2018年5月27日日曜日

Tale Spinnin' / Weather Report (1975)

前作 "Mysterious Traveller" からファンキー路線が本格的になったと言われますが、確かに本作は前作の流れを踏襲しています。
かつ、次作 "Black Market" への下地も確実に作っています。特に、Zawinul のシンセの音色が前作に続き、そして次作へつながります。

今作の中で一番お気に入りは、1曲目 Zawinul 作の "Man In The Green Shirt" です。特徴的なソプラノサックスによるテーマと、重層的なサウンドの重なり、スピード感のあるベースとテクニカルなドラムス、ユニゾンもばっちり決まってます。

Zawinul, Shorter 以外のメンバーはコロコロ変わるのが W.R. ですが、今回のベースは、前作に引き続き Alphonso Johnson で、ドラムは Leon "Ndugu" Chancler が担当しています。Ndugu は、Santana での仕事が Zawinul に認められてレコーディングに参加しますが、正式加入はせず、また Santana の仕事に戻って行ったようです。

2018年5月13日日曜日

H.O.T / Nulbarich (2018)

昔、桑田佳祐は評論家に「日本語をもっとはっきり発音しなさい」と怒られたそうですが、Nulbarich のヴォーカル JQ の発音はもはや何を言っているのかわかりません。英語を歌っている中で、突然日本語が混じる。しかも英語っぽい。佐野元春が始めた、日本語と英語を交互に並べる歌詞の手法ともまた違った形です。Suchmos も同類ですが、うーん、これでいいのか。

サウンドは洗練されていて、ブラック・ミュージックをうまく消化したポップで、イギリスで言えば Jamiroqai といったところでしょうか。日本のポピュラー・ミュージックもだいぶいいところまで来たな、と思います。

カッティング・ギターとファルセット気味のハイ・トーン・ヴォイスが効いています。

BGMにいいのかもしれません。