前作の"Zooey"が傑作だっただけに、今回の新作はそれほど期待値は高くありませんでしたが、まとまった、いいアルバムに仕上がっています。
やはり、コヨーテバンドが、佐野元春にいい刺激を与えているのでしょう。
批評的で散文的、彼の現代詩は誰も到達し得ない高みに上がってきているように思います。普遍的であろうとするがゆえに、少し真意がつかみにくいところがありますが、単なる歌詞ではなく、詩(=アート)なんですね。
その批評的な詩と、ロックミュージックの歴史を感じさせるサウンドが相まって、このアルバムの「全体」を構成しています。
アートワークは、StormStudios。Storm Thorgersonは亡くなりましたが、さすがです。