2020年12月24日木曜日

The Hissing of Summer Lawns / Joni Mitchell (1975)

"Court and Spark" に続く7枚目のスタジオアルバムになります。

前作ほどフックのある曲は揃っていませんが、聴きこむほどに良さが染みてくる名作です。

何と言っても、そのサウンドへのこだわりです。実に繊細。
ジャズへの傾倒を言われることが多いのですが、それほどジャズらしさは感じません。おそらく、彼女がイメージするサウンドを再現しようとすると、テクニシャンが必要だったのではないかと思います。

ポップなロックン・ロール "In France They Kiss on Main Street" でアルバムは始まりますが、驚きなのは2曲目 "The Jungle Line" です。アフリカのドラム・サウンドが大胆にフィーチャされており、そこにムーグ、ギターが絡まります。かなり挑戦的なサウンドですが、こういう音楽を作れるところが、Joni Mitchell を偉大なミュージシャンたらしめているのかもしれません。

歌の内容は、僕も敬愛する Henri Rousseau へのオマージュ。
"They go steaming up to Blooklyn Bridge, steaming up the jungle line"

その他 "The Hissing of Summer Lawns"、"The Boho Dance" など、味わい深い曲が揃っています。

ちなみに、彼女のファンである Prince は、このアルバムを最も愛しているとのこと。ちょっと分かるような気がします。


  1. In France They Kiss on Main Street
  2. The Jungle Line
  3. Edith and the Kingpin
  4. Don't Interrupt the Sorrow
  5. Shades of Scarlett Conquering
  6. The Hissing of Summer Lawns
  7. The Boho Dance
  8. Harry's House; Centerpiece
  9. Sweet Bird
  10. Shadows and Light


  • Victor Feldman : Congas, Keyboards, Vibraphone
  • Joe Sample : Keyboards
  • Wilton Felder : Bass
  • Larry Carlton : Guitar
  • Jeff Baxter : Guitar
  • Robben Ford : Guitar
  • David Crosby : Vocals
  • Graham Nash : Harmonica, Vocals
  • James Taylor : Guitar, Vocals

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