2021年1月31日日曜日

Victory / Narada Michael Walden (1980)

この時代、Narada Michael Walden と Bob Clearmountain の名前をよく見ました。
この二人がプロデュースしてるんやから、悪かろうはずがありません。
いわゆる、ブラコンのメインストリームとはちょっと違って、生演奏を中心とした贅沢な音作り。

前作から引き続き、ダンサブルな楽曲を揃えて、すばらしい出来です。


  1. The Real Thang   By Bunny Hull, Corrado Rustici, Narada Michael Walden
  2. I Want You   By Corrado Rustici, Lisa Walden, Narada Michael Walden
  3. Take It To The Bossman By Narada Michael Walden, Randy Jackson, Vicki Randle
  4. Alone Without You By Bunny Hull, Narada Michael Walden
  5. Get Up     By Narada Michael Walden
  6. Lucky Fella   By Corrado Rustici, Narada Michael Walden
  7. You Will Find Your Way By Narada Michael Walden
  8. Victory Suite   By Narada Michael Walden
    1. The Theme
    2. The Battle (Hero-Soldiers Battle The Hostile Forces)
    3. Victory For The Hero-Soldiers


  • Narada Michael Walden: Vocals, drums, percussion, piano
  • Randy Jackson:   Bass
  • Corrado Rustici:   Acoustic and electric guitars
  • Frank Martin:   Keyboards, synthesizers, piano, vocal backing
  • The "See America Horns":
    • Marc Russo, Wayne Wallace: Alto and tenor saxophone
    • Bill Lamb, David Grover: Trumpet and flugelhorn
  • Bob Clearmountain, Narada Michael Walden: Produce

2021年1月23日土曜日

The Intangible Between / Orrin Evans And The Captain Black Big Band (2020)

これは素晴らしいアルバムです。

ストレート・アヘッドなポスト・バップにビッグ・バンドが混じって、コンテンポラリーな要素も織り込まれています。
それでいて、Thelonious Monk や Charles Mingus 的な要素もあり、ピアノ、ブラスなどで力強いアンサンブルを作り出しています。
最初から最後まで入念に作り込まれる、というよりはバンド・メンバーの自由裁量の余地も大きく、アンサンブルの部分とフリーの部分のバランスも絶妙です。

重厚なアンサンブルの "Proclaim Liberty"、ビッグ・バンドらしいきらびやかな "This Little Light Of Mine" に続き、一転して "A Time For Love" は静かな曲。Sean Jones のフリューゲルホーンが美しく響きます。
"Tough Love" はベース・ラインに乗せて「語り」が入る異色作ですが、いいアクセントになってます。
"Into Dawn" は亡くなったトランペッター Roy Hargrove の曲。最後の "I'm So Glad I Got To Know You" は亡くなったドラマー Lawrence Leathers へのトリビュート。特に "I'm So Glad I Got To Know You" は美しい曲で、想いが伝わります。


https://smokesessionsrecords.com/shop/albums/the-intangible-between-feat-the-captain-black-big-band/


  1. Proclaim Liberty By Josh Lawrence
  2. This Little Light Of Mine By Harry Dixon Loes
  3. A Time For Love By Johnny Mandel, Paul Francis Webster
  4. That Too By Orrin Evans
  5. Off Minor By Thelonious Monk
  6. Into Dawn By Roy Hargrove
  7. Tough Love By Andrew Hill
  8. I'm So Glad I Got To Know You By Orrin Evans


Personnel

  • Orrin Evans : piano
  • Luques Curtis : bass
  • Eric Revis : bass
  • Madison Rast : bass
  • Mark Whitfield Jr. : drums
  • Anwar Marshall : drums
  • Thomas Marriott : trumpet
  • Josh Lawrence : trumpet
  • Sean Jones : trumpet
  • Caleb Wheeler Curtis : saxophone, alto
  • Troy Roberts : saxophone
  • Immanuel Wilkins : saxophone
  • Todd Bashore : saxophone, alto
  • David Gibson : trombone
  • Stafford Hunter : trombone
  • Reggie Watkins : trombone
  • Stacy Dillard : saxophone
  • Jason Brown : drums
  • Joseph Block : keyboards
  • Dylan Reis : bass


2021年1月16日土曜日

Full Moon Fever / Tom Petty (1989)

前年の Traveling Wilburys の流れを受けて制作された、Tom Petty の初ソロ・アルバムです。

Jeff Lynne が共同プロデューサーで、George Harrison と Roy Orbison がゲスト参加しています。
もう一人のプロデューサーは The Heart Breakers の Mike Campbell。

実は Tom Petty のアルバムを聴くのは初めてなんですが、どの曲もいい曲で驚きました。いかにもアメリカン・ロックの王道を行っているようなイメージがあってちょっと敬遠してたんですが、食わず嫌いでした。

「ロック」がまだ輝いていた時代だったんですね。


  1. Free Fallin' (T. Petty, J. Lynne)
  2. I Won't Back Down (T. Petty, J. Lynne)
  3. Love Is a Long Road (Tom Petty, M. Campbell)
  4. A Face in the Crowd (T. Petty, J. Lynne)
  5. Runnin' Down a Dream (T. Petty, J. Lynne, M. Campbell)
  6. Feel a Whole Lot Better (Gene Clark)
  7. Yer So Bad (T. Petty, J. Lynne)
  8. Depending on You (T. Petty)
  9. The Apartment Song (T. Petty)
  10. Alright for Now (T. Petty)
  11. A Mind With a Heart of Its Own (T. Petty, J. Lynne)
  12. Zombie Zoo (T. Petty, J. Lynne)


2021年1月9日土曜日

RIDE ON TIME / 山下達郎 (1980)


「いまさら」という感じですが、改めて傑作です。

スターティング・ナンバーの "いつか(SOMEDAY)" が最高にカッコいいです。特にベースライン。
"SOMEDAY" といえば佐野元春ですが、この80年代の初頭に上り調子のミュージシャンが同じタイトルの曲を書いたというのは興味深いです。当時「シティ・ポップ」への反感があったと言いますが、今やその「シティ・ポップ」の代表山下達郎を強く意識してたんでしょうか。

この曲もそうですが、次の "Day Dream" にしてもブラスの使い方が前作までより随分カラフルになってきています。Earth, Wind & Fire のような。ちなみに Earth, Wind & Fire は'79年に "I Am" を、'80年に "Faces" といった油の乗り切った時期でしたので、影響まで受けたかどうかわかりませんが、耳と記憶には残っていたでしょう。

また、この時期の山下達郎を語る上では、ベーシスト伊藤広規とドラマー青山純との出会いが重要になってきます。山下達郎はリズム・パターンにこだわりがあり、そのリズム・パターンを再現できるミュージシャンを求めていたようですが、この2人との出会いでライブでの再現が可能になります。確かに、このアルバムでは、ベースとドラムのフィーチャが際立っています。

前作までとの大きな違いは、予算のようです。シングル "RIDE ON TIME" がヒットすることにより、スタジオを自由に使えるようになったことが大きく、その余裕がこの傑作アルバムに結実したのでしょう。
マニアの音楽から一段ステージを上げ、その後の活躍に繋がっていきます。

この前読んだハインラインの「夏への扉」を題材にした "夏への扉" もシンセとベースが効いているいい曲です。ここまで小説をなぞった歌詞も珍しいんじゃないでしょうか。


  1. いつか(SOMEDAY) 吉田美奈子作詞,山下達郎作曲·編曲
  2. DAYDREAM   吉田美奈子作詞,山下達郎作曲·編曲
  3. SILENT SCREAMER 吉田美奈子作詞,山下達郎作曲·編曲
  4. RIDE ON TIME   山下達郎作詞·作曲·編曲
  5. 夏への扉     吉田美奈子作詞,山下達郎作曲·編曲
  6. MY SUGAR BABE 山下達郎作詞·作曲·編曲
  7. RAINY DAY   吉田美奈子作詞,山下達郎作曲·編曲
  8. 雲のゆくえに   吉田美奈子作詞,山下達郎作曲·編曲
  9. おやすみ     山下達郎作詞·作曲·編曲

2021年1月4日月曜日

Total / Total (1996)

 90年代ラップいいですね。

売れたのは、映画で使われた* "Can't You See" もいいですが、一番気に入ったのは "Do You Know" です。
* New Jersey Drive

サンプルはJ.B.'s の "Same Beat"。軽快なリズムギターがかっこよく、それがこの曲を決定づけています。