stone Flower Records"。Sly Stone の末妹の  Vet Stewart のグループ Little Sister、Joe Hicks、ブルース・ハープ・プレーヤー Marvin Braxton を中心とした白人黒人混合バンド 6ix の3組のアーティストを擁し、彼らが出した5枚のシングルに、その他の曲、その当時録音された Sly Stone の音源をプラスした、計18曲のコンピレーションです。

この時期は、Sly & the Family Stone にとっては、"Stand!" と "There's a Riot Goin' On" の両傑作アルバムの間にあたり、ある意味で言えば一番充実していた時期とも言えます。ただ、 Sly Stone 自身はドラッグでボロボロだったらしいですが。2つのアルバムの間にあたるだけに、"Stand!" 的な曲もあれば、"There's a Riot Goin' On" 的な曲もあり、間を繋いでるな、という感じはします。

興味深いのは、"Just Like a Baby"、"Africa" といった "There's a Riot Goin' On" 収録曲のデモ版です。"There's a Riot Goin' On" は、リズムとベースを極端にフィーチャし、ローファイというか、未完成度というか、そういったところが魅力ですが、デモの分、さらにそれらが増幅されているように思います。

また、今のアルバムの主役は、フィーチャ・アーティストではなく、その頃 Sly Stone が使っていたリズム・ボックス "Rhythm King" だと言う人もいます。チープな音がたまりません。6ix の "I'm Just Like You" は、Rhythm King バージョンと、バンド・バージョンが収録されていて、その対比が面白いです。結構曲の色合いが違ってくるんですね。Sly Stone 名義の "Scared" も Rhythm King が大きくフィーチャされ、ミニマル・ファンク度大です。

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