Prefab Sprout の頂点とみなされる5th.アルバム。
トータル時間が64分を超え、当時のLPとしては破格の長さだったはずです。おそらく限界近く、音も最高とは言えなかったんじゃないでしょうか。そういう意味では、CD時代あるいはダウンロード、サブスク時代がこのアルバムにとってはいい時代になったと思います。当時CDは主流になりつつあったと思いますが。ちなみに僕が初めてCDプレーヤーを手に入れたのが1989年1月でした。
全19曲は、"Straight pop"、"Elvis Presley"、"Love songs"、"Death and fate" という4つのコンセプト・パートに分かれるという独特の作りとなっています。
タイトルの "Jordan: The Comeback" は "Elvis" パートで、1977年に亡くなったプレスリーがまだ生きていて、ネバダの砂漠で隠遁生活を送っていると想像しているというもの。日本語表記が「ヨルダン」になっているのは、ヨルダン川も題材になっているからです。
僕にはちょっと想像できませんが、この時代のミュージシャンにとってはまだ Elvis の存在は大きかったんでしょうね。
独特の歌詞世界とシンクロするように、サウンドはなんというかロマンチック・ポップ。
アコースティック、コーラス、シンセの程よい融合、Paddy McAloon の中性的なヴォーカルが活きてます。
プロデューサーは Thomas Dolby です。80年代のシンセを使ったソロ曲とは違い、奇をてらわずに Prefab Sprout らしさを表現していると思います。
"Looking for Atlantis"、"Machine Gun Ibiza"、"Jordan: The Comeback" などの佳曲がちりばめられていますが、シングルとしてはそれほどヒットしていません。
アルバムとしては、コンセプチュアルさが評価され、"Pet Sounds"、"Sign o' the Times"、"White Album" などと比較されることがあるように、高い評価を得ています。
- Looking for Atlantis
- Wild Horses
- Machine Gun Ibiza
- We Let the Stars Go
- Carnival 2000
- Jordan: The Comeback
- Jesse James Symphony
- Jesse James Bolero
- Moon Dog
- All the World Loves Lovers
- All Boys Believe Anything
- The Ice Maiden
- Paris Smith
- The Wedding March
- One of the Broken
- Michael
- Mercy
- Scarlet Nights
- Doo Wop in Harlem
Prefab Sprout
- Paddy McAloon
- Martin McAloon
- Wendy Smith
- Neil Conti
Additional musicians
- Luís Jardim – percussion
- Judd Lander – harmonica (on "Looking for Atlantis")
- Jenny Agutter – spoken word (on "Wild Horses")
- The Phantom Horns – horns (on "Carnival 2000")
Produced by Thomas Dolby
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