42年の短い生涯で75枚ものアルバムを作ったと言われている多作の Dennis Brown ですが、このアルバムを聴く限り、適当な曲を集めてアルバムを作っている風には見えません。
エクスパンデット ヴァージョンを聴きましたが、オリジナル アルバムにはない、いろんな曲を集めている割に、駄作がないというか。
彼のキャリアの中でも、比較的初期に位置付けされ、いわゆるルーツ レゲエ時代の傑作と言われているようです。
この時代のジャマイカのレゲエは、結構ラスタファリズム傾向が強く、ハードな感じを受けるのですが、Dennis Brown はその影が薄いのがいいですね。
何曲かは Jah を歌ったものや、アフリカ回帰の曲があったりするのですが、そいうものより、ロック ステディのカバーとかラブ ソングがいいです。なんか安心します。
エッジが立ってない感じというのかな。
60年代の終わり頃から、多作の Dennis Brown はいろんなプロデューサーのために多くの録音をしたそうです。どういうシステムでそうなるのか分かりませんが。
で、今回は Winston 'Niney' Holnes プロデュースで彼のレーベル Observer からです。
Niney は、ハウス バンドのセッション ミュージシャン集団 The Soul Syndicate を使い録音しますが、このアルバムもバックは The Soul Syndicate です。
レゲエには「リディム」という独特のものがあって、他の人の曲のドラムとベースからなるリズム体を使って、自分の曲を載せるみたいな感じで曲を作ったりするそうです。パクりと紙一重のような気がしますが、そういう文化なんですね。
- Show Us The Way [Dennis Brown]
- Cassandra [Dennis Brown]
- Run Too Tuff [Dennis Brown]
- Westbound Train [Dennis Brown, Winston Holness]
- Africa [Harris Seaton]
- Love Jah [Dennis Brown]
- No More WIll I Roam [Dennis Brown]
- Some Like It Hot [Dennis Brown]
- Conqueror [Dennis Brown]
- Only A Smile [Howard Barrett, John Holt, Tyrone Evans]
- Original : The Paragons
- Silver Words [Sixto Rodriguez]
- Original : Ken Boothe
- Yagga, Yagga (You'll Suffer) [Dennis Brown]
Produced by Winston 'Niney' Holness