2022年8月29日月曜日

Brandy / Brandy (1994)

90年代 R&B において、最も影響力のあった1つに数えられるヒット・アルバムです。
今聴くとどうってことのないサウンドですが、何でこんなに多くの人から支持されてるんでしょうかね?

1つは、ラップが大きく盛り上がる中で、ストレートなソウル・ミュージックに徹しているところじゃないかと思います。
R&B は70年代のニュー・ソウル・ムーブメントから、80年代に入ってディスコ、ブラック・コンテンポラリーと進み、少し停滞というか、アメリカン・アフリカンにとって少し距離があるというか、古臭い音楽になっていたんじゃないでしょうか。そんな中ヒップ・ホップ・ムーブメントが起こり、若者の心をラップが鷲掴みし、新しい=ラップという図式ができ上がってたような気がします。
でもやっぱ、メロディって人の心には必要なんですよね。
そこの評価。

もう1つは、Brandy の若さでしょうかね。
当時16歳。
人は若い才能に惹かれます。
ニュー・スターが、ひと回りして「新しい」歌もの R&B を出して、結構これいいじゃない?って感じでウケたのかも。
同じ1994年に TLC "CrazySexyCool" がありますが、TLC はグループにラップの人がいるのが象徴的です。

やはり同じ1994年に Aaliyah がデビューし、Brandy、Aaliyah、TLC、Monica、Faith Evans、SWV らが90年代 R&B を牽引していくことになります。


  1. Movin' On [Keith Crouch, Kipper Jones]
  2. Baby [Crouch, Jones, Rahsaan Patterson]
  3. Best Friend [Crouch, Glenn McKinney]
  4. I Wanna Be Down [Crouch, Jones]
  5. I Dedicate (Part I) [Brandy, Rochad Holiday, Curtis Wilson, Jeffrey Young]
  6. Brokenhearted [Crouch, Jones]
  7. I'm Yours [Arvel McClinton, Damon Thomas]
  8. Sunny Day [Brandy, Holiday, Wilson, Young]
  9. As Long as You're Here [Holiday, Wilson, Young, Trina Powell]
  10. Always on My Mind [Kenneth Crouch]
  11. I Dedicate (Part II) [Brandy, Holiday, Wilson, Young]
  12. Love Is on My Side [Robin Thicke, Thomas]
  13. Give Me You [Brandy, Holiday, Wilson, Young]
  14. I Dedicate (Part III) [Brandy, Holiday, Wilson, Young]


  • Derek Organ [drums]
  • Robert Jones [programming, drums]
  • Chacha Orias [bass]
  • Glenn McKinney [guitar]
  • Thomas Organ [guitar]
  • Cat Daddy Ro [keyboard]
  • Kenneth Crouch [piano]
  • Damon Thomas [piano, keyboard]
  • Derrick Edmondson [flute & saxophone #3, horns #1]
  • Rahsaan Patterson [backing vocals #2]
  • Tiara Lemacks [backing vocals #4]
  • Tamara [backing vocals #9, 13]
  • Robin Thicke [backing vocals #12]
  • Jeffrey Young [backing vocals #12]
  • Arvel McClinton III [programming]
  • Jerry Conaway [programming]


Producer

  • Keith Crouch #1-4
  • Keith Crouch & Kipper Jones #6
  • Somethin' for the People #5, 8, 9, 11, 13, 14
  • Damon Thomas #12
  • Arvel McClinton & Damon Thomas #7
  • Kenneth Crouch #10


Executive producer : Darryl Williams



2022年8月21日日曜日

5 / Roberto Roena Y Su Apollo Sound (1973)

Roberto Roena はプエルトリコ出身のパーカッショニスト。
Fania All-Stars のパーカッションとしても活躍しています。

彼のコンボ Apollo Sound による5枚目のアルバムになります。

これがまた素晴らしい!
70年代初頭の N.Y. サルサ、特に Fania レーベルのサウンドに外れはありませんね。

コンガ、ティンバレス、ピアノ、ブラスが生み出すポリ・リズムによるグルーヴにヴォーカルが乗り、見事なサウンドに仕上がっています。
名門 Tommy Olivencia 楽団から迎え入れたシンガー、Sammy Gonzalez の貢献大ですね。

真夏の暑い夜に熱い演奏、軽やかなヴォーカルが逆に涼しげです。

#1 "Cui Cui", #7 "Aquellos Que Dicen", Fania All-Stars のカヴァー、Johnny Pacheco 作の #10 "Ponte Duro" あたりがお勧めかな。


  1. Cui Cui [Calixto Ochoa]
  2. Oriza Eh [Junior Cepeda]
  3. Como Tu No Hay Nadie
  4. Que Se Sepa [José Cauto Pavón]
  5. Asuncion
  6. Avisale A Mi Contrario [Ignacio Piñeiro]
  7. Aquellos Que Dicen [C. Curet Alonso]
  8. La Marunga
  9. Solo Contigo Basta
  10. Ponte Duro [Johnny Pacheco]


  • Congas : Papo Clemente
  • Timbales : Julito Morales
  • Piano : Jorge Millet
  • Bass : Jappy Castro
  • Trumpet [1st] : Dario Morales
  • Trumpet [2nd] : Mario Cora
  • Trombone : Gunda Merced
  • Tenor Saxophone, Flute : Miguel Rodriguez
  • Vocals : Frankie Calderon, Sammy Gonzalez, Tito Cruz (2)


  • Produced by Roberto Roena



2022年8月13日土曜日

Air Kiss / 尾崎亜美 (1981)

David Foster 全曲編曲という豪華アルバムです。
洋楽のクオリティを目指したのだろうとは思いますが、ポップスというより、当時の歌謡曲の範疇に入ると思います。
David Foster 何しててん、と思いましたね。

歌詞なのかな.....
今の時代を通った僕たちには、ちょっと野暮ったい歌詞に感じます。

こういう歌謡曲的な曲が狙いなら、成功してると思いますが。

いずれにしても時代性を感じるアレンジですよね。

メロディは悪くないだけに、アレンジと歌詞がちょっともったいない。

  1. . Deep
  2. グラスのルージュ
  3. Foggy Night
  4. 銀幕の恋人
  5. 純情
  6. Flash Back
  7. ハートの色は海の色
  8. Just Once Again
  9. Sweet Christmas Song (シングル・カップリング)
  10. Deep (シングル・バージョン)
  11. 海(女)~空(男)へ (シングル・カップリング)

  • DAVID FOSTER : Arrangement, Keyboards, Mini Moog Bass
  • MICHAEL LANDAU : Guitar, Bass
  • MICHAEL BAIRD : Drums



2022年8月7日日曜日

One on One / Bob James and Earl Klugh (1979)

Earl Klugh は最近の僕のお気に入りのおやすみの音楽です。
いろんな楽器がありますが、アクースティック・ギターの音色が僕には一番リラックスできるみたいです。

で、アクースティック・ギターといえば Earl Klugh ということですが、そのあたりが僕の歳なんですよね。
高校の時に、友人から教えてもらったのが Earl Klugh を知るきっかけでした。実に38年前。"Finger Paintings" やったかな。
その後、Bob James と共作 "Two of a Kind" の CD を買い、これは随分長い間、今でもですが、僕のお気に入りになりました。

その共作の1作目にようやく辿り着きました。
まぁ、これも素晴らしい!

Bob James は成功したピアニストですし、このアルバムも彼のレーベル ”Tappan Zee” から出ているのに、それほど前に出ず、Earl Klugh のギターを支える役割に徹しているように見えます。そこがちょうどいい塩梅なんですね。

また、ものすごくサウンドが凝っているのにも驚きです。決してデコデコしてないんですが。ときにストリングスも入り、ギターとピアノだけでもいいくらいなのに、これだけのバンド・サウンドにしているところがすごいなあと思います。
Eric Gale、Gary King、Ron Carter、Harvey Mason、Ralph MacDonald と豪華すぎるバンド・メンバーです。

6曲入りですが、Earl Klugh 3曲、Bob James 3曲をそれぞれ持ち寄っています。
僕はその中でもどっちかというと Earl Klugh の曲がお気に入りですかね。"Love Lips"、"I'll Never See You Smile Again" はお薦めです。

ジャケットのアート・ワークも秀逸です。
こんなの今もあるんかどうか分かりませんが、紙マッチの内側に残っているマッチ棒2本。
LP だとこれが本物の紙マッチと同じように2つ折になっているという趣向(紙マッチは2つ折りの間を擦って着火する仕組みになってます)。CD や配信では味わえない LP を前提としたアイデアですよね。


  1. Kari [Klugh]
  2. The Afterglow [James]
  3. Love Lips [Klugh]
  4. Mallorca [James]
  5. I'll Never See You Smile Again [Klugh]
  6. Winding River [James]


  • Bob James acoustic piano, Fender Rhodes
  • Earl Klugh acoustic guitar
  • Eric Gale guitar (2, 3, 5)
  • Neil Jason bass (1, 2)
  • Gary King bass (3, 5)
  • Ron Carter acoustic bass (4, 6)
  • Harvey Mason drums
  • Ralph MacDonald percussion


  • Produced by Bob James