2022年12月5日月曜日

Release Some Tension / SWV (1997)

こういうサウンドを聴くと、年代的に安心します。
80年代 R&B からの発展形として、新しいサウンドやラップを取り入れて、本当に心地よい。聴きやすい。

SWV は TLC と並んで、90年代を代表するガール R&B ヴォーカル・グループですよね。
ちゃんとしたオリジナル・・アルバムという意味では、わずか3枚を出しただけで解散してしまいました(その後再結成はしてますが)。

このアルバムは、その3枚目。
名作であるセカンドからの脱皮なのか、飛躍なのか、を狙って少し路線変更しています。
アーバン一辺倒から、大々的にラップを取り入れて、ストリート系を強調しています。
それが成功しているのかどうかは聴く人によるんでしょうが、まぁ悪くない感じです。

意地の悪い批評家には、「Hip Hop All Stars with SWV」と揶揄されるほど、有名ラッパーを多数ゲストに招き、ほとんどの曲でラップをフィーチャしています。
ゲスト(ラッパー)は、Puff Daddy, Lil’ Cease, Snoop Dogg, Redman, Lil’ Kim, E-40, Foxy Brown, Missy Elliott, Timbaland。豪華ですね。

そんな中でも、僕がお気に入りなのは、スローな歌ももの、"Rain" と "Here For You" ですかね。いずれも残念ながらラップなしです。
"Rain" はシングルにもなりましたので、このアルバムの一番の曲ということになるのでしょうか。
どこかで聴いたことあるメロディだなと思ったら、なんと Jaco Pastorius の "Portrait of Tracy" の一部を使用していました。驚きの選曲です。"Rain" に使われているフレーズは、"Portrait of Tracy" の最初と最後にちょろっと出てくるのですが、ジャズでいうところのテーマにしては短すぎ、それでも印象的なメロディです。

アルバム全体としては、絶対的なキラーチューンはないものの、サウンドの心地よさは抜群です。


  1. Someone [featuring Puff Daddy]
  2. Release Some Tension [featuring Foxy Brown]
  3. Lose My Cool [featuring Redman]
  4. Love Like This [featuring Lil' Cease]
  5. Can We [featuring Missy Elliott]
  6. Rain
  7. Give It Up [featuring Lil' Kim]
  8. Come and Get Some [featuring E-40]
  9. When U Cry
  10. Lose Myself
  11. Here For You
  12. Gettin' Funky [featuring Snoop Dogg]


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