2021年4月25日日曜日

The Heat Is On / The Isley Brothers ‎(1975)

1973年の3+3体制になってから3枚目のアルバムになります。

LPの」A面がファンク・サイド、B面がバラッド・サイドとでも言うのでしょうか。完全に曲調が分かれています。

ファンク・サイドの最初の2曲 "Fight the Power" と "Heat Is On" は Chris Jasper のクラビネットが効いているファンク・ミュージックの代表曲でしょう。
3曲目 "Hope You Feel Better Love" はもう完璧にロックですね。カッティングギターが少しダンサブルですが、Ernie Isley のジミヘンに影響されたギター炸裂です。でもメロディアックでいい曲です。

でも、僕が断然好きなのはB面です。
3曲とも名曲です。
Whitney Houston で最初に聴いた "For the Love of You" はもちろん、"Sensuality" "Make Me Say It Again Girl" とも素晴らしい。適度にねちっこい Ronald と O'Kelly のヴォーカルと、ここでも Chris Jasper のシンセが効いています。

  1. Fight the Power (Part 1 & 2)
  2. The Heat Is On (Part 1 & 2)
  3. Hope You Feel Better Love (Part 1 & 2)
  4. For the Love of You (Part 1 & 2)
  5. Sensuality (Part 1 & 2)
  6. Make Me Say It Again Girl (Part 1 & 2)
  7. Fight The Power (Part 1, Radio Edit)


  • Ronald Isley lead vocals (1-4, 6)
  • O'Kelly Isley Jr. lead vocals (1, 5)
  • Rudolph Isley lead vocals (1)
  • Marvin Isley bass
  • Ernie Isley guitars, drums, congas, percussion, maracas, timbales
  • Chris Jasper clavinet(1-2), Moog synthesizer(6), ARP synthesizer, electric piano, tambourine, congas, keyboards, percussion(4, 6), acoustic piano

  • The Isley Brothers producers, musical arrangements
  • Malcolm Cecil associate producer, engineering, electronic music programming
  • Robert Margouleff associate producer, engineering, electronic music programming


2021年4月12日月曜日

H.E.R. / H.E.R. (2017)

彼女のファースト・フルアルバムということですが、実態はデビューから出した3枚のEPのコンピレーションです。

全編スロー・ジャム。
ダークな色彩。
平坦なメロディー。
そういう意味では、いたって現代的です。
しかも1曲1曲が短い。

はじめは曲の違いがわからないほどでしたが、聴き込むと一つ一つの曲は少しずつ風景が違って、意外とメロディアスで、サウンドも豊かだということに気づきます。

H.E.R. こと Gabriella Wilson は、母親がフィリピン人で、アフリカ系アメリカ人の父親、風貌もそんな感じがします。

曲からはちょっと想像できないのですが、ギターを演奏することから、もしかしたらギターで作曲しているのかもしれません。

最近出た、映画「ブラック・パンサー」用の曲もいいので、今後が楽しみですね。


  1. Losing
  2. Avenue
  3. Let Me In
  4. Lights OnSay It Again
  5. Facts
  6. Focus
  7. U
  8. Every Kind of Way
  9. Best Part" (featuring Daniel Caesar)
  10. Changes
  11. Jungle
  12. Free
  13. Rather Be
  14. 2
  15. Hopes Up
  16. Still Down
  17. Wait for It
  18. Pigment
  19. Gone Away
  20. I Won't


2021年4月4日日曜日

Hot Pants / James Brown (1971)

32枚目って、なんぼアルバム出してんねん、このおっさん。
ライブ重視の割には、レコーディングも激しくやってはるのね。

なんせ、1曲目の "Blues & Pants" が最高にイけてます。
アルバムの中で一番ルーズ、それでいてリズム・セクションはタイト。延々と繰り返すループ、小気味良いカッティング・ギター。
途中、「Fred, Fred, come on!」と Brown が囃し立てるのは、Fred Wesley のトロンボーン・ソロと、もう一人の Fred、Fred Thomas のベースです。いやあ、かっこいい!

Catfish と Bootsy の Collins 兄弟はバンドを去った後で、その分ロック性が下がり、ファンク性に磨きがかかっているように感じます。

アルバムとしては、"Blues & Pants"、"Can't Stand It"、"Escape-ism"、"Hot Pants  の4曲しか入っておらず、30分くらいなので物足りない感じもしますが、内容が濃いので許します。

ちなみに、最後の "Hot Pants" はアルバム・バージョン。
「Ah-」で始まりますが、先行のシングルは、「1, 2, 1, 2, 3」で始まり、カッティング・ギターがもっと大きくフィーチャされて、ちょっと荒削りでしょうか。

そういえば、この前 "Mr. Dynamite" を観ました。偉大な功績を残していますが、バンドに対してはビジネス・ライクだったことが分かります。Fred Wesley はこの時代バンド・リーダーをしていますが、映画の中では J.B. の悪口しか言ってないですね。面白いものです。


  1. Blues & Pants
  2. Can't Stand It
  3. Escape-ism, Pt. 1
  4. Escape-ism, Pt. 2
  5. Hot Pants (She Got To Use What She Got To Get What She Wants)


  • Bobby Byrd vocals, organ on "Blues & Pants" and tambourine on "Hot Pants"
  • Hearlon Cheese Martin guitar
  • Robert Lee Coleman guitar
  • Fred Thomas bass
  • St. Clair Pinckney tenor saxophone
  • Jimmy Parker alto saxophone
  • Fred Wesley trombone
  • Jerone Jasaan Sanford trumpet
  • Russell Crimes trumpet
  • Johnny Griggs congas (tracks: 3, 4, 6)
  • John "Jabo" Starks drums