2020年7月12日日曜日

Stanley Road / Paul Weller (1995)

Paul Weller は、"Wild Wood" 以降、ほとんど聴いてませんでした。
この "Stanley Road" は、その "Wild Wood" に続く、ソロ3作目になります。

Stanley Road は、Paul Weller が生まれ育った通りの名前らしく、つまり、このアルバムでは、彼のルーツ・ミュージックに焦点を当てたものです。
Steve Winwood がゲスト参加しているのが象徴的なのですが、かなり、ソウル寄りの曲が集められています。そして、ブルーズ。
ブリティッシュ・ロックというよりは、アメリカン・ミュージックへのあこがれが詰まっています。
元々、イギリスのロックはアメリカのR&B、ブルーズに強い憧憬をもったものでしたから、ルーツをたどると、そこへ行きつくのは当然かもしれません。
彼のアイドル、The Who はともかくとして、Small Faces は強くソウルを意識したバンドでしたし、Small Faces の Steve Marriott が作ったバンド Humble Pie はまさしくヘビー・ソウルともいえるサウンドが特徴でした。

The Jam、The Style Council に続く Paul Weller のキャリア3世代目のソロ時代は、原点回帰、アメリカン・ロックの追求時代なのでしょうか。
The Jam、The Style Council ともに、いたってイギリス的でした。
キャリア最高傑作(だと僕は思います)の "All Mod Cons" の "Down in the Tube Station at Midnight" なんかは、イギリス人の、かつ彼でなければ書けない曲だと思います。
The Style Council も確実に時代を作っていました。

この "Stanley Road" もすばらしい曲が集められた、これまた傑作ですが、アメリカ色が強すぎるところに、レス・オリジナリティの物足りなさを感じるのは僕だけでしょうか。
それとも期待が高すぎるのか。

それでも、このアルバムには、カッコいい曲が揃っています。
  • 1曲目 Eric Clapton ばりの "The Changingman"、スロー・ダウンした2曲目 "Porcelain Gods"
  • 美しい "You Do Something to Me"
  • デラックス・エディションにはデモ・バージョンも収録されていますが、"Broken Stone" はデモの方がワイルドで断然いいです
  • エッジの効いた "Whirlpool's End"

  1. The Changingman
  2. Porcelain Gods
  3. I Walk On Guilded Splinters
  4. You Do Something To Me
  5. Woodcutter's Son
  6. Time Passes...
  7. Stanley Road
  8. Broken Stones
  9. Out Of The Sinking
  10. Pink On White Walls
  11. Whirlpools' End
  12. Wings Of Speed

Noel Gallagher(ac-g)
Steve White (d)
Steve Winwood (org, ep)
Produced by Brendan Lynch

0 件のコメント:

コメントを投稿