2018年1月28日日曜日

LIVE & LEARN / G. RINA (2017)

基本的には前作の延長ですが、少しエレクトリックの要素が強くなってるかな。
相変わらず、ディスコ、ラップ、ポップの見事な融合に仕上がっています。

特徴づけているのは、やはりそのサウンドでしょうか。
ステディに刻むマイルドなディスコビートに中低音のシンセサイザーが絡む、懐かしさを感じさせるサウンドです。そこにいきなりラップが入るのでビックリしますが。

今回もラップ、ヴォーカルで、鎮座DOPENESS、yoshiro (underslowjams)、田我流、Kick A Showなどが参加する他、土岐麻子が1曲メインヴォーカルで入っています。(土岐麻子の"PINK"もこのアルバムと同時期に発売され、G.RINAの曲も2曲入っています)

今年のグラミーを見ても、USAではブラック・ミュージックが全盛ですが、日本ではロック、ポップス系がメインストリームです。G. RINA のような人がもっと頑張ってほしいですね。

2018年1月21日日曜日

Missing You (Mi Yeewnii) / Baaba Maal (2001)

Baaba Maal を聴いたのは初めてで、他がどんなのか知りませんが、これは素晴らしいですね。

複数の弦楽器と複数の打楽器がポリリズムを生み出して、非常に心地いいグルーヴとなっています。奥深い文化を感じます。
西アフリカのルーツ・ミュージックを聴いたことがないので何とも言えませんが、民族音楽とモダン・ミュージックをうまくブレンドしているのでしょう。
こういうのを聴くと、アメリカのR&Bやロックというのは単純極まりない単細胞の音楽に聞こえてしまいます。

"Yoolelle Maman" から始まり、最後の "Allah Addu Jam" まで全曲力のこもった素晴らしいサウンドと演奏です。サウンドを引き立てているのはやはりアコースティック・ギターですね。

2018年1月17日水曜日

Bright Size Life / Pat Metheny (1976)

Jaco Pastorius が参加してなかったら聴いてなかったでしょう。
もう既に、Jaco は完成しています。この独特のサウンドはどこから来るのでしょうか。

このアルバムは、ギター、ベース、ドラムのトリオですが、実質的にギターとベースのアンサンブルで成り立っています。絶妙です。

Pat Metheny のリリシズムは1976年にどう受け止められたんでしょうね。少なくともジャズじゃないですよね。ECMレコードらしい音作りが彼のプレイスタイルにぴったりはまっていると思います。

始めはとっつきにくかったけど、聴くにつれて味のあるアルバムです。傑作といってもいいでしょう。

2018年1月8日月曜日

Tower of Power / Tower of Power (1973)

自身の名前を冠したサード・アルバム。

「ブラス・ファンクバンド」とでも言うんでしょうか。
テナー・サックスの Emilio Castillo と、バリトン・サックスの Stephen "Doc" Kupka が組んで作ったバンドですので、ホーン・セクションが一番の売りであることはまちがいありません。
ホーン・セクションは、70年代のR&Bにおいて重要なパートを占め、80年代のロックにおいても大きくフィーチャされるようになりました。しかし、ディスコサウンドとシンセサイザーの多用の時代になり、いつしか過去のモノっぽくなってしまったのは残念です。

Tower of Power の音楽はファンクと言われますが、メンバーの多くはラテン系白人です。ラテンでもロックでもなく、ファンクに主軸をおいたのが面白いところです。だからかどうかわかりませんが、ゴリゴリのファンクというよりは、初期の Sly & the Family Stone や 初期の James Brown のテイストに近いように思います。

このアルバムからのヒットは ミディアム・ナンバーの "So Very Hard to Go" だそうですが、一番重要なのは、"What Is Hip?" でしょう。うなるベースとホーンの切れ味。ピカイチです。