先日、Harrison Ford が CIA 情報分析官 Jack Ryan を演じる映画 “Clear and Present Danger”(邦題「今そこにある危機」)を観たところでした。
麻薬組織のあるコロンビアの首都ボゴタが映画のステージになってます。
1994年の映画ですが、ボゴタはちゃんとした都会でした。でもめっちゃ危険そう。
僕の数少ないコロンビアの知識、コーヒー、麻薬、以上。くらいなもんで、場所もはっきり認識できてませんでした。ベネズエラの隣なんですね。
そのコロンビアの太平洋側のティンビキという地域をホームにしている、伝統音楽集団が、この Canalón De Tinmbiqui です。直訳すれば、ティンビキの樋。
コロンビアというのは、北はカリブ海に、西は太平洋とエクアドルに、東はベネズエラに、南はペルーとブラジルに面しているという位置関係になります。
その太平洋側のカウカ県にティンビキはあります。
この地域はアフリカ系住民が95%だそうで、伝統音楽というのはつまりアフリカ音楽なんですね。それにちょっとラテンが混じっている。
Canalón De Tinmbiqui も、マリンバとパーカッションにボーカル、といったシンプルな構成を基本としているアフリカン・スタイルの音楽をやってます。
このシンプルさが素晴らしく、いい!シンプルなアンサンブル。
マリンバのリズムとサウンドが心地よい。
アフリカのポップ・ミュージックはいくつか聞いたことはありますが、この Canalón De Tinmbiqui のスタイルは、そのどれとも違います。アフリカの純粋なコア部分だけが残ったように感じます。昔の京言葉が沖縄で一部残っているような。
Canalón De Tinmbiqui はなんと1974年に結成された歴史あるバンドだそうで、今はボーカルの Nidia Góngora に率いられています。堂々としたハスキーなスモーキン・ボーカルがいい感じです。
ライブ映像も、シンプルそのもの。
こういう風に、伝統音楽を真摯にやって、発展させているバンドが世界中にいて欲しいと願います。
Tio Guachupesito グアチュペシトおじさん
A Palanquero パランケロへ
Quitate de mi escalera 梯子を降りて
De mar y río 海と川から
En Belén nació ベツレヘムで生まれた
Subiendo bubuey arriba ブブエイ川を上流に向かって
La casa de la compañia 仲間の家
Digna y feliz ふさわしく幸せな
La posada ラ・ポサーダ
Agustín se casó アグスティンは結婚した
Malvada 悪女
Oí yo オイ・ジョ
Bárbara aplaca tu llanto バルバラ、鳴き声を鎮めて
Nidia Góngora Bonilla – Voz principal y Dirección Musical
Policarpa Angulo Hinestroza – Voz y guasa
María Celia Zuñiga Sinisterra – Voz y guasa
Yuli Magali Castro Bonilla – Voz y guasa
Lizandro Vallecilla – Bombo Arullador
Duvan Dias del Castillo – Cununo
Danilo Cuenú Carabalí – Bombo Golpeador
Andrés Lucumí – Cununo
Cristian Bonilla Zuñiga – Marimba
Stanley Road は、Paul Weller が生まれ育った通りの名前らしく、つまり、このアルバムでは、彼のルーツ・ミュージックに焦点を当てたものです。
Steve Winwood がゲスト参加しているのが象徴的なのですが、かなり、ソウル寄りの曲が集められています。そして、ブルーズ。
ブリティッシュ・ロックというよりは、アメリカン・ミュージックへのあこがれが詰まっています。
元々、イギリスのロックはアメリカのR&B、ブルーズに強い憧憬をもったものでしたから、ルーツをたどると、そこへ行きつくのは当然かもしれません。
彼のアイドル、The Who はともかくとして、Small Faces は強くソウルを意識したバンドでしたし、Small Faces の Steve Marriott が作ったバンド Humble Pie はまさしくヘビー・ソウルともいえるサウンドが特徴でした。
The Jam、The Style Council に続く Paul Weller のキャリア3世代目のソロ時代は、原点回帰、アメリカン・ロックの追求時代なのでしょうか。
The Jam、The Style Council ともに、いたってイギリス的でした。
キャリア最高傑作(だと僕は思います)の "All Mod Cons" の "Down in the Tube Station at Midnight" なんかは、イギリス人の、かつ彼でなければ書けない曲だと思います。
The Style Council も確実に時代を作っていました。