モントリオールのセントデニス・シアターでのライブを、FM番組「ジャズ・オン・ザ・ムーブ」でオンエアーしたときの音源を元にデジタル化したものだそうです。
1987年6月27日にモントリオール・フェスティバルに参加したときのものです。
どうもマスター音源はカセットテープらしい、ということなので、音の分離は望みませんが、それでもいい音で再現していると思います。
最初に思ったのは、エレクトリック・ベースの音が大きいこと。ライブのミックスがベースを強調するようにしていたのか、音源からミックスする際に増幅させたのかは分かりません。
しかし、このバランスのおかげで、すばらしいグルーブが出ています。
最初の "Little Wing" からベースがブンブンうなり、アルバムの最後までうねりまくります。
途中でバンドメンバー紹介が入っているのもライブ感があっていいですね。FMだからこういうところをカットせずにあえて入れたのか。
バンドメンバーは、この時期のマンデーナイトのメンバーで、ステディな演奏、卓越のソロを聴かせてくれます。
注目のベースは Mark Egan。Pat Metheny Group からの盟友 Danny Gottlieb とフュージョングループ Elements を結成しますが、そこに参加したのがサックスの Bill Evans と キーボードの Gil Goldstein。したがって、今回の演奏では、旧来の Gil Evans のバンドと Elements が合体したバンド構成になっています。
これをまとめているのが Lew Soloff。もちろん Gil Evans がバンドリーダーですが、サブバンマスというかなんというか、中心的な役割ですね。Gil Evans は演奏中あまり目立った動きをしませんが Lew Soloff が細かく指示を出している動画を見たことがあります。
この時期定番の曲目と、気心知れたメンバーでのこなれた演奏。素晴らしいの一言に尽きます。
残念なのは、最後の曲 "London" が突然フェードして切れること。この後の演奏にハプニングがあったのか、録音にトラブルがあったのか、あるいはFM番組の尺の都合か。
- Little Wing
- Summertime
- Half Man Half Cockie
- Bang Introduction
- London
- Gil Evans (direction, keyb)
- Lew Soloff (tp)
- Miles Evans (tp)
- Alex Brofsky (fh)
- Chris Hunter (as)
- Bill Evans (ts)
- Hamiet Bluiett (bs)
- Dave Bargeron (ttb)
- Dave Taylor (btb)
- Gil Goldstein (synth)
- Mark Egan (b)
- Dan Gottlieb (dr)
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