2020年1月26日日曜日

見っけ / スピッツ (2019)

黄金の安定感です。
ここ数作は聴いてなかったんですが、久々に聴いた彼らの音楽はもう職人技と言えますね。

強烈なフックは少ないですが、草野マサムネの書く秀逸なメロディはいつまでもポップで、バックのメンバーのロック志向がアレンジに反映されたサウンドと、メロディと詩の世界の統一感が素晴らしい。
正直言って、全曲いいです。

全12曲45分。ビニールフォーマットのLP時代の名残とも言える形式が最近主流です。やはりこの長さが、アルバムとして聴くのにちょうどいいんでしょうかね。サブスクの潮流の中で、このアルバム、というフォーマットはこれからどうなっていくんでしょう。

2020年1月18日土曜日

HITnRUN Phase One / Prince (2015)

"Phase Two" の方を先に聴きましたが、One, Two とあまりつながりは感じられません。というかかなり別物。
どっちかというと、前作 "Art Official Age" との共通点が多いですね。
同じ時期に録音され、Joshua Welton が関わっており、"Art Official Age" のリミックス曲もあります。

"Phase Two" が過去の曲のリミックスだということを考えると、これがラスト・アルバムだといえないこともありません。

どちらかというとEDMに寄っており、好き嫌い分かれそうです。
"Art Official Age" は完成度が高く、"Phase Two" はいいグルーブ。その間で埋没しそうな感じ、という評価でしょうか。

2020年1月12日日曜日

Treelines / Christine Jensen Jazz Orchestra (2010)

これはジャズなのか。ジャズにインスパイヤされた現代音楽とも言えなくはないですが、本人が "Jazz Orchestra" と名乗っているので、ジャズなんでしょう。
ビッグバンドの静かなアンサンブルが素晴らしい。
Gil Evans と組んでいた時代の Miles にも少し通ずるような気がします。こういうの好きです。

Christine Jensen 自身はサックス・プレーヤーなのですが、サックスの楽自己主張がかなり抑制気味で、そこが普通のジャズと一線を画しているところかもしれません。
トランペットを吹いているのは、こちらの方が有名な姉の Ingrid Jensen。1966年生まれというから僕と同い年です。今回のアルバムは、この Ingrid のトランペットを大きくフィーチャした作りとなっています。が、こちらも抑制気味で、あくまでアンサンブル中心です。

年の初めに聴くには、厳か度で言えばベストですね。