2024年11月15日金曜日

Mountain Dance / Dave Grusin (1980)

Dave Grusin は過去に "West Side Story" だけ聴いたことがあります。1997年の作で、映画 "West Side Story" をジャズ・オーケストレーションで再現したアレンジは見事だったように記憶しています。

その印象しかなかったので、このアルバムを聴いた時は驚きました。
その美しいフュージョン・サウンドに。
というか、こっちが本業だったんですね!
ポップでファンキー、綺麗なメロディに、タイトなリズムセクション。
フュージョンのメインストリームといったところでしょうか。
Bob James に近いような気もしますが、Bob James に感じるジャズの気配はほとんどしません。

一番特徴があるのは、表題曲。De Niro と Meryl Streep の1984年の映画 "Falling in Love" にも使われたことでも有名のようです(観たとことありませんが)。美しいピアノの主旋律が特徴的ですね。

#1 "Rag-Bag"、#2 "Friends And Strangers" とも完璧です。メインのピアノが際立っているというのではなく、サウンド全体で曲が出来上がっている感じ。
"Friends And Strangers" は Ronnie Laws のカバーということで、"Allways There" が一緒にはいったアルバムを聴いたことがあるはずなんですが、覚えてませんでした。改めて聴いてみると、本家はメロディは一緒なものの、全く違った印象の曲でした。

これ、聴いたことあるやん、と思ったのは #7 "Captain Caribé"。1977年の Lee Ritenour のアルバム "Gentle Thoughts" の中の1曲。Dave Grusin 作なんですね。当時 Grusin はバンド The Gentle Thoughts のメンバーでもありました。
でも僕が聴いたことがあったのは、Earl Klugh の "Living Inside Your Love" でのカバー・バージョン。つい最近やね。覚えやすいメロディを Klugh がアコースティック弦で完璧に仕上げてます。

先ほど触れたリズムセクションは、若き Marcus Miller と Harvey Mason。まだ Marcus Miller は有名になる前でしょう。この2人がサウンドを締めてます。すばらしい!

ちなみに、レーベルの GRP は Grusin がエンジニアの Larry Rosen と作ったレーベル(会社)で "Grusin-Rosen Productions" の略だということを初めて知りました。GRP はよく見かけますよね。

アルバムジャケットは複数あるみたい。最初日本のJVCで製作されたものは、今のに近い構図ですが、後日CD化される時に、写真が差し替えられています。旧ニヒル→新笑顔。前のやつの方がええように思うけどなぁ。一方アメリカ版はカウボーイ風。こっちは全くいけてません。


  1. Rag Bag [Dave Grusin]
  2. Friends And Strangers [William Jeffery]
  3. City Lights [Dave Grusin]
  4. Rondo - "If You Hold Out Your Hand" [Dave Grusin]
  5. Mountain Dance [Dave Grusin]
  6. Thanksong [Dave Grusin]
  7. Captain Caribé [Dave Grusin]
  8. Either Way [Harvey Mason]


  • Steinway piano, Fender Rhodes electric piano, Minimoog synthesizer : Dave Grusin
  • Guitar : Jeff Mironov
  • Bass : Marcus Miller
  • Drums : Harvey Mason
  • Percussion : Rubens Bassini
  • Oberheim synthesizer : Edward Walsh
  • OBX / Prophet-5 synthesizer : Ian Underwood
  • Produced by Toshi Endo


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