2021年2月6日土曜日

FANTASMA / Cornelius (1997)

ロック・ミュージシャンというより、サウンド・アーティストといった方がいいのかもしれません。
ロック、あるいはポップ・ミュージックをベースとしながら、音へのこだわりをプロダクトとして世の中に問うてみたい、という表現者としての衝動が感じられます。

コード進行をきれいに並べたポップ・ミュージックではなく、突拍子もない音と、突然のギターの爆音が混じる、時にアバンギャルドな曲の集まりです。
サンプリング音を多く使い(コーネリアスの名前の由来となった「猿の惑星」からの音も使われています)、演奏して撮った音なのか、作った音なのか分かりませんが、バックのサウドはかなり複雑で、それでいてメロディはどことなく牧歌的。

これが傑作と言われるのもなんとなくわかります。

曲で際立っているのは「Star Fruits Surf Rider」です。これもメロディ的には優れていて、バックのサウンドが複雑。いろんなアイデアが詰め込まれています。
当初、「Star Fruits」と「Surf Rider」という2枚のシングルを同時に鳴らすと1曲になるということを試そうとしたらしいです。このアルバムにも「Star Fruits Green」と「Surf Rider Blue」が収録されてるから、それなのかな、残念ながらウチには同時に鳴らせる機材がありませんが。

Brian Wilson へのオマージュか、Beach Boys マナーの曲もいくつか。

ファイン・アートで例えるなら、コラージュ作品を観ているようです。


  1. MIC CHECK
  2. THE MICRO DISNEYCAL WORLD TOUR
  3. NEW MUSIC MACHINE
  4. CLASH
  5. COUNT FIVE OR SIX
  6. MONKEY
  7. STAR FRUITS SURF RIDER
  8. CHAPTER 8 〜Seashore and Horizon〜
  9. FREE FALL
  10. 2010 
  11. GOD ONLY KNOWS
  12. THANK YOU FOR THE MUSIC
  13. FANTASMA
  14. STAR FRUITS GREEN
  15. SURF RIDER BLUE

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